※以下はネタバレも含まれます。それでも構わない方、すでに作品を読んだ方のみ見てもらえたらと思います。また、あくまで僕個人の解釈になります。




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「それはいけない。馬の脚だけはよしてくれ給え。第一僕の承認を経ずに僕の脚を修繕する法はない。……」



芥川龍之介『馬の脚』


〇突然の死

物語序盤でいきなり主人公と思われる登場人物が亡くなる


運命はある真昼の午後、この平々凡々たる家庭生活の単調を一撃のもとにうち砕いた。三菱会社員忍野半三郎は脳溢血のために頓死したのである。ー『馬の脚』


・読者に強いインパクト

・今後の展開が一気に不透明になる

 

〇死後の世界(らしきもの)

(本人は死んだという自覚がないが)半三郎は死んだ先で支那人と対話する

その支那人は死者を管理していると思われるが、作中で詳しく語られないため人物像が謎のまま

だが、支那人が「人違い」と言っていたことなどから、半三郎が何かの手違いで死ぬことになってしまったことがわかる


〇語り手

何者なのか?

→妻・常子以外の人が信じるわけもなかった半三郎の馬の脚の件について、彼はなぜ信じているのか?

どこから物語を見ていたのか?

死後の世界で半三郎に馬の脚が付けられるのを見た誰かかもしれない


〇見苦しい人たち

半三郎はいわば「大人の都合」で馬の脚を付けさせられて生きていく羽目になった

半三郎が間違って死んでしまった、ということがバレてはまずいからなんとかしないといけない

自分の落ち度を心配する死後の世界の者たち=見苦しい


無差別の残酷さを描く


自己中心的な在り方に対する批判