【東名阪ライブツアー決定】織田哲郎 LIVE TOUR 2020 一寸先はYummy!
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#Martin D-18
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織田哲郎:
今日は、マーチン D-18です。
作られたのは1961年だったかな。
これね、多分俺がこれを弾いてる所って誰も見たことがないかもしれないね。
スタジオの中以外で弾いたことない気がする。ライブでも弾いてないし。
それはですね、いろんな理由があってね。
まずですね、このギターを入手したのは1990年代の後期のアメリカで。やっぱりどっかポッと入った楽器屋でね。たまたま見つけて「こりゃいいや」って買ってきたんですよ。
実際結構安く売ってて。だけどそこで弾いたら、とっても良くてですね。
何て言うんでしょ、これね「あるある」なんですけど、アメリカで弾くとしゃりりん、きゃりららーんって言ってたのが、日本に持って帰ってくると「あれ?アメリカで聴いたのと音が違うぞ」と(笑)。
これ結構「アメリカで楽器買うあるある」なんですけれどもね。
それはやっぱり、なんか空気が違うとか、色々状況をなんか違いがあるんでしょうけどね。
やっぱりこいつも最初、楽器屋で聴いた「なんて素晴らしいこの乾ききった、チャララーンなんだ!」と思ったのが日本に帰ってからですね、だんだんちょっと様子がおかしくなってきて。しかもですね、ネックがちょっとおかしかったんですね、もともと。だから普通弾くとやけにボディにボンボンあたるみたいなんが色々あって。
しかも、もうフレットの音かなりヤバくなってたんですよ。「いくらなんでも引っかかるぞ」みたいな状況とか色々あってね。
スタジオではちょこちょこ使ってたんですけれども、「これは駄目だ、もう大々的に修理しよう」ということで、5年以上前かな、本格的に修理に出したんですね。
ネックをボコンと差し替え、それでフレット打ち直してですね。
やっぱり「ギターのあるある」なんですが、そうすると仕上がってきたら、いきなり何か「よそよそしい音」になってるんですよ。
「おいおい、あの時のあの“ちゃらりん”はどうしたんだ!」なんかすんげー他人行儀な音になってて、困ったなと思ったんだけれども。
やっぱりそれはね、そうやって修理してくると、あるんですよ。
それでしばらく、ほっぽってたんですね。そういう楽器を管理するのに良い状況が、うちのスタジオ色々あるんで。そこでしばらくケースに入って眠ってたんですね。
今年久しぶりに出してきた…ら、「おっ。昔に戻ってる!」っていうね(笑)
寝てる間にすっかり良くなったって言う感じで。
やっぱり元々とてもいいギターなんでね。ご老体にあんまり無理をさせないようにしながら、またせっかくギターなので、今後はもっともっと使っていきたいなと思ってるんですよ。
このD-18というギターはですね、「これこそがフォークギター」としか言いようがないですね。飾り気ないです。
例えば D-45とかだとね、相当もうゴージャス感がある音だったりするんですが、これはですね、やっぱり「フォークかくあるべき」っていう感じなんですよ。逆に言うと、「フォーク的なポップス」を作ろう、そういうポップスでアコギを入れよう、と思ってる時とかは、あまり合わないかもしれないすね。
そういう時はやっぱり、ギブソンだったり、もしかしたら相当フォーキーなオケだったら、マーチンの45使ってキラキラさせる手もあるかもしれないし。
これはですね「フォーク風のポップス」にならんです。「フォーク」になります(笑)
いわば“木綿の服”ですね。上に例えばサテンのものを着てるとか、シルクのものを着てても、やっぱりね、シャツがこの木綿感のあるシャツで来られると、やっぱりなんかね「それって普段着ぽいぞ」みたいな、なんかそういう感じで。それは全然悪いことじゃなくて。
この「フォークらしい」胸に染み入ると言いましょうか、なんかそういうニュアンス求めてるときは、やっぱりD-18あるいは28の系統と、「これがフォークです」っていう音してるんですよね。
だからもう、しゃれたフレーズとか弾く気にならんですわ。
絶対こう、「フォーク」「カントリー」っていうフレーズが指から出てきてしまう、指が動いてしまう。というそんな音ですよね。
でね、LOWもあるんですよ、D-18は。ただね、飾り気がないです(笑)
レンジも広いし、ちゃんとしたLOWもあるんだけども、飾り気が無い。いや良いわ(笑)
フォークらしいフォークのニュアンスを求める人にはね、やっぱりこれじゃないすかね。
まあ俺はそうですね、18、28って言うとニールヤングなイメージが一番強いんですが。
1曲ちょっと高校時代にコピーしたやつでもやってみましょうかね。
(♪ニールヤング「 Needle And The Damage Done」)
「ハーベスト」を持ってた方は何のことだか分かると思いますが。
やっぱりこういうサウンドはいいですね。18ならではの。
いや、すいませんね、ちゃんと弾くの久しぶりなんでねこいつ。
いや〜よくなって出てきてくれたわ。これでも本当にね、「木の楽器あるある」でね。
エレキギターでもやっぱり、修理から帰ってきたら「なんか違うな」と思って、しばらくほっとくとね、何年か経って「おお、良くなってるなあ」とか言うことあるんですよ。
というわけで、久しぶりに出して来たこの18ですけれどもね。
結構曲作る人って、その楽器に引っ張られるとこがあるんですよね。ちょっとこれ素敵だなと思うんで、しばらくこいつ使う頻度増えそうなんで、もしかしたら俺、しばらくフォークな曲が増えるかもしれません。
てことで、今日はそんな、フォークなマーチンD-18でした。