NEW!! 2017年、アニーになりたい歴30周年!
エンタメ特化型情報メディア SPICE
【THE MUSICAL LOVERS】にて、ミュージカル『アニー』についての連載コラム
が 始まりました!
[第1回] あすは、アニーになろう
[第2回] アニーにとりつかれた者たちの"Tomorrow"(前編)
[第3回]アニーにとりつかれた者たちの"Tomorrow"(後編)
[第4回]『アニー』がいた世界~1933年のアメリカ合衆国~ <その1>フーバービル
[第5回]『アニー』がいた世界~1933年のアメリカ合衆国~ <その2>閣僚はモブキャラにあらず!
[第6回]アニーの情報戦略
[第7回]『アニー』に「Tomorrow」はなかった?
[第8回]オープニングナンバーは●●●だった!
[第9回]祝・復活 フーバービル! 新演出になったミュージカル『アニー』ゲネプロレポート
[第10回]『アニー』がいた世界~1933年のアメリカ合衆国~ <その3>ラヂオの時間
[第11回]『アニー』がいた世界~1933年のアメリカ合衆国~ <その4>飢えた人々を救え!
[第12回]『アニー』がいた世界~1933年のアメリカ合衆国~ <その5>ウォーバックスにモデルがいた?
[第13回]ブラックすぎる!? 孤児院の実態
[第14回]ウォーバックスの財力と華麗なる元カノ遍歴
☆☆9月1日 アニー連載更新!☆☆
[第15回]Leapin' Lizards! リメイク映画『ANNIE』のトリビア<前編> 9/1 NEW!!
ミュージカル『アニー』2018年のアニー役・孤児役募集要綱もあります。
ぜひアクセスしてください!
☆!ブログの無断転載・転用・お断りします!☆
☆☆文中 リンクがあるものは わたくしの当時の記事またはオフィシャル記事などに飛びます☆☆
☆!鑑賞レポートはすべてネタバレです!
(メモを取っていないので、間違いがあるかもしれませんが)☆
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ダイワハウスpresents
ミュージカル『ビリー・エリオット~リトル・ダンサー~』
8月30日水曜マチネに 行ってきました。
☆初日(前田ビリー)の感想は こちら
☆7月29日(木村ビリー)の感想は こちら
ビリー:未来和樹さま
父ちゃん:吉田鋼太郎さま
ウィルキンソン先生:島田歌穂さま
おばあちゃん:根岸季衣さま
トニー:中河内雅貴さま
オールダ―・ビリー:大貫勇輔さま
マイケル:古賀 瑠さま
デビー:夏川あさひ様
トール・ボーイ:笹川幹太さま
スモール・ボーイ:岡野凛音さま
バレエガールズ: ベッドリントン
(指揮が 新指揮者さんでした!)
この日は、
日本版『ビリー・エリオット』の公開映像を観たとき
「なんて美しい歌声なんだ!」と魅了された
未来和樹さまビリーです。9割9分CUBE所属!
前回が 最年少・木村ビリーだったので
未来ビリーが えらい大きく見えましたが
兄ちゃんよりも やっぱり 小さくて
父ちゃんに ぴょ~んと 飛びつくとき
まだほんの子どもなんだ、と 改めて気づく。
未来ビリー、なんといっても 一番
すごかったのは
「Electricity」!
顔がホンワカ系で やさしいから
ホンワカ 始まると思っていたし
以前ネットで公開映像を観たときも 出だし 眉毛が下がった やさしい顔をしていたけれど
本番では
オーディションのエクササイズも面接も うまくいかない イライラや
もどかしさのまま 眉を上げて 歌い出し。
だけど どんどん 自分の中で わかってきて
ついに
「電気!
そう 電気!」
この 自分で出した答えが、本当に電流が走っているみたいで・・・!
