「継続する心」と「悪あがき」(その1)
中日ドラゴンズの山本昌投手には、プロ30年目を記念して出版した2冊の本があります。「継続する心 それが力を生むんだ」(青志社 2013年1月刊)と、「悪あがき 47歳の僕が投げ続けられる理由」(KKベストセラーズ 2013年3月刊)
山本昌投手が5日、ナゴヤドームで行われた阪神19回戦に先発登板し、49歳25日で今季初勝利を挙げ、1950年に阪急で浜崎真二が中継ぎでマークした最年長勝利のプロ野球記録(48歳4ヵ月)を、実に64年ぶりに塗り替えました。
毎回走者を背負いながらも、持ち前の粘りの投球で90球を投げ、5回を5安打無失点の快投。リリーフ陣も踏んばり6対0の見事な勝利です。
「盟友」の山崎武司さんの言葉。
「まさしく『努力のたまもの』だ。我慢強く、物事をこつこつやり遂げる人だ。
200勝まで達成した投手なのに、炎天下の2軍での練習でも手を抜くことはなかった。腐らずに、そして黙々と‥‥。自分を磨いて磨きぬいて、ここまで来た選手だと思う。
『本当に勝負師なのか』と思うほど優しい人が達成した大記録」(日経新聞)
2人には、「進化」(あさま出版 2013年4月刊)という共著もあります。
若い人達が、それぞれの分野で大活躍するのは嬉しいことです。しかし、高齢者の仲間入りすると本当の意味で励みになるのは年長者の頑張りです。
その意味で、山本昌投手の前人未踏の快挙は、感動であり大いなる励みでもあります。
この快挙を機に改めて、上記の2冊の本を読み返してみました。