「山田方谷の志を学ぶ」シンポジウム | 小田春人オフィシャルブログ「先人に学ぶ 産業と教育の復活」

「山田方谷の志を学ぶ」シンポジウム

 「山田方谷の志を学ぶ」シンポジウム~幕末の陽明学者であり、教育家、政治家、そして稀代の藩政改革者に学ぶ~が開催されました。

 主催は、「山田方谷さんを広める会東京本部」(会長 橋本徹日本政策投資銀行社長、大橋洋治ANAホールディングス会長の2人)と「山田方谷の志に学ぶ国会議員連盟」(会長平沼赳夫衆議院議員)です。

 会場の二松学舎大学大講堂は500名近い参加者で盛況でした。

 二松学舎大学は、靖国神社に隣接した位置にあり、山田方谷の一番弟子といわれる三島中洲(倉敷市出身)が明治10年に創設した漢学塾「二松学舎」がルーツです。

 今回のシンポジウムの趣旨は次の通りです。

 「山田方谷は、幕末の陽明学者であり、教育者、政治家、そして財政破綻に陥った備中松山藩を見事に立て直した稀代の藩政改革者です。また徳川慶喜の江戸幕府筆頭老人を勤めた藩主板倉勝静(かつさよ)の顧問役として幕政にも参与しました。

 今の日本は、政治、経済、教育など様々な面で困難を克服しなければならない状況にあり、私たちは、方谷の志や理念に学びその偉業を広く普及することによって、新生日本を推進する機運が少しでも高まることを願っています」


 平沼赳夫先生と水戸英則二松学舎理事長の挨拶に続き、基調講演は徳川宗家19代目にあたる徳川家広さんの「幕末改革運動の中の山田方谷」。

 パネルディスカッションは、逢沢一郎衆議院議員、伊原木隆太岡山県知事、成田道史静岡文化芸術大学准教授、橋本徹社長、板倉重徳さん等がパネラーで、司会は野島透九州財務局長(山田方谷6代目直系子孫)でした。 

 シンポジウム終了後、懇親会も開かれ、壮々たるメンバーや多くの関係者や出席者、実に意義あるシンポジウムでした。

 署名も50万人を超えた。NHK大河ドラマ実現をめざす運動へも、強力な推進力になったことは間違いありません。大河ドラマ実現だけでなく、山田方谷がもっとメジャーな存在として影響を与えられるようになることを念願しています。

 

 参考までに、“方谷の志”東京宣言を紹介します。


  【“方谷の志”東京宣言】

 激動の幕末維新のとき、方谷先生は大きな志を抱いて学問の道に邁進し、その実学で疲弊していた備中松山藩を見事に立て直しました。

 また教育者として夢を持ち努力することの素晴らしさを教え、幾多の人物を育てました。先生の思想の根底にあったのは、すべての人が幸せになることを目指す「士民撫育(しみんぶいく)」の考えと、誠意を尽くして人を思いやる「至誠惻怛(しせいそくだつ)」の心でした。

 混迷する現代社会の中で多くの人々が自ら為すべきことを見失いつつある今、方谷先生の不朽の名言「それ善く天下の事を制する者は、事の外に立ちて事の内に屈せず」や「義を明らかにして利を計らず」という言葉は、私たちに一筋の道を示してくれています。

 私たちは、現代日本の様々な困難を克服するため、方谷先生の志を大いに学び、共感し、万世の師表として多くの人々にその志と足跡を伝え、自ら実践する努力を惜しまないことを決意し、ここに宣言します。

   平成25年9月7日

  山田方谷の志を学ぶシンポジウム 参加者一同