3.誘導負荷ノイズの対策
1) 誘導負荷
2) 誘導性負荷リレー
3) ダイオード&CR方式
4) ツェナ&バリスタ方式
5) 逆起電圧波形
1) 誘導負荷
★ ノイズ発生の原因には回路内の誘導性負荷に対する急激な電流変化に伴なった「サージノイズ」や複数の回路インピーダンスが相互に影響して発生する「共通インピーダンスノイズ」、「共振ノイズ」がある。
★ サージノイズとは、回路内にリレーやパルスモータなどの誘導性負荷電流の急激な変化によってスパイク状の鋭い高圧のサージ電圧が発生すること(図1 )
そして駆動電流のレベルが大きいほどサージ電圧は高電圧になる。
★ インダクタンス負荷で発生したサージ電圧は図2 に示すようにモーターやリレーなどの作動を制御するコントロール回路や駆動回路のコマンドラインを介してノイズ信号として伝播し、誤作動の原因を作る。
2) 誘導性負荷リレー
電磁リレーを用いたノイズ実験
★ 図3、電磁リレーを用いたノイズ実験の為の制御回路とその制御信号に発生したサージノイズを示している。
★ 図4 から、サージノイズは時間的に非常に鋭いスパイク状のノイズ信号である事が分かる。
3) ダイオード&CR方式
ノイズの回り道を作らない、出た所に最短で戻す。
(1)ダイオード方式:
① 発生したサージをダイオードによりコイルに流しコイルで消費させます。コイルで消費する間OFFが遅れます。
② 直流負荷にのみ使用可能
※OFFの遅れが許されるなら最も良い。(下記波形参照方)
(2)C-R方式:
① 接点OFF時のサージを、コンデンサによって抑制します。一方、接点ON時の突入電流を抵抗によって制限します。
② 交流直流両負荷に使用可能
③ 誘導負荷の場合、復帰時間が遅れる。
④ 交流負荷の場合、負荷のインピーダンスがC-Rのイピーダンスに比べて十分小さいこと。
⑤ C-Rを通じて微小電流が流れ誤動作の恐が有ります。
4) ツェナ&バリスタ方式
ノイズの回り道を作らない、出た所に最短で戻す。
(3)ダイオードとツェナーダイオード方式:
① 復帰時間が遅れ過ぎるときに効果的です。
② 直流負荷にのみ使用可能
(4)バリスタ方式:
① 接点OFF時に発生する高電圧をバリスタが吸収します。
② 交流直流両負荷に使用可能
③ C-Rと同様、電源電圧が大きい場合は接点間に、小さい場合は負荷間に取り付ける
④ 復帰時間が多少遅れる
5) 逆起電圧波形
以上です。