必要条件と十分条件

　条件とはある物事が成立するために不可欠な事柄をいいます。
　必要条件とは、数学、論理学で、その条件が成立しているならば、必然的に成立しているはずの他の条件の、元の条件に対する称。
　「Ｐ」ならば「Ｑ」が真の時、「Ｑ」は「Ｐ」であるための必要条件。
　十分条件とは、同じく、数学、論理学で、その条件が成立していると判断するに足りる論理的根拠を与える他の条件の、元の条件に対する称。
　「Ｐ」ならば「Ｑ」が真の時、「Ｐ」は「Ｑ」であるための十分条件。（新明解国語辞典）
　数学、論理学の世界での厳密な意味は少々分かりにくいところがあります。
　日常的な用法では、それが事実であると判断する（成り立つ）上で必要な条件を必要条件といい、十分な条件を十分条件といっています。
　ここでいう必要条件、十分条件もその用法です。
　物事を判断したり、解決したりしようとする時、私達がまず考えるのは必要条件です。
　応々にして十分条件は軽んじられたり忘れられたりすることがあります。
　十分条件も考えてこそ、それこそ十分であると、ある問題の解決を思案している時、改めて反省、自戒しました。