スタバレ二次創作
ソラリオンクロニクル
~黒夢の魔王城~
👉️アビゲイルのプリンセス姿、かわいかった。
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ユウ「アビゲイルのプリンセス姿、可愛かったじゃん!他の女の子も可愛いだろうけど、アビゲイルだって、フリフリして、キラキラして、可愛かったぁ~!!」
アレックス「あっそ。」
サム「ドレスアップは、女子を5割増しで可愛く見せてくれるって聞いたことがある。」
ユウ「アレックス、いきなりアビゲイルを抱きかかえてたけど、王子様気取り?」
アレックス「一番パワーに溢れているのは俺だし、一番プリンスに相応しいのも俺だろ?」
セバスチャン「アビゲイル、かなり嫌がっていたな。」
ユウ「そりゃ勘違い男に急に抱きかかえられたら、嫌がるでしょ。セクハラじゃん。」
アレックス「世界中のすべての女子は、俺様に抱っこされたら、嬉しいに決まってるだろう?」
セバスチャン「だめだ、話が平行線だ。」
サム「こりゃ本物だ。」
セバスチャン「まぁいい、そろそろ出発しないか?」
立ち上がるセバスチャンの後を追い、図書館を後にする冒険者一行。
扉が締まり、誰も居なくなると、本棚から、黒い本が浮遊し、魔力が渦巻いた。
*
*
*
一行は、巨大な扉にたどり着いた。地獄の門のように、おどろおどろしい彫刻がほどこされている。
サム「ボス部屋ってやつかな。扉に罠も鍵もない。」
ユウ「みんな、準備はいい?」
一同はうなずき、地獄の扉を開いた。
室内は一切の光りがなく、暗闇で何も見えない。
サムが、先導し、部屋に踏み入れる。
すると、青白い炎の照明が燃え上がる。
奥に魔方陣が怪しく光り、そこにはマントを羽織った人物が、こちらに背を向けて立っていた。
「ダ・ズマ・ラフア・ロウ・ライラ……
つむがれよ、天と地の間に…
この大地の命と引き換えに…………」
紫の髪のその人物は、振り替えり、一同があっと息を飲む。
そこには、アビゲイルが立っていた。
ユウ「アビゲイル!どうしてここに?王宮に帰ったんじゃないの?」
アビゲイル「ふん、こうでもしなきゃ、私、参加できないじゃない。」
ユウ「なんのこと?」
アビゲイル「私がラスボス、魔王ってこと。さぁ!ユウ!遊ぶわよ!」
アビゲイルが、人差し指で宙に魔方陣を描く。
アビゲイル「ヘルガイザー」
アビゲイルが指を指すと、天井から光が降り注ぎ、悪霊達が暴れ、四散した。
サム「痛ってぇ~~~ッ!」
アレックス「結構ダメージでかいぞ……!」
ユウ「呪いのデバフがかかってる…!こんな魔法知らないよ。」
苦痛に顔を歪ませ、セバスチャンが魔法を放つ。
セバスチャン「ファイアーストーム!」
炎の竜巻がアビゲイルを襲う。
アビゲイル「そうこなくっちゃ。バリアチェンジ・ウォーター」
アレックス「なんだあの魔法?!聞いたことないぞ!」
ユウ「我らに識別する力を与えよ!ラテュマピック!」
セバスチャン「水属性以外で回復?なんだそれ特殊すぎる。マジで………ボス戦なのか?!」
アビゲイル「そうだって言ってるじゃない!」
剣でアレックスと切り結ぶアビゲイル。
サム「なななんでアビゲイルが、ボスなんだ!?」
ユウ「サム!バトルソングで、呪いのデバフ解除をお願い!」
愛用のギターをかき鳴らすが、戸惑いが隠せない。
セバスチャン「ウォーターランス!」
アビゲイル「さすがね!セブ!ちゃんと対応してくるわね!バリアチェンジ・サンダー」
ユウ「ウォーターアロー!……あっ!」
一瞬だけアビゲイルの属性変化魔法が早かった。雷以外の属性攻撃は、アビゲイルを回復させてしまう。
アレックス「どういことだ!アビゲイル!?」
アビゲイル「プリンセスなんかつまんないから、魔王になって、あんた達をボコってやろうってことよ!後悔させてやるわ!アレックス!」
