小坂淳夫先生の想い出(その1)
今朝の山陽新聞「名医の系譜」で、元岡山大学長で、初代の岡山県立大学学長も務められた、小坂淳夫(こさかきよお)先生の業績が紹介されています。
学者としてだけでなく、大学のトップリーダーとしても偉大な業績を残されたことは、先生を知る人は等しく認めるところです。
実は外で話したことはあまりないのですが、小坂先生は、父、母とも命を助けていただいた大恩人です。
私が小学校4年生の頃でした。母が原因不明の高熱を出し、大変な病状で苦しんでいました。
当時、祖父小田寛は芳井町長をしていたので、小坂教授と面識がありました。岡大医学部の教授が往診するなど考えられない時代です。
祖父のことですから、無理やりお願いしたのでしょう。わざわざ、芳井町の自宅まで往診していただいたのです。
小坂教授は診察後、「敗血症です。すぐ大学病院へ入院して下さい。心配はいりません。ひと月で元気になって帰って貰います」と明言されたのでした。
小坂教授の診察がなかったならば、多分母は亡くなっていたでしょう。その当時は、特におそろしい病気でした。
驚くことに母は1月後元気になって退院できました。
祖父は、名医小坂教授のことを折りにふれて感謝の気持ちをこめて私たちに話して聞かせてくれていました。
【山陽新聞 8月8日付 名医の系譜より】