『ガラスの仮面』姫川亜弓さんが
『奇跡の人』で 「ウォーター」の表現を探しているときに
感電したように
本当に身体にビリビリ流れているのが 伝わって
座席に座っている わたくしまで しびれてしまいました。
未来ビリーは、電気の解釈も
きちんと 自分のツイッターで 発信していたからなぁ~~
そうそう、電気といえば
ビリーが「Angry Dance」で
警官隊に 衝突するところ。
これまでは あそこで「白鳥の湖」に転調するのが 好きすぎるのと
舞台から発せられる迫力に おされていたけれど
あのとき 警官隊の盾に
British Coal
Energy for the Future
って 映し出されているのが読めて
「うわぁーーーーっ」って なってしまった。
だって イギリスの「Coal(石炭)」なんて
全然「Future(未来)」のエネルギーじゃない。
その盾を警官隊が 未来ビリーが向かってくる方向に向かって
倒す。
だけど ビリーの動力は イギリスの「Coal(石炭)」であり
ビリーの中に流れる「Energy(エナジー/エネルギー)」は それでつくられているんだということが
その後の曲「Electricity」で証明される。
CoalはすなわちElectricityとなった 最後の時代の子ども。
そのとき
British Coal
Energy for the Future
は、まったく逆の意味になる!!
イギリスの「Coal(石炭)」で育てられた 彼自身の「Electricity(電気)」が
未来ビリーの「Future(未来)」を 変えた!
「Angry Dance」での 未来ビリーの
「あああーーーー!!!!」
の 声の大きさ、
「踊れ ろくでなし!」
「母ちゃん!」
その声の激しさ、そのときからもう あの盾を持った警官隊を 圧倒していたのだ。
「Angry Dance」を終えて立ち去るときの、怒りながらの颯爽も
「おおおっ ビリーが通る!」と たじろぐほどの 風が吹いたように感じた!
第一幕では、もしかしたら未来ビリー ケガしているのかな?と思うシーンがあったのだけれど
(なわとびタップの引っ掛かり、ピアノからの宙返りがなかったこと・・・これはもしかして未来ビリーの振付には無いのかも?)
だけど 未来ビリーは そういう言い訳を一切発信しない。
「何かうまくできなかったこと」があったとしても
その日観た客にとっては そのステージがすべてなのだから
それを引っ張らないで 「今日のステージが届けたかったものです!」って
堂々としていてくれたほうが 気持ちいい。
だって舞台は一期一会、
今観ている観客には今しかないのだから。
熊本が生んだピュアボイスの 未来ビリーは
父ちゃんに偉そうに言っちゃった時
「あ~~~~~ クソッ」
の「クソッ」が オクターブ高くて キュンッ。
この日のマイケルは 古賀 瑠(るいと)さま。
古賀マイケルは 初めてで
噂には聞いていたのですが
美しい・・・
かわいい・・・
おりぼんの ついた
赤いカチューシャをつけた 古賀マイケル。
「Expressing Yourself」で
最後 バーン!と 指拳銃するの
わたくしが 撃ち抜かれます。
こんなかわゆいキャラクターをミュージカルにしてくれた エルトン・ジョンさま、『パレードへようこそ』で “Pits and perverts”に寄付しなかったこと 許す!
カーテンコールのとき マイケルが
デビーのお尻に ぼんっと 押されちゃうのが好きなんですが
この日のデビーは 夏川あさひ様。
「My Darling Clementine」
のときも めっちゃ むくれた感じで
とにかく終始むくれていて
あわよくば バレエをさぼっているデビーは
不機嫌な町の 不機嫌な子猫ちゃん。
むくれているといえば、ビリーにお株を奪われて
ティナ・ハーマー(秋山綾花さま)が ウィルキンソン先生にアピールしながらむくれているし
そして そんなことに おかまいなしで
ヒトデダンスに励む
スーザン・パークス(井上花菜さま)も 面白くてしょうがない。
そして、わたくし
この日しか観られない上に 初、という大人キャストが 2人いました。
まず、根岸季衣おばあちゃん。
わたくしは 根岸さまの旦那さまが亡くなった20年前のときを とてもよく覚えているので
(根岸さま、現在は他の方とご結婚なさっているけれど)
亡くなったじいさんのことを
「ろくでなしだけど
踊ればマーロン・ブランド」と歌う「Grandma's Song」が 沁みました。。
「動かさない 指一本も」
には、
「ヒモに苦労してきたんだよね・・・」と 『ヒモのはなし』気分にも なってしまう。
それにしても 「白鳥の湖」が 劇中何度も いろんな形で流れ(「Angry Dance」「ウィルキンソン家のチャイム」「Swan Lake~Dream Ballet」「Electricity」)
つか芝居に出ていた根岸さまが見えると
「あ、劇団離風霊船『ゴジラ』の
白スーツでゴジラに花束を叩きつける円谷英二って
つかこうへい『熱海殺人事件』の パロディなんだな」
という情報まで 浮かんじゃうよね。
根岸さま、たぶん『熱海』出てないけれど。。。
そして はじめての 島田歌穂さまの
ウィルキンソン先生。
厚化粧な 細身から わき出る
場末感がすごい!
