エンターティンメント(その3)
エンターティンメントとは、「客を楽しませることにねらいをおいた、大衆的な芸術活動」です。
(新明解国語辞典)
「どう感じとるかは、読者の判断にお任せしています」という池井戸潤さん。
1998年に「果つる底なき」で江戸川乱歩賞を受賞して作家デビューを果たし、2010年「鉄の骨」で吉川英治文学新人賞、2011年「下町ロケット」で直木三十五賞を受賞しました。
私が最初に池井戸作品を読んだのは、2010年刊行された「民王」です。首相を題材にした奇想天外な政治エンターティンメントでした。そのときは、それほどにも思いませんでした。今回「半沢直樹」の原作を読み、一気に目覚め(?)ました。
ここ一週間、それこそ寝る間も惜しんで池井戸作品を読み続けています。(ブログを書くのもかまけて)
「シャイロックの子供たち」「かばん屋の相続」「鉄の骨」「下町ロケット」「七つの会議」「銀行狐」「果つる底なき」「銀行総務特命」「不祥事」「銀行仕置人」「仇敵」
ストーリーもごっちゃになって何が何やら分からないほどです。それほど面白いのです。呼んで気持ちがよいのです。読後感がいいのです。明日からというより今日から頑張ろうという気になるのです。「生きている登場人物に」共感し、納得し、感動するのです。
全作品を読破するにはまだ残っています。
「空飛ぶタイヤ」「BT’63」「株価暴落」「架空通貨」「最終退行」「ルーズヴェルト・ゲーム」「金融探偵」 「ようこそ、わが家へ」 そして「週刊ダイヤモンド」で連載中の「銀翼のイカロス」。
まだまだ、寝不足が続き、目がかすみそうです‥。ほとんどの作品が文庫本で読めます。
それこそ、「読者の判断にお任せする」読後感が得られること必定です。
一読を是非おすすめします。