おはようございます。




宝塚の沢山のネット記事、

読む人も多いみたいで、受験生達も悲しい気持ちになっている子が多い様です。



しかし、変わらず頑張る子達。





私も、色々なブログや記事を読みますけれども、

思う事は、捉え方の乖離があるよなぁと言う事です。


一つの事実に対して、

どの側面から見るかで、捉え方も伝え方も大きく変わる。




日常でも、無いですか?



ある人の事を、


Aさんは、こう言っていて、

Bさんは、違う事を言っている。



Aさんから聞いた人たちは、Aさんの話が事実だと思い、

Bさんから聞いた人達は、Bさんの意見を事実だと思う。



どちらも、それぞれの主観による、意見。





それを見た人達が、またブログや記事に書いて、

沢山、枝分かれして行く。







趣味の世界じゃ無いんです。


その道を極めようとしている人達、


どの世界でも、


そんな甘っちょろい訳、無い。




誰でも出来るわけじゃない、

代わりの人がいない、そこを目指してやってるんです。





私たち歌の世界でも、


昨今こそ問題になるから無くなって来てますけれど、


「下手くそ!お前なんか才能無いからやめてしまえ!」

「出来ない奴は出て行け!」


楽譜を投げられる

楽譜を破られる

物が飛んでくる



よくあった。よく聞いた。





くそー!!と思って、

また頑張る。


次は言われるものか、と思ってもっと鍛錬する。






今は、褒めて伸ばす時代。


宝塚受験生でも、親に怒られた事無い、なんて子達がいます。



幼稚園のお遊戯では、

主役のシンデレラは一人では無く、

希望者は全員。


シンデレラが沢山いたお遊戯も。



差をつけてはいけない。

人と比べてはいけない。


から。




でも、中学、高校、大学受験。

就職試験。



働きだしても、お客様に選ばれるのか、

その仕事を任せてもらえるのか、



日常でも、


好きな人と結ばれるのか、フラれてしまうのか。

友達の輪に入れるのか。




人がいる限り、比べられる。






その耐性はつけておかないと。



転んだら怪我をするから、と、

ずっと手を繋ぎ、道端の障害物を先に親が取り除いて、怪我をしない様にする。



いつまでやるの?




