「奇跡の学校」出版記念会 | 小田春人オフィシャルブログ「先人に学ぶ 産業と教育の復活」

「奇跡の学校」出版記念会

 過日、森靖喜著「奇跡の学校」出版記念会がホテルグランヴィア岡山で開かれました。

 著者の森靖喜さんは、学芸館高等学校を経営する学校法人森教育学園理事長で、岡山県私学協会会長も務められています。

 日頃から敬愛している森理事長のこと、教育界をはじめ政経済界など160名余りの出席者で盛り上がりました。

 「奇跡の学校」は、PHP研究所(松下幸之助さんが創立)から出版されています。丸善岡山店ではベストセラーに入るなど、売れ行き好調のようです。

 教育に携わる人たちだけでなく、多くの人に是非読んで貰いたい本です。

 「奇跡の学校」というタイトルは、PHPの編集者がつけられたもので、そんな大それた思いはありませんと冒頭書かれていますが、どうしてどうして、その改革ストーリーは「奇跡の学校」と呼ぶにふさわしいものです。

  第1章 “落ちこぼれ校”と呼ばれて

  第2章 教職員組合との戦いの日々

  第3章 英語教育による“槍の穂先戦略”

  第4章 SI導入で学園を改革

  第5章 急成長する国公立大学への進学実績

  第6章 人間力を育成する“立派な日本人教育”


 「当学園は『学園の信条六ヵ条』を建学の精神とし、日本の伝統を大切にした『立派な日本人の育成』を教育理念、教育目標としています。

 私が目指した私立学校の改革にはお手本がなく、闇の中を手探りで歩くように試行錯誤の連続でした。本書はその中で、いかにして学校を立て直し、進学実績を上げ、教育理念の再構築や教職員の意識統一、生徒、保護者の共通理解を図ってきたか、学園改革の軌跡を追ったものです。

 当学園が進んできた道、これから進もうとしている道は、『日本再生に必須の教育』であり、『日本を取り戻す教育』であると信じています。」


 「私は、中学生、高校生という思春期・青春期を乗り越えるために必要なものは、二つあるように思っています。

 一つは、押しても突いても倒れない『こうあるべきだ』という強い心棒・価値観です。

戦後教育で強い心棒を失った親に代わり、今こそ学校が強い心棒・価値観を教えるときです。

 もう一つは深い親の愛情です。

母親としての、父親としての愛があれば、子どもは少々思春期に横揺れしても復元します。」

 実に読み易い本です。

 試行錯誤とはいえ、その改革の道は、明解な教育理論と、ぶれない実践に裏づけられたものだからこそ、読む人の心の琴線に迫ってくるものがあります。

 教育県復活をめざす岡山県にとっても示唆に富む本でもあります。