柚希礼音さまの ウィルキンソン先生は
過去 何の栄光があったのかな
と 思うのですが
島田さまは 最後に
「先生の幸せも 祈っとうよ」
と ビリーに言われても
「幸せなど ないさ!」
と思って 胸が詰まる。。。
せっかく見つけたマリウス以外の男に浮気されて さらにその男はリストラされて酒びたり。
ビリーみたいにこの町を出ていけるほどの才能も若さも ありはしない。
またわたしひとり 行くところもないさ~~
と 島田さま=元祖エポニーヌ世代 のわたくしは 思ってしまうわけで。。。
初といえば 中河内雅貴さまも 初なのですが
9月の加藤ビリー、山城ビリーは 全部 中河内兄ちゃんを 買っております。
中河内雅貴さまは、ビリーの影
という表現がすごくて・・・
父ちゃんが スト破りして
トールボーイに つばを 吐かれるところ、
「Shine」の暗い曲=ビリーが最初にバレエに触れたあと、影絵で踊ってみる あのシーンと同じ曲
が 流れる。
輝けるビリーと 輝けない兄。
絶望の闇 せつなすぎる・・・
第二幕 父ちゃんが歌っているときに 息子の歌詞になると 「おいっ 俺たちのことだぜ」
的に ビリーをつっつくのも かわゆいし
この町を出るビリーに炭鉱のランプ渡すところのイチャイチャも かわゆいんですが。。。
そして 何度観ても 泣いてしまうのは
辰巳智秋さま。
♪夜を 越えてゆけ
という「The Stars Look Down」の出だし、誰が歌っているのかわからず、
某バレエガールズ様が ツイッターで教えてくださったのですが
この日の席からは 辰巳さまシルエット 見えました。
もちろん、点呼とっているときの辰巳さまからは 歌っているの わかっていたのだけれど
あんなにうまくて このミュージカルの出だしを任されるとは
劇団ブラジルの辰巳さまが こんなにも大出世を・・・と 感慨深い方も多いのではないでしょうか。
ビリーの家の おしょくじを 持って行っちゃう
ふっくら 辰巳さま。
辰巳さまの周りには いつも キッズがいて、
キッズは どこの家の子なのか わからないのが
町ぜんぶで 子どもの成長を見ている感じがして いいッ。
だから ビリーに
「お前を 見捨てはしない」という方向に なるんだよね。
この町の大人たちの愛情は
食えないときに 誇り高く なけなしの金を寄付して
ビリーに未来をあげようとすることも もちろんなんだけど
バレエスクールに受かったビリーに言う
ウィルキンソン先生の
「ここでのレッスンを忘れることになるのよ。でも、それでいいの。
そういうもんなんよ」
母ちゃんの
「もう、会えんと思うよ」
ばあちゃんの
「(ここにいちゃダメ)もう、部屋は 貸してしもうた」
が とても好き。
この土地に縛り付けないこと、
それは 深い深い愛情なのだ。
ビリーのオーディションに必要なお金の大半は、裏切り者のスト破りがくれた。
この町の炭鉱夫たちは、1年以上にわたって行ったストに敗れた。
誰もがもう、ここに未来がないことを知っている。
父ちゃんからの 「俺の息子」発言は、3回ある。
初めて ビリーが バレエのレッスンを受けているのを見たとき
「こいつは 俺の息子たい!」
ウィルキンソン家のチャイムを鳴らして 自分のせいでビリーがバレエスクールのオーディションを逃したことに対し
「俺の息子だ。自分で何とかする」
ロンドンでのオーディション会場で 帰り際に
「こいつ、俺の息子なんです!」
この町が終わっていくのとシンクロして
父ちゃんから 俺の息子=ビリーに 与えようとするものが
変わってゆく。
俺の息子は行ける。輝ける(Shine)。その電気(Electricity)を自家発電できる。
ビリーがバレエスクールへの荷造りを終えて
父ちゃんへの ぴょーんという 抱きつきは
「こいつ、俺の息子なんです!」へのアンサーなんだな~~!!
