元旦の全面広告
元旦の紙面では、出版社の全面広告が目立ちました。
小学館
「夢中力空間へ。
ページをめくるたび、どんどんのめり込んでいく。
夢中になれる力って、子どもが成長する大きな力だと思います。自分らしい生き方を身につけ、自由な夢が持てるように、今年はたくさんの好奇心をプレゼントしませんか」
講談社
「読みぞめ。
元旦は、新しい本を読もう。
一年の抱負を書に記すのは、『書きぞめ』。
でも、年の始めに新しい本を開く『読みぞめ』もいい。
今年の自分を刺激する一冊。まとまった休みだから読める長編。親子で楽しむロングセラー。
世界と闘う五郎丸選手は、吉川英治『宮本武蔵』を選んだ。あなたの一冊目は何だろうか」
集英社
「読書は平和を守る。
かけがえのないものを未来に受け継ぐ。
その時、本が果たす役割は大きいと思います。
集英社創業90周年企画。『世界の動物遺産世界編・日本編』。密猟や開発、戦争で追いつめられ、絶滅の危機に直面する動物たちの決定的瞬間を収めた大型愛蔵版写真集です。
ひたむきな命をつなぐ大自然の営み。
生き物の美しさやはかなさに触れることは、人類が見失いかけている平和の尊さを、あらためて見つめ直すことでもあるはずです。
集英社はこれからも、書籍のチカラを信じ続けます」
岩波新書
「漱石は百年後の未来に何を見ていたか。
『吾輩は猫である』(1905年)の発表から絶筆『明暗』(1916年)まで、漱石が執筆に専心したのはわずか10年余。
しかし、1世紀を経た今も、世界の誰もが逃れ得ない『近代』という時代の問題をいち早く指摘した漱石の作品群は、21世紀を生きる日本人のみならず、世界各地の多くの人々の心を捉えています。
没後100年。未来に何を残し、今何を残すべきか。私たちは漱石の精神を同時代人として学び直すべきではないでしょうか」
各社各様の読書のすすめではあります。
「たった一冊の本との出合い、人との出会いで、人生はガラッと変わる」をモットーに今年も書物の森にチャレンジするのこころだァ。
とはいえ、出版界は安閑としておれないお寒い状況が続いています‥‥‥。