発明王エジソン
偶然ですが、9月7日の読売新聞のコラム「編集手帳」と日本経済新聞のコラム「春秋」が、期せずして発明王エジソンを取り上げていました。
「編集手帳」
星製菓の創業者星一氏は、大正時代に野口英世博士の紹介でエジソンに会った。
エジソンは、「利益よりも、私は人類のために新しい富、新しい道具、新しい産業を創造しようとして働いている」と熱く語り、帰り際、自分の写真にサインして「成功しない人があるとすれば、それは努力と思考をおこたるからである」と書いて渡した。
東芝の創業者の1人である藤岡市助氏も明治時代に、ニューヨークのエジソン電灯会社を訪れた。
白熱電球と電話機を日本に送るよう依頼した。それによって日本における電球製造の道が開かれた。
「春秋」
エジソンが発明王としてすでに名声を得ていた60代のとき、工場で火事が起き、実験用施設も炎に包まれた。
「これは、もっと良い設備に変えるチャンスだ」とエジソンは不思議と落ち着いていた。
電球の試作に1万個失敗しても、「うまくいかない方法を1万通り見つけただけだ」と気にしなかった。
「好況よし、不況もまたよし」と前向きに考えることが企業経営でも有益だと説いたのは松下幸之助氏だ。
逆境に際しての心の持ち方が、経営の神様と発明王は通じ合うものがある。
偉人の伝記や挿話は子どもの世界だけではありません。大人でも役に立つことは、時々にあります。