と 未来ビリーを見て 初めて感じたよ。
そして 母ちゃんへの手紙の返事(あの「ちょっと しわくちゃ」かわゆいよね~)
出だしは かしこまって
「母さんへ」
でも その後
「母ちゃん!」になる。
ビリーの家には
オープニングナンバー「The Stars Look Down」以降 しばらく
この町の炭鉱夫の旗が かかっている。
最後にビリーが見る この町の炭鉱夫の旗。
あれを最後に見るシーンがあることで、
言葉はなくても、本当にいろんなことが伝わる。
この町で、炭鉱夫の家で、ビリーは育ち、
炭鉱夫たちに助けられ、その炭鉱夫たちはストに負け、
自分は、この町を出てゆく。
炭鉱夫たちの戦いを ビリーは知っている。
そして、地下に沈んででも 自分を引き上げてくれた。輝かせてくれた。チャンスをくれた。
くそったれダンサーになれない兄ちゃんも
バレエスクールの子たちを お前の実力で ビックリさせてやれと
炭鉱のランプを持たせてくれた。
(涙・・・兄ちゃん、この町で 頑張ってゆくの・・・??)
それにしても これほどまでに 段取りも多く
ダンスもハードな この舞台。
わたくしなんて 歩いているだけで 両足の親指を捻挫しちゃったというのに
皆さま お身体 大丈夫でしょうか。
さて この日観たのは マチネだったので
ビリーとマイケルの 撮影タイムがありました。
大人キャストは さすがに 本人チェックとか しなきゃ
公に写真を出せないのだろうけれど
われらがツナさまこと 吉田鋼太郎さまが
可愛らしく チュチュを ぴろ~んとひろげている
カーテンコールの姿、公式で発信してほしい~~
☆そうそう、TBSショップにパンフレットを持っていくと、ミニプレゼントもらえますよ!☆
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
☆エンタメ特化型情報メディア SPICEにて 演劇記事を掲載中です。
●ミュージカル『アニー』についての連載コラム【THE MUSICAL LOVERS】が始まりました!
→ [第1回] あすは、アニーになろう
→ [第2回] アニーにとりつかれた者たちの"Tomorrow"(前編)
→ [第3回] アニーにとりつかれた者たちの"Tomorrow"(後編)
→ [第4回]『アニー』がいた世界~1933年のアメリカ合衆国~ <その1>フーバービル
→ [第5回]『アニー』がいた世界~1933年のアメリカ合衆国~ <その2>閣僚はモブキャラにあらず!
→ [第6回]アニーの情報戦略
→ [第7回]『アニー』に「Tomorrow」はなかった?
→ [第8回]オープニングナンバーは●●●だった!
→ [第9回]祝・復活 フーバービル! 新演出になったミュージカル『アニー』ゲネプロレポート
→ [第10回]『アニー』がいた世界~1933年のアメリカ合衆国~ <その3>ラヂオの時間
→ [第11回]『アニー』がいた世界~1933年のアメリカ合衆国~ <その4>飢えた人々を救え!
→ [第12回]『アニー』がいた世界~1933年のアメリカ合衆国~ <その5>ウォーバックスにモデルがいた?
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掲載中です。
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が 始まりました!
[第1回] あすは、アニーになろう
[第2回] アニーにとりつかれた者たちの"Tomorrow"(前編)
[第3回]アニーにとりつかれた者たちの"Tomorrow"(後編)
[第4回]『アニー』がいた世界~1933年のアメリカ合衆国~ <その1>フーバービル
[第5回]『アニー』がいた世界~1933年のアメリカ合衆国~ <その2>閣僚はモブキャラにあらず!
[第6回]アニーの情報戦略
[第7回]『アニー』に「Tomorrow」はなかった?
[第8回]オープニングナンバーは●●●だった!
[第9回]祝・復活 フーバービル! 新演出になったミュージカル『アニー』ゲネプロレポート
[第10回]『アニー』がいた世界~1933年のアメリカ合衆国~ <その3>ラヂオの時間
[第11回]『アニー』がいた世界~1933年のアメリカ合衆国~ <その4>飢えた人々を救え!
[第12回]『アニー』がいた世界~1933年のアメリカ合衆国~ <その5>ウォーバックスにモデルがいた?
[第13回]ブラックすぎる!? 孤児院の実態
[第14回]ウォーバックスの財力と華麗なる元カノ遍歴
☆☆9月1日 アニー連載更新!☆☆
[第15回]Leapin' Lizards! リメイク映画『ANNIE』のトリビア<前編> 9/1 NEW!!
