「人生案内」孫は来てよし、帰ってよし
「人生案内」の回答者の1人である、大日向雅美(おおひなたまさみ)恵泉女学園大学大学院教授が、「人生案内」に寄せられた手紙を題材にして、「祖父母と孫の関係」について考える本を書かれています。
それが、「『人生案内』 孫は来てよし、帰ってよし」と題する本です。
「祖父母と孫の関係」といっても、孫をめぐる、父母も勿論含んだ家族間の悩みや不満、愚痴がこれでもかという位取り上げられています。
「孫は目に入れても痛くない」とよく言いますが、「人生案内」に寄せられたご相談の手紙には、愛に満ちた牧歌的世界とは真逆の世界が繰り広げられています。孫の誕生に始まり、成長の過程に居合わせた祖父母の胸中の何と寂しく、孤独と葛藤に満ちていることでしょうか。
一方で子ども世代(孫の親)が味わっている戸惑いや理不尽な思いも、考えさせられるものが少なくありません。
「祖父母と孫」の関係は、決して蜜月の関係だけではありません。
孫の誕生は祖父母にとって、人生の第二のステージを彩る福音です。互いが、かけがえのない大切な存在だからこそ、本書がその関係を大切にはぐくむための道しるべとなれば幸いです。
その上で、大日向教授は、「祖父母のための5つの心得」を説かれています。
①孫を迎える心得 「距離感」を大切に
②孫を育てる心得 老賢者たれ
③子ども夫婦と向き合う心得
大人どうしのつきあいを
④家と家のつきあう心得
マナーに始まり、マナーに終わる
⑤孫から贈られる新たな出会い
ピンチをチャンスに
私も4歳を頭に4人の孫がいます。
「孫は来てよし、帰ってよし」とは、けだし名言で、孫とのつきあいは、大人どうしの人間関係に相通じるものがあります。