「笑味ちゃん天気予報」誕生の秘密 | 小田春人オフィシャルブログ「先人に学ぶ 産業と教育の復活」

「笑味ちゃん天気予報」誕生の秘密

 10%(先週は12%)。

 この数字は、RSK山陽放送で、毎週月曜日から金曜日までの、18時50分より10分間放送されている「笑味ちゃん天気予報」の平均視聴率です。

 いくらゴールデンタイムとはいえ、天気予報は5%なら御の字なのに、10%とは異例の高視聴率です。

 JA岡山中央会(岡山県農業協同組合中央会)が初めて提供したテレビ番組です。

この3月末で2年になります。今でこそ順風満帆ですが、誕生には大変な困難がありました。

 青江伯夫さんがJA共済連岡山本部長から、青天の霹靂(へきれき)で(本人の言)、JA岡山中央会会長になったのが、3年前近くの6月のことです。

秋に東京出張した折に、たまたま見た経済誌に55年間続いた「ヤンボーマーボー天気予報」(ヤンマー農機提供)が打ち切りになるとの記事が載っていました。

 「千載一遇のチャンスだ」と閃いた青江会長は、かねてより面識のあった原山陽放送社長へすぐ連絡、帰るや話したところ難しいとのこと。

 部内は無論のこと、JA関連団体の幹部会でも全員反対、さればと9JAの組合長を訪ねて懇願するもこれまた全員反対。

「無理だ、出来る訳がない。業績を挙げようとあせるな。スタンドプレーだ」などと四面楚歌。

 元々“型破り”が真骨頂の青江会長のこと。こんなことではへこたれません。説得に説得、交渉に交渉を重ね、最後は「失敗したら全責任を取る。自分の全財産で償う」と約束。

 2月に了解を取り付けたと言うのです。

 いやはや“とてつもないバカ”(最高の褒め言葉!)でないと出来ない仕業です。青江会長からその武勇伝の一部始終を聞いて、心底そう思ったものです。

 「農協改革」の激動の時代に、JA岡山中央会会長を引き受けることになったのは、「天命」だとも申し上げました。

“硬骨漢”青江会長の奮闘を心から期待しています。