ミュージカル『アニー』2018年のアニー役・孤児役募集要綱もあります。
ぜひアクセスしてください!
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(メモを取っていないので、間違いがあるかもしれませんが)☆
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ダイワハウスpresents
ミュージカル『ビリー・エリオット~リトル・ダンサー~』
8月30日水曜マチネに 行ってきました。
☆初日(前田ビリー)の感想は こちら
☆7月29日(木村ビリー)の感想は こちら
ビリー:未来和樹さま
父ちゃん:吉田鋼太郎さま
ウィルキンソン先生:島田歌穂さま
おばあちゃん:根岸季衣さま
トニー:中河内雅貴さま
オールダ―・ビリー:大貫勇輔さま
マイケル:古賀 瑠さま
デビー:夏川あさひ様
トール・ボーイ:笹川幹太さま
スモール・ボーイ:岡野凛音さま
バレエガールズ: ベッドリントン
(指揮が 新指揮者さんでした!)
この日は、
日本版『ビリー・エリオット』の公開映像を観たとき
「なんて美しい歌声なんだ!」と魅了された
未来和樹さまビリーです。9割9分CUBE所属!
前回が 最年少・木村ビリーだったので
未来ビリーが えらい大きく見えましたが
兄ちゃんよりも やっぱり 小さくて
父ちゃんに ぴょ~んと 飛びつくとき
まだほんの子どもなんだ、と 改めて気づく。
未来ビリー、なんといっても 一番
すごかったのは
「Electricity」!
顔がホンワカ系で やさしいから
ホンワカ 始まると思っていたし
以前ネットで公開映像を観たときも 出だし 眉毛が下がった やさしい顔をしていたけれど
本番では
オーディションのエクササイズも面接も うまくいかない イライラや
もどかしさのまま 眉を上げて 歌い出し。
だけど どんどん 自分の中で わかってきて
ついに
「電気!
そう 電気!」
この 自分で出した答えが、本当に電流が走っているみたいで・・・!
『ガラスの仮面』姫川亜弓さんが
『奇跡の人』で 「ウォーター」の表現を探しているときに
感電したように
本当に身体にビリビリ流れているのが 伝わって
座席に座っている わたくしまで しびれてしまいました。
未来ビリーは、電気の解釈も
きちんと 自分のツイッターで 発信していたからなぁ~~
そうそう、電気といえば
ビリーが「Angry Dance」で
警官隊に 衝突するところ。
これまでは あそこで「白鳥の湖」に転調するのが 好きすぎるのと
舞台から発せられる迫力に おされていたけれど
あのとき 警官隊の盾に
British Coal
Energy for the Future
って 映し出されているのが読めて
「うわぁーーーーっ」って なってしまった。
だって イギリスの「Coal(石炭)」なんて
全然「Future(未来)」のエネルギーじゃない。
その盾を警官隊が 未来ビリーが向かってくる方向に向かって
倒す。
だけど ビリーの動力は イギリスの「Coal(石炭)」であり
ビリーの中に流れる「Energy(エナジー/エネルギー)」は それでつくられているんだということが
その後の曲「Electricity」で証明される。
CoalはすなわちElectricityとなった 最後の時代の子ども。
そのとき
British Coal
Energy for the Future
は、まったく逆の意味になる!!
イギリスの「Coal(石炭)」で育てられた 彼自身の「Electricity(電気)」が
未来ビリーの「Future(未来)」を 変えた!
「Angry Dance」での 未来ビリーの
「あああーーーー!!!!」
の 声の大きさ、
「踊れ ろくでなし!」
「母ちゃん!」
その声の激しさ、そのときからもう あの盾を持った警官隊を 圧倒していたのだ。
「Angry Dance」を終えて立ち去るときの、怒りながらの颯爽も
「おおおっ ビリーが通る!」と たじろぐほどの 風が吹いたように感じた!
第一幕では、もしかしたら未来ビリー ケガしているのかな?と思うシーンがあったのだけれど
(なわとびタップの引っ掛かり、ピアノからの宙返りがなかったこと・・・これはもしかして未来ビリーの振付には無いのかも?)
