電気ノイズ EMC 放射ノイズ編

 

EMC 放射ノイズ編、は以下の内容になります。

1.放射ノイズの発生源

2.アンテナ基礎

3.アンテナからの放射

4.グラウンド系

5.EMC対策の六つの鉄則

6.解析例

7.ユニット完成後の後対策 

 

1.    放射ノイズの発生源

    不要輻射の発生要因としては,基板からの放射とケーブルからの放射が考えられます.基板からの放射の多くは,ループ・アンテナ・モデル(1)による放射が原因です.

 

    ケーブルからの放射は、ダイポール・アンテナ・モデル(図2)による放射になります.

 

    不要電磁波の放射について考える時、ノイズの発生だけでは総てを説明できません。なぜならノイズというエネルギはプリント基板内、もしくは装置の内部だけに留まっていれば動作に影響がない限り電磁的に適合していると言えるからです。

 

つまり、エネルギーを外に出すアンテナの役目を持つものの存在が放射を大きくするわけです。プリント基板においてこの役割を果たすのは、信号線(パターン)そのものであったり、ベタ層と呼ばれる電源やグラウンドのプレーンです。

    エネルギーの発生やアンテナ化を防ぐにはパターンやベタの形状や相関関係、コンデンサの配置などで対策する。

 

1)    ループ

    基板から発生するノイズの原因と対策
基板上の回路は,送信側から負荷側へ接続される回路と,負荷側から帰ってくる回路との組み合わせにより,ループ回路が構成されています.
ここにノイズ電流が流れることによって,この回路がループ・アンテナの働きをしてノイズ電波が放出されます.
これをノーマル・モード・ノイズといいます。

 

    2 に示すように,このノイズ電波の出力は,
  ループ面積とループ電流の2 乗に比例します.

 

    ノイズ電波の出力を低減するためには,

    パターンの変更によるループ面積の削減

    バイパス・コンデンサによるノイズ電流ループ面積の削減

    抵抗やインダクタ(コイル)による電流制限

の項目を行うのが一般的。

 

2)    ケーブル

     ケーブルから発生するノイズの原因と対策
ケーブルからのノイズ放射は,ケーブルの各ラインが基準電位面(グラウンド)からの電位をもつことによって生じます.このノイズのモードをコモン・モード・ノイズといい,ダイポール・アンテナのモデルがあてはまる(図3).

 

このモデルから出るノイズ電波の出力は,アンテナの長さと電流の2 乗に比例する.したがって,ノイズを低減するためには,アンテナの長さと電流制限が必要になる. 具体的には,

    ケーブルの長さの削減

    抵抗やインダクタによる電流制限.

 

    ノイズ対策の基本は,

    パターンやケーブルの引き回しの見直しなどの基板設計による対策

    部品による対策がある.

 

    基板設計によるノイズ対策は,ノイズの量を減らせるだけでなく,ノイズ対策部品の効果を向上させる働きももつため,とても重要です.しかし基板設計によるノイズ対策だけでは限界があるので,部品による対策も必要になります.効率的なノイズ対策を行うには,ノイズ対策部品の特性について理解し,使いこなす必要があるといえます.

 

通信機器が増えてきましたので今後いやらしくなると思います。

車のGPSのアンテナは、電子ユニットの近傍は禁止です。

センタには、ナビやラジオその他電子ユニットが置かれているため混信するからGPSアンテナは、コックピットのセンタには置かれて無いはずです。

 

以上です。