転んで痛い思いをした子は、

痛い思いをしない様に、転ばない様に、


その為にどうすれば良いか、学んで行く。






以前、他のスクールで教えられておられる先生と話した時に、



「最近は、子どもを叱っちゃいけないのよ。

叱ると親からクレームが来たり、やめたりするから、出来てなくても褒めないといけないのよ。」


と仰っていた事がありました。




「え?!!それで伸びるんですか?!!」


と私が聞くと、


「伸びるわけ無いじゃない!!!だから合格者も出ないのよ」


と。





例えば、職人さん。

例えば、レストランのシェフ。

例えば、技術職や研究職の方。



どの世界でも、

その道を極めようとしておられる方々、


お客様に、

使って下さる方に、

食べて下さる方に、


喜んで頂きたい、より良い物をお届けしたい、


そう思うからこそ、

必死の鍛錬、修行、研究をされる。





最初は誰でもわからないから、


誰かに教えてもらう。




その時、教える側は、そう極めてきた人達、

それで結果を成果を出している人達、


そうやって鍛錬して来たから、

次世代の人達にも同じ様に、極められる様に教える。




出来てもいないのに、


良いよ、良いよ、


なんて言いたくない。






昨日も、


11月の宝塚、OSKのOGの皆さんのコンサートの練習があり、

バックダンサーの子達の場面を練習していました。



既に振り移しはしているのに、

振りを間違えて平気でヘラヘラしている子達に対して、


「大変、迷惑。何ヘラヘラ笑ってるの?」


と言いました。





お客様は、お金を払って、

一日かけて、時間を割いて、


OGさん達を観に来られます。




自分で集客出来る状態で無い子達は、


舞台を支える一員ではあるけれど、

お客様は、その子達を観に来ている訳では無い。




お客様を呼べるスターさん達は、


そこまでの事をされて来たからこそ、

お客様が集まるのです。




それを、全員で揃える踊り、

バックの子が間違えてヘラヘラしていたら、


お客様の目はそこに行ってしまう。




OGさんが創り上げる舞台、空間、

鍛錬されて来た歌も踊りも、台無しにしてしまう。


それは、邪魔以外の何物でも無い。


その事を話しました。







宝塚受験生には毎年、めっちゃ言います。


毎年、めちゃくちゃ皆、泣いてますよ。


昨日も、理想通りに踊れなくて歌えなくて、ずーーーっと泣いてた子、いました。




でも、その子達は本気でやってるんです。

本気だから、出来なくて悔しくて、どうしようも無くて、泣くんです。

絶対にどうにかしたいと思ってるんです。


だから、私が言いたい事もわかってくれる。



だから、誰もやめないし、

全員、本当に成長して美しい人になってくれる。







初期の段階…4月とか5月に新しく来た人は、

伝わらない人もいます。


周りの受験生を見て、

あ、自分には無理な世界だ、と、やめていく人もたまにいます。



それはそれで、その子に合った人生があるから、

また別の道を進んだら良いと思う。



でも、この世界で生きて行きたいなら、

人に憧れられる「人」でないと、誰もお金払って、時間割いて、観になんて来ない。







例えば、全員でのお稽古がある。


その時に、初めてお稽古するのでは無く、

お稽古までにそれぞれが仕上げて来ておかないと、

そもそも稽古にならない。




声楽のレッスンで、数曲渡して、

曲を見て来ていないと、その日はレッスンにならない。


既に歌える状態で来るから、

声の事、音楽の事、深めて行ける。




趣味の人なら、それでも良い。

楽しむ為の、趣味の習い事だから。





でも、その道に進みたかったら、

時間は無限では無い。


特に宝塚は期限がある。






宝塚の人達は、


本当に、全部。自分でやります。




過労、過重労働、凄いと思う。


芸以外の事。


自分の芸の事なら、きっと耐えられるでしょう。

それも必要と言われればそうかもしれないのですが…




毎年、教え子達が沢山宝塚に入ってくれて、

一番に思うのは、


きちんと寝て、食べさせてあげて欲しいと言う事。




ほとんどの子は親元を離れる。




人間、しっかり食べられて寝られてたら、

早々、心は病まないです。


辛い事も耐えられる。




でも、一度病みだすと、食べられなくなる、寝られなくなる。





そして、吐き出せる環境。


受験生にも、音楽学校生にも、

とにかく吐き出す様に言います。



言語化すれば可視化出来るのと同じで、

言葉にすれば、気持ちは自分一人のものでは無くなる。




真面目な子ほど、

人に迷惑かけちゃいけないと思う優しい子ほど、


言えなくて溜めてしまう。






今回の件も、

真実は、本人しかわからない。


心が病むと、言葉は出なくなってしまいます。




そこは、私も常に向き合わないといけない所だから、子ども達の行動言動には、

いつも、気をつけています。





でも、劇団の生徒達は、

自分の事もしないといけないし、


上の立場の人達程、やる事も責任も大きいし、


伝える事は伝えても、フォローまで行き渡らない事もあるかもしれない。




私もめっちゃ生徒達に言うけど、

私は教えるだけで自分が舞台に出る訳では無いから、フォローまで回れる。




役も、お客様からも、

比べられ、選ばれるか選ばれないかの世界に行くわけだから、

その練習をひたすら、する。


ただ、絶対にその後、フォローしないといけない。

その子が自ら立ち上がれるまで、絶対に見守らないといけない。




でも生徒に指導させておいて、

出演する生徒にフォローもさせるのは酷だと思う。




そして、

優しい子は迷惑かけたくなくて隠すから…

彼女の苦しみを、

気づいてあげられなかったのかもしれない。





そうなったのは、生徒の責任でも無く、

親の責任でも無く、


私は、環境のせいだと思っています。




芸以外の仕事が、多すぎるのでは…?







ただ、今、

今現在、存在する事実は、


宝塚の舞台が好きだから、

皆さん宝塚を観ておられたと言う事。




それは紛れも無い事実で、

誰かの横槍でも差金でも無く、


お客様一人一人が、感じ、選んで来られた事。





私自身もそう。


宝塚が大好き。

宝塚の舞台が大好きで、宝塚の生徒達が大好き。




真摯に、健気に、一生懸命頑張る彼女達に、


いつも感動、勇気、元気をもらう。




私も頑張ろう、って思える。



それは紛れもない真実。







ピュア代表みたいな中3くん。


前のブログにも出ている、マイティちゃんです(笑)

弾丸で行った博多座の初日に、LINEをくれました。


本人が良いと言ったので載せます。





「先生....マイティーのME AND MY GIRL最高すぎました😭💕

沢山のハッピーと、活力を頂きました!!