だけど 未来ビリーは そういう言い訳を一切発信しない。
「何かうまくできなかったこと」があったとしても
その日観た客にとっては そのステージがすべてなのだから
それを引っ張らないで 「今日のステージが届けたかったものです!」って
堂々としていてくれたほうが 気持ちいい。
だって舞台は一期一会、
今観ている観客には今しかないのだから。
熊本が生んだピュアボイスの 未来ビリーは
父ちゃんに偉そうに言っちゃった時
「あ~~~~~ クソッ」
の「クソッ」が オクターブ高くて キュンッ。
この日のマイケルは 古賀 瑠(るいと)さま。
古賀マイケルは 初めてで
噂には聞いていたのですが
美しい・・・
かわいい・・・
おりぼんの ついた
赤いカチューシャをつけた 古賀マイケル。
「Expressing Yourself」で
最後 バーン!と 指拳銃するの
わたくしが 撃ち抜かれます。
こんなかわゆいキャラクターをミュージカルにしてくれた エルトン・ジョンさま、『パレードへようこそ』で “Pits and perverts”に寄付しなかったこと 許す!
カーテンコールのとき マイケルが
デビーのお尻に ぼんっと 押されちゃうのが好きなんですが
この日のデビーは 夏川あさひ様。
「My Darling Clementine」
のときも めっちゃ むくれた感じで
とにかく終始むくれていて
あわよくば バレエをさぼっているデビーは
不機嫌な町の 不機嫌な子猫ちゃん。
むくれているといえば、ビリーにお株を奪われて
ティナ・ハーマー(秋山綾花さま)が ウィルキンソン先生にアピールしながらむくれているし
そして そんなことに おかまいなしで
ヒトデダンスに励む
スーザン・パークス(井上花菜さま)も 面白くてしょうがない。
そして、わたくし
この日しか観られない上に 初、という大人キャストが 2人いました。
まず、根岸季衣おばあちゃん。
わたくしは 根岸さまの旦那さまが亡くなった20年前のときを とてもよく覚えているので
(根岸さま、現在は他の方とご結婚なさっているけれど)
亡くなったじいさんのことを
「ろくでなしだけど
踊ればマーロン・ブランド」と歌う「Grandma's Song」が 沁みました。。
「動かさない 指一本も」
には、
「ヒモに苦労してきたんだよね・・・」と 『ヒモのはなし』気分にも なってしまう。
それにしても 「白鳥の湖」が 劇中何度も いろんな形で流れ(「Angry Dance」「ウィルキンソン家のチャイム」「Swan Lake~Dream Ballet」「Electricity」)
つか芝居に出ていた根岸さまが見えると
「あ、劇団離風霊船『ゴジラ』の
白スーツでゴジラに花束を叩きつける円谷英二って
つかこうへい『熱海殺人事件』の パロディなんだな」
という情報まで 浮かんじゃうよね。
根岸さま、たぶん『熱海』出てないけれど。。。
そして はじめての 島田歌穂さまの
ウィルキンソン先生。
厚化粧な 細身から わき出る
場末感がすごい!
柚希礼音さまの ウィルキンソン先生は
過去 何の栄光があったのかな
と 思うのですが
島田さまは 最後に
「先生の幸せも 祈っとうよ」
と ビリーに言われても
「幸せなど ないさ!」
と思って 胸が詰まる。。。
せっかく見つけたマリウス以外の男に浮気されて さらにその男はリストラされて酒びたり。
ビリーみたいにこの町を出ていけるほどの才能も若さも ありはしない。
またわたしひとり 行くところもないさ~~
と 島田さま=元祖エポニーヌ世代 のわたくしは 思ってしまうわけで。。。
初といえば 中河内雅貴さまも 初なのですが
9月の加藤ビリー、山城ビリーは 全部 中河内兄ちゃんを 買っております。
中河内雅貴さまは、ビリーの影
という表現がすごくて・・・
父ちゃんが スト破りして
トールボーイに つばを 吐かれるところ、
「Shine」の暗い曲=ビリーが最初にバレエに触れたあと、影絵で踊ってみる あのシーンと同じ曲
が 流れる。
輝けるビリーと 輝けない兄。
絶望の闇 せつなすぎる・・・
第二幕 父ちゃんが歌っているときに 息子の歌詞になると 「おいっ 俺たちのことだぜ」
的に ビリーをつっつくのも かわゆいし
この町を出るビリーに炭鉱のランプ渡すところのイチャイチャも かわゆいんですが。。。
