深い森のみどり色の朝 -26ページ目

深い森のみどり色の朝

人間界の涙は、まだ夜が明ける前の森の中に朝露になって降りてくる。夜のうちに、漆黒の魔法使いが呪文を唱えてくれるからね。 ぼくは、その朝露を瓶に詰めて、シャンプーを作る。特に六月の早朝に。

 新しい仕事では、木曜は休みを入れている。
 母が中枢神経原発性悪性リンパ腫という病気になって、8月から正社員として働いた仕事を辞めた。
 
 コロナの面会制限がとても大きな心の負担となった。 
 母とは折り合いが長いこと悪く、会っていなかった。近所からの母の様子がおかしいとの連絡で渋々見に行くと
ゴミ溜まりの中で全身失禁して動けない母を発見。心の足枷が外れて、お母さんと駆け寄った。
 
 私のことは覚えていて、母は私の膝を抱き寄せるようにした。号泣して、翌朝救急車を。
 
 病院で、即座に入院はいいけれど、じゃ、面会制限でこれでもう会えませんので!! ときっぱり言われて消えて行った母を見送ると、対処出来ないもやもやと切なさ、ショックと動揺が。
 
 それから母には会っていない。
 たまにズーム面会をするが、画面に進行形で娘が面接しているという認識に母は至らない。
 
 さて。対応だけは様々に迫られ、木曜は休みを入れている最近。 せめて死に際には間に合いたいと正社員での遠方の仕事を辞め、運良く母の病院付近にパートに行くことになった。每日病院を眺めながら働いてる。 こんなシチュエーションで資格を活かせていることは驚きだ。
 
 本日はそんな日で、母の店を1人で閉店した。携帯も止める。土地の評価価格なども調べる。確定申告がもはや分からず、母の基軸?を辿って旅をする。 そして皆さん真剣に対応してくださる。
 
 強くなったな。と自分に感心してやった。
 帰り道、2ndStreetで、片岡鶴太郎さんのカップを発見。100円で買った。