4.共通インピーダンスノイズ対策 その1

     1)    共通インピーダンスノイズ

     2)    ダンピング抵抗他

     3)    プルダウン・スナバ

 

    共通インピーダンスノイズ

回路で発生するノイズは、共通なインピーダンス成分を複数の回路が共有する場合があり、 負荷変動による僅かな電流変動で発生するノイズが各回路に共通したノイズ成分となる。  

 

1 は、共通インピーダンスZc 成分が回路電流の変化⊿i によって電圧変化⊿En を発生して回路Aや回路Bに作用するノイズである。

 

    共通インピーダンスノイズ発生の実験回路(2)と測定値(3

2は実験回路図を、図3はトランジスタのスイッチングで負荷と直列に接続したインピーダンスZp1Zp2 によってベース信号Aを制御するIC 回路の電源電圧Bが約6%の変動がノイズとして発生した様子を示す。  

 

 

1)ダンピング抵抗他

    ダンピング抵抗

車の振動を収束させるのにショックアブソーバを使いますが、パルス波形の振動を収束させるために入れる部品として入れる抵抗

振動は、線路と駆動回路のインピーダンスがミスマッチしているために発生する。
(ダンピング抵抗の値は、22Ωとか33Ωが使われる。)

オーバーシュートより跳ね返りに気を付ける。
(フル振幅の25%下がったらNG
 

 

 

    フェライトビーズ・フェライトコ

フェライトビーズ・フェライトコアは、回路図の「隠れ素子」が影響して綺麗なパルス波形でも、リンギング(減衰振動)が起き波形が歪められるのを防ぐ素子。(抵抗より高い)

抵抗の場合は、波形自体も変化してしまうがフィライトビーズの場合波形を大きく崩すことなくリンギングを抑制できる。  

 

2)プルダウン・スナバ

    プルダウン抵抗

     スイッチング回路でこのプルダウンは、不安定となったとき誤動作しないよう、トランジスタのベース電圧をOVにするために付ける。

     FETの場合、電圧だけでONする為駆動信号と逆の信号を入れて0FF時は確実にゲート電圧をGND電位にすると良い。(基板の表面リークで誤動作する場合も有る。時に海外で大気の悪い所)  

 

    スナバ(Snubber)回路

スイッチング素子や出力整流ダイオードなどのパワー半導体の両端にスナバ回路を接続してサージ電圧の発生を抑え素子の破壊を防ぐ。

 

 

3)パス・デカップリング

 

 

アクロス・ザ・ラインコンデンサは、直流電流は流さず、交流電流だけを流すコンデンサの基本性質から、容易にノイズを取ることが想像できると思います。

パスコンは、電源ラインにまぎれこむノイズをグランド側にバイパスさせるためとICの動作に必要な電荷を供給し、電源電圧を一定に保つ役割も持っています。このときコンデンサはバッテリのような役目を果たしています。もしコンデンサがなければ、IC動作にともなって電源電圧が変動して、ICはノイズの製造器となってしまいます。  

デカップリングコンデンサは、パスコンとも深く関わったものです。IC動作に必要な電荷が、遠く離れた別のコンデンサから供給されることがあります。これは大きな回路のループを作ることに成るのでノイズ発生の原因となるため遮断しなければなりません。簡単にいえば各回路を独立させ、ノイズの越境を防止するのがデカップリング(連結除去)の目的です。

 

 

以上です。