麻生太郎首相待望論(4) | 小田春人オフィシャルブログ「先人に学ぶ 産業と教育の復活」

麻生太郎首相待望論(4)

 「自由と繁栄の弧」も様々な政治課題についてのスピーチをまとめたものです。
 この本だけではなく、「麻生太郎の原点 吉田茂の流儀」にも収録されている、2006年9月、秋葉原駅前での自民党総裁選挙街頭演説会の演説は、麻生さんの“面目躍如”たるものがあります。
 3J(Jポップ、Jファッション、ジャパニメーション)のサブカルチャーから日本の底力を訴えた、麻生さんにしかできない、TPOを心得た演説です。
 “伝説の名演説”といわれる所以です。
 「生来エンターテイナーでして、聴衆に欠伸(あくび)が出るようなものは聞かせてはならんと思っております。しかし、サービス精神が時に行き過ぎますと、私の場合、『真実』を語ってしまいます。それが世間では往々にして『失言』になります。」
 歯切れのよい、パンチとユーモアのきいた当意即妙のスピーチが麻生さんの持味です。
 政治コラムニストの田勢康弘さんは、「政治家と言葉は切っても切れないほどの関係がある。言葉こそ政治家にとって唯一最大の武器なのである。」(「総理の座」文春文庫)と断言されています。
 麻生さんのスピーチの数々は、「政治家にとって言葉は命であり、結果がすべてである」という格言を彷彿とさせるものがあります。
 そして、麻生さんの明るいキャラクターです。
 目の前に、麻生さんと長女が一緒に写った写真があります。
 麻生さんが総務大臣当時、総務省で秘書の仕事をしている女性仲間と一緒に撮ってもらったものです。
 「颯爽として、本当にカッコイイんだから。」と感激して話していたのを思い出します。
 この閉塞的状況を打ち破っていく、一つのキーワードは“明るさ”です。
 外見から受ける、気品のあるカッコよさも大切なキャラクターではないでしょうか。