「史上最速の甲子園」 | 小田春人オフィシャルブログ「先人に学ぶ 産業と教育の復活」

「史上最速の甲子園」

 日本一といえば、昨春の第83回センバツ高校野球大会に創部1年目で
出場を果たした、創志学園高等学校も史上最速の日本一です。
 200万部を越す大ベストセラーとなった、岩崎夏海さんの
「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を
読んだら」を地で行く快挙です。
 ノンフィクションライターの松永多佳倫(まつながたかりん)さんが、
その奇跡と軌跡を、「史上最速の甲子園 創部1年目の奇跡 創志学園野球部」
(メディアファクトリー)に書かれています。
 「この学校を岡山で一番元気で一番頑張る学校にしよう」との
勝野哲也校長の呼びかけに応えた、長澤宏行監督、28名の選手、
そしてコーチやマネージャーの青春物語です。
 35㍍×40㍍と内野の広さしかないグラウンド、ボール1ダース、
バット数本、創志学園野球部の“歴史”はここから始まりました。
 今流に言えば、「マジ!? ウソだろう」の世界です。
 とはいえ、長澤監督は夙川(しゅくがわ)学院高女子ソフト部を
21年間率い、全国制覇18回、転じて神村学園高校野球部を
創部3年目にセンバツ大会初出場で準優勝の実績を持つ名監督です。
 「勇将の下に弱卒なし」
 卓越した指導力とユニークな作戦が随所に出てきます。
この指導力なしには甲子園は不可能だったでしょう。
 と同時に、「人は仲間に支えられることで大きな困難を乗り越えることが
できると信じています」と選手宣誓した野山慎介主将はじめ28名の部員の
「岡山で一番元気で一番頑張る」姿も見事です。