「約束の日 安倍晋三試論」(その2) | 小田春人オフィシャルブログ「先人に学ぶ 産業と教育の復活」

「約束の日 安倍晋三試論」(その2)

 「政治家としての安倍晋三氏への共感や賞賛の

気持ちは率直に表現したいが、氏の業績を誇大化して

嘘っぱちなよいしょを書いた箇所は一つもない」という

小川さんの目に映った安倍像。

 「私が安倍の面識を得たのは、平成23年10月、ごく

最近のことだ。物静かな微笑。寛(くつろ)いだ中にも、

自ずから感じられる気品と威厳の高さが印象的だった。

語り口は澱みなく、会話の中にさりげなく挟まれる

ユーモアは、その場を不思議な明るさで包み込む。

政治家に限らない。今の日本でこれほど精神的な

気品を感じさせる人物に出会うことは、まれである。」

 「穏やかすぎる外観が、安倍の強烈な政治家像を

隠している。だが、実際の安倍政治は、官僚とマスコミ

を敵に回して、息を呑むほど壮絶な戦いを展開した。

内閣はまるごとマスコミの餌食となり、連日『炎上』

し続けた。」


 「戦後レジーム(体制)からの脱却」という大きな国家

目標を掲げて誕生した安倍内閣は、実際その目標に

そった成果をあげました。

 教育基本法改正、防衛庁の省昇格、憲法改正の布石

となる国民投票法の制定。天下り規制を皮切りとする

公務員制度の改革など、過去半世紀歴代内閣が敬遠

してきた国家の土台部分の難しい宿題を一挙前進

させた功績はもっともっと評価されてよいと私は

思っています。

 あの政権投げ出しのレッテル貼りの中で、功績が

埋没した感があるのは残念です。

 本書は、よいしょではなく、よくもあしくも等身大の

安倍政権、安倍晋三像をメディアとの関係を丹念に

実証しつつ浮き彫りにした労作です。