※注意※
このお話はゲーム「スタデュバレー(switch版)」の二次創作です。「ラム酒」などゲームには出てこない単語・情報が出てきます。ご注意ください。全16話

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第9話_人魚のペンダントの伝承
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兄弟は、貿易船の船乗りとして、遠い大陸に向け大海原を出航した。
火山島には、派手で騒がしいオウムが飛び交っていた。
王の港は、発展が目覚ましく、世界中の人種が闊歩していた。
砂の国では、女達が布で全身を隠し、美しい目元だけをのぞかしていて神秘的だった。
聖なる大河のほとりは、野良の牛が歩き、人々が水浴びをし、祈りを捧げていた。
そして、嵐の海で、海賊の襲撃に会い、抵抗むなしく、すべてを奪われた。
兄弟の船旅は、そこで終わりを迎えた。
積み荷は略奪され、身ぐるみも剥がされ、兄弟は、海賊船で、奴隷