韓国慶尚南道公式訪問(その3) | 小田春人オフィシャルブログ「先人に学ぶ 産業と教育の復活」

韓国慶尚南道公式訪問(その3)

 19日は午前中2時間バスに揺られて、標高700mの山中に佇(たたず)む、海印寺(ヘインサ)を訪れました。
 海印寺といえば、ユネスコ世界遺産に登録されている「高麗八萬大蔵経」(こうらいはちまんだいぞうきょう)と、それを保管する「八萬大蔵経板殿」が有名です。
 高麗八萬大蔵経は、縦が24cm、横が70cm、厚さ4cmの白樺でできた版木、81,350枚から成ります。
 1236年高麗高宗の指示により15年の歳月をかけて彫り上げたもので、世界で最も完璧な仏教聖典とされています。
 無限の法力が宿るという大蔵経の版木は、刻字の美しさから美術工芸品としても高く評価されます。
 またその内容は、仏教教理のみならず語学、医学、歴史、地理、天文など、当時の知識の全てが8万枚余の中に凝縮され、さながら一大百科叢書(そうしょ)の趣きがあります。
 この膨大な版木を保管してある八萬大蔵経板殿の内部に、石井知事と2人だけ特別に入れて貰いました。
 風通しのよい中は、書庫のごとく何段にもびっしりと、版木が保管されています。
 同行団の皆様には申し訳ない気持ちで一杯でした。
 恐れ多くも、棚から取り出した1枚の版木を胸の前に持って写真撮影までしていただきました。
 同行団の皆様とあまねく、大いなる御利益(ごりやく)に預かれるものと期待しています。
 かつて訪問された小渕首相もご馳走になられたという精進料理もいただきました。
 味はと聞かれれば、日本語では形容しがたい味とだけ申し上げておきます。
 ボランティアでこの寺のガイドをしている、小豆島出身と千葉県出身の2人の女性にお目にかかりました。
 「日本人はお寺が好きですから、毎日来られます。」とのこと。
 そういえば、日本人はお寺とお風呂(温泉)が好きだもんね…。