そして 何度観ても 泣いてしまうのは
辰巳智秋さま。
♪夜を 越えてゆけ
という「The Stars Look Down」の出だし、誰が歌っているのかわからず、
某バレエガールズ様が ツイッターで教えてくださったのですが
この日の席からは 辰巳さまシルエット 見えました。
もちろん、点呼とっているときの辰巳さまからは 歌っているの わかっていたのだけれど
あんなにうまくて このミュージカルの出だしを任されるとは
劇団ブラジルの辰巳さまが こんなにも大出世を・・・と 感慨深い方も多いのではないでしょうか。
ビリーの家の おしょくじを 持って行っちゃう
ふっくら 辰巳さま。
辰巳さまの周りには いつも キッズがいて、
キッズは どこの家の子なのか わからないのが
町ぜんぶで 子どもの成長を見ている感じがして いいッ。
だから ビリーに
「お前を 見捨てはしない」という方向に なるんだよね。
この町の大人たちの愛情は
食えないときに 誇り高く なけなしの金を寄付して
ビリーに未来をあげようとすることも もちろんなんだけど
バレエスクールに受かったビリーに言う
ウィルキンソン先生の
「ここでのレッスンを忘れることになるのよ。でも、それでいいの。
そういうもんなんよ」
母ちゃんの
「もう、会えんと思うよ」
ばあちゃんの
「(ここにいちゃダメ)もう、部屋は 貸してしもうた」
が とても好き。
この土地に縛り付けないこと、
それは 深い深い愛情なのだ。
ビリーのオーディションに必要なお金の大半は、裏切り者のスト破りがくれた。
この町の炭鉱夫たちは、1年以上にわたって行ったストに敗れた。
誰もがもう、ここに未来がないことを知っている。
父ちゃんからの 「俺の息子」発言は、3回ある。
初めて ビリーが バレエのレッスンを受けているのを見たとき
「こいつは 俺の息子たい!」
ウィルキンソン家のチャイムを鳴らして 自分のせいでビリーがバレエスクールのオーディションを逃したことに対し
「俺の息子だ。自分で何とかする」
ロンドンでのオーディション会場で 帰り際に
「こいつ、俺の息子なんです!」
この町が終わっていくのとシンクロして
父ちゃんから 俺の息子=ビリーに 与えようとするものが
変わってゆく。
俺の息子は行ける。輝ける(Shine)。その電気(Electricity)を自家発電できる。
ビリーがバレエスクールへの荷造りを終えて
父ちゃんへの ぴょーんという 抱きつきは
「こいつ、俺の息子なんです!」へのアンサーなんだな~~!!
と 未来ビリーを見て 初めて感じたよ。
そして 母ちゃんへの手紙の返事(あの「ちょっと しわくちゃ」かわゆいよね~)
出だしは かしこまって
「母さんへ」
でも その後
「母ちゃん!」になる。
ビリーの家には
オープニングナンバー「The Stars Look Down」以降 しばらく
この町の炭鉱夫の旗が かかっている。
最後にビリーが見る この町の炭鉱夫の旗。
あれを最後に見るシーンがあることで、
言葉はなくても、本当にいろんなことが伝わる。
この町で、炭鉱夫の家で、ビリーは育ち、
炭鉱夫たちに助けられ、その炭鉱夫たちはストに負け、
自分は、この町を出てゆく。
炭鉱夫たちの戦いを ビリーは知っている。
そして、地下に沈んででも 自分を引き上げてくれた。輝かせてくれた。チャンスをくれた。
くそったれダンサーになれない兄ちゃんも
バレエスクールの子たちを お前の実力で ビックリさせてやれと
炭鉱のランプを持たせてくれた。
(涙・・・兄ちゃん、この町で 頑張ってゆくの・・・??)
それにしても これほどまでに 段取りも多く
ダンスもハードな この舞台。
わたくしなんて 歩いているだけで 両足の親指を捻挫しちゃったというのに
皆さま お身体 大丈夫でしょうか。
さて この日観たのは マチネだったので
ビリーとマイケルの 撮影タイムがありました。
大人キャストは さすがに 本人チェックとか しなきゃ
公に写真を出せないのだろうけれど
われらがツナさまこと 吉田鋼太郎さまが
可愛らしく チュチュを ぴろ~んとひろげている
カーテンコールの姿、公式で発信してほしい~~
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