本当は土曜日にお会いした時にお話しようと思っていたのですが、どうしても早く先生にお伝えしたかったので、少しお話させて頂きたいです。

公演のことももちろんお話したいのですが、(させて下さい。)

それと合わせて、この日一日で私が学んだ大切なことについても、お話させてください。



「専科の水美舞斗です。」

開演の挨拶を聞いた時、私は涙が止まりませんでした。

悲しかったのではありません。

専科になってしまったと実感し、

寂しかったのでもありません。

ただ、感動したのです。

その挨拶の言葉に込められた、感謝と喜びの気持ち。

本当に楽しそうな声色。

音声だけなのに、こちらにまで伝わりました。

お声だけで、いつものあの綺麗すぎる笑顔が浮かびます。


お客様に喜んで欲しい。

楽しんで欲しい。


そんな真っ直ぐな気持ちで舞台に立ち、幸せを届けてくれる。


しんどい時もあるでしょう、苦しい時もあるでしょう、

それでも、笑顔を届けてくれる。


本当に好きだなと。

ありきたりな言葉ですが、本当に、心から、そう思いました。

水美さんはお会いする度、そう思わせてくれます。



母にそのことを伝えると、終わった後、話をしてくれました。


そうやって思ったのは、そんなマイティーの姿が好きやからやん?

じゃあ◯◯(マイティちゃんの名前)は、そうしてる?

常に周りの人に自分が何ができるのか、考えてる?

全てのことに感謝の気持ちを持って、それを伝えてる?

◯◯に足りないのは、そこやと思うで。

自分の都合、コンディション、いつも万全じゃないでしょう。

眠い時もある。

お腹がすいた時もある。

でも、マイティーに憧れてて、そういう人になりたいなら、変えてかなあかんと思う。



と、言ってくれました。


周りに感謝の気持ちを伝える。

自分が周りに何ができるか考えて行動する。


甘かった。私の考えが甘かった。

そう思いました。


挨拶ひとつ取ってもそう。

どう言ったら相手は喜んでくれるか、良かったと思ってくれるか、ちゃんと考えているのか。

気持ちを伝えようとしているか、それはどんな気持ちか。

私は分かっているようで、分かっていませんでした。


ただ笑うだけじゃない。

ペコペコするだけじゃない。

目を合わせるだけじゃない。

声色、姿勢、言い方、全て工夫できる、考えられる。

私には、全く足りていませんでした。


朝早くから関西空港まで車で送ってくれた父。

私が欲しかったトムとジェリーのパックを買ってくれた姉。

いつも出迎えてくれる弟。

いつも私を叱ってくれる母。

私を誰よりも応援し、支えてくれる大切な家族。

その人達に、私は何を返せるでしょうか?

ものでは返せなくとも、気持ちでは返せるはずです。


"おはよう”という挨拶でも、"ありがとう"という感謝の言葉でも、伝えたいと思えば、伝わるはずです。

私はこれから、必ず伝えていこうと思います。

今まで以上に、心を込めて。

水美さんのようになりたいから。


見えないところで努力を重ね、鍛錬を重ね、成長し続けていく水美さん。

真摯に芸事と向き合うそのお姿が、私は何より大好きです。

私も、初心を忘れずに、もっと努力していきたいと思います。


今回のミーマイではアドリブいっぱい!!

悪戯好きの少年のような可愛らしさがあり、素直で誠実なビルでした😍💕

ひっとんとの絡みも最高です!

(私が初めて見たミーマイは、小学3年生頃だったので、「顎で受けなさい」の「受けなさい 顎で」の歌詞を、ずっと「逃げなさい アンドレ」だと思っていました😂)

極美慎くんのジャッキーも可愛かったです💖

スタイルが良くて美人さん!!


最高すぎるので、先生にも見てほしいです⁝( ;ᾥ;  )⁝



長々とすみません💦

この学びを生かし、もっともっと感謝の気持ちを周りに伝え、自分に出来ることを全力でやりきることを大切に、これからも頑張っていきたいと思います。」





まだ幼い文章ではありますが、

こうやって、人一人の人生を変えて行く、タカラジェンヌ達。


中3くんは、

女子特有の人間関係に悩んで、人と接する事が出来なくなっていた時、


マイティの舞台を、笑顔を見て、

生きる活力をもらったんだそうです。




こんなに大変な舞台を、

こんなにも素晴らしい笑顔でやっている人がいる。





きっと、宝塚の舞台を観て、

そう感じ、そしてまた、宝塚の舞台を観る、

宝塚ファンはそんな方ばかりなのでは無いでしょうか?



それだけは、真実。




彼女達が、魂を削って舞台に立っているからこそ。





宝塚受験生達は、

それを知っているから、


今回の報道があっても、


誰も受験をやめない。






劇団は…


上層部は男性ばっかりだし…



プロデューサーだって、舞台経験者でも、

芸事をやっていた人でも無い訳で…




わからんのやろうなぁ…と…




一曲歌うのに、踊るのに、

舞台に乗せられるレベルになるのに、

どれ程の時間がかかるのか…


スケジュール過多。





今回の件で、

変わって行ったらなぁと思います。






そして…


報道を見て、色々な思いの方がいらっしゃると思いますが…




彼女達の頑張りを…



無かったものにしないで欲しい、と切に願います。





追記

↓この件について。


https://ameblo.jp/odangotakachan929/entry-12824850815.html