単純な素人の力をまかせの殴打戦だった。もともと重装備で動きの遅いアレックスは、アビゲイルが敵であることに、戸惑い、攻撃にためらいがある。防戦一方である。
セバスチャン「ライトニングボルト!」
アビゲイル「的確に攻撃してきて、腹が立つ……!」
大きく跳躍して後ろに下がる。バリアをといて、呪文を詠唱しはじめた。
アレックス「止めろ!でかい魔法攻撃がくるぞ!」
サム「ごめん!アビゲイル!」
駆け寄るアレックス。サムはナイフを投げる。
アビゲイル「サム!優しすぎるんじゃない??」
アビゲイルはナイフを剣で落とし、アレックスの一撃を剣で受けきる。詠唱は止まらない。
セバスチャン「メテオストライク!」
アビゲイル「セブ!あんた覚えてなさいよ!」
ユウ「みんなバリアの中に!アレックス早く!バリアドーム!」
アビゲイルの詠唱が終わる。
アビゲイル「ダークマター!」
アビゲイルの周りに水銀色の球体が四つ浮かび、巨大な三角錐が回転し、その中には星空が広がっていた。
ユウ「なにこれぇ!??」
四方八方に引っ張られ、圧をかけられ、強烈な吐き気とめまいと肉体の痛み、冒険者一同は、ある者のは膝をつき、ある者は倒れこんだ。
アビゲイル「ユウ、どう?私、強いでしょ?」
ユウ「アビゲイル、どうして魔王に……?」
アビゲイル「私だって一緒に冒険したかったの…………私じゃダメだって、仲間外れにしたから……一緒に冒険にしたかったのに……」
サム「それってさ…………」
横たわっていたサムが身を起こした。
サム「つまり、魔王が仲間になる展開ってこと………??」
ユウ「なにそれ胸アツじゃん……」
アレックス「そんなゲーム昔あったような……」
セバスチャン「あれだ。アビゲイルの好きなゲーム。」
「「クロノ・トリガーだ。」」
全員の声がはもった。
思わず笑い声が溢れだす。
ユウ「イテテ……とりあえず、みんなのHP回復させていい?……メガヒール………」
アレックス「プリンセスじゃつまらないから、魔王になったか………とんだお転婆だな。」
サム「アレックスより強かったな。」
セバスチャン「なぜ魔王に…?わけがわからないよ。」
ユウ「アビゲイル、もちろん仲間に大歓迎だよ。
さっきは、装備もスキルも、クエストの難易度とかけ離れていて、危なかったから、王宮に帰ってもらったんだ。
レベル1だってよかったのに、こんなに強い魔王が仲間になってくれるなんて、驚きだよ!」
アビゲイル「………………ありがとう、ユウ。私、女の子だけど……でも、冒険で足手まといになったりしないんだから!
ふわぁ………私、なんだか、変な夢をみていたみたい……」
ユウ「変な夢………?」
アビゲイル「目が覚めたら、会いに行くから、また、一緒に遊びましょう。」
アビゲイルが、ユウの手をとる。
ユウ「うん?待ってるね。」
そして、冒険の夢は、終わりを向かえたんだ。
*
*
*
ロビン「セブ、開けるわよー。ちょっとあんた達!まだ昼間だっていうのに、こんなのお酒飲んで酔いつぶれて、なにやってるのよ!」
ユウ「あれ……ロビンさん??」
セバスチャン「…………??」
サム「…………ラムコークしか勝たんのよぉ……」
ロビン「アビゲイルが遊びに来たわよ。」
冒険の夢から覚めたのか。
セバスチャンの部屋には、酒ビンだの、ソフトドリンクだの、スナックだの、カードゲームなどが散乱していた。
ユウは机に突っ伏していて、セバスチャンはベッドに倒れ、サムは酒ビンを抱いてパンツ一枚で床に寝ていた。
アビゲイル「あーぁー、だらしないわねぇ。」
酒カスどもは、部屋にやってきたアビゲイルを見る。
アビゲイル「私が来てあげたわよ!遊ぶんだったら、私も仲間に入れてよね!」
あぁぁ………よし、酒はもう今日はやめて、健全にソラリオンクロニクルをはじめようか。
太陽も高く、若者たちの休日は、まだまだ終わらないのだった。
Good end!かわいくかっこよく!
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