言葉の軽さ合戦 | 小田春人オフィシャルブログ「先人に学ぶ 産業と教育の復活」

言葉の軽さ合戦

 マニフェストとは、各党派が掲げる公約としての具体的な数値目標や実施期限などを明示した政策綱領です。
 本来は、宣言や声明文の意味で使われていましたが、最近は「政権公約」」の訳語に統一されるようになりました。
 数値目標や実施期限など具体的に明示するところが、かつての「公約」とは違う“味噌”です。
 「政権公約」という以上は、言葉の重さに責任があります。
 鳩山民主党代表は、発表の時「これぞマニフェスト」とばかりに“大見得”を切ったものです。
 ところが、橋下大阪府知事から、「国と地方との協議機関がない」と批判を浴びると、“舌の根”もかわかぬ内に「あれは政策立案集だから変更して入れる」と豹変しました。
 この言葉の軽さは一体どうしたことでしょうか。
 批判を浴びれば、節操もなく迎合して行く。
 いわゆる「ポピュリズム(大衆迎合主義)」の最たるものです。
 言葉が軽くなると政治そのものが軽くなります。
 自民党の政治家もしかりのところがありますから、決して“対岸の火事”ではありません。
 「政治家にとっては言葉が命であり、結果がすべて」のはずです。
 「言葉の軽さ合戦」だけはやめて貰いたいものです。