文字数がオーバーしたので2回に分けます。
B. ノイズの伝達経路(放射)
電界・磁界・電磁波のイメージ
「電界」とは、空間に電気の力が働いている状態のことをいいます。
電線などの電流を良く通すもの(導体)に電圧がかかると、そのまわりに電界が発生します。電界の強さは「電界強度」で表され、単位は1メートル当たりのボルト(V/m)またはキロボルト(kV/m)が用いられます(1kV/m=1,000V/m)。電界強度は電圧が高いほど強く、発生源からの距離が大きくなると共に弱くなります。
「磁界」とは、空間に磁気の力が働いている状態のことをいいます。
磁界は磁石の周りや、電流が流れている導体の周りに発生する。磁界の強さは「磁束密度」または「磁界強度」で表され、単位は磁束密度ではテスラ(T)、ミリテスラ(mT)またはマイクロテスラ(μT)(1T=1,000mT=1,000,000μT)、磁界強度では1メートル当たりのアンペア(A/m)が用いられます。磁束密度(または磁界強度)1は電流が高いほど強く、発生源からの距離が大きくなると共に弱まります。
「電磁波」とは、電界と磁界が交互に発生しながら空間を伝わっていく波のことをいいます。
金属などの導体に電流が流れると、そのまわりに磁界が発生します。電流の向きが交互に変わると、磁界の強さが変わり、それによって新たに電界が発生し、また新たに磁界が発生します。
磁界
▼ 磁界による伝達
①導体の電流が流れると、その周りに磁界が発生する。
②磁界の中に導体を置くと電流が流れます。
従って、導体が近接していると相互に影響しあいます。
磁界によるノイズの源は電流
ノイズ源となる回路はノイズ電流が流れ出て戻ってくる1つの閉ループを形成する。ループはケーブルやプリントパターンなどで形成される。
² 磁界の伝達しやすい条件
1. 発生源のループ面積が広い
2. 発生源の電流変化が大きい
3. 伝達先のループ面積が広い
4. 発生源と伝達先が近接している
電界
▼ 電界による伝達
向かい合った2つの導体間の電圧が加わると、その間に電界が発生します。電界はお互いの導体に電荷を誘起させ、それによって電流が流れます。
電界によるノイズの源は電圧
実際は半導体と絶縁材をはさんで取り付けられた放熱器との間や、トランスの一次巻線と二次巻線間などで行われる。
² 電界の伝達しやすい条件
1. 発生源の導体面積が広い
2. 発生源の電圧変化が大きい
3. 伝達先の導体面積が大きい
4. 発生源と伝達先が近接している
電磁波
▼ 電波(電磁波)による伝達 (電波は電磁波の一種)
磁界または電界を出すところに高周波の電流や電圧をかけると電波が出ます。
電波は光速で伝わる波ですが、性質は水の波と同じです。
電波も磁界や電界の伝達と同じく強さと距離が重要ですが、電波はこの他に波長との関係がもっと重要です。
電波は発生側も受側も導体の長さが波長の1/4の整数倍でないと伝達しません。
アンテナはこの性質を利用して送受信しています。
▼ 電波の放射する条件
1. 波長の1/4の長さの整数倍で強調される
2. 距離が1/6波長離れると電波になる。
近傍電磁界と遠方電磁界
▼ 電磁界には近傍電磁界と遠方電磁界がり、距離は波長の約1/6が境界である。
▼ 近傍電磁界では磁界は距離の3乗に比例して急激に弱まるが、遠方磁界では距離に比例して弱まる。
近傍電磁界(誘導電磁界) 磁界が支配的
D<λ/2π H∞1/d3
遠方電磁界(放射電磁界) 磁界と誘導電界が相互により電波として伝わる
D>λ/2π H∞1/d
λ:波長 H:送信側と受信アンテナの距離
空間の一般的磁界対策
▼ 磁界による伝達
① 消費させる
金属(導体)に磁界を通すと渦電流が流れ、金属の抵抗で消費される。

② シールドする
磁束の通り易い金属で覆うとその金属のみ磁束が通り中には入らない

③ ループを無くす
その2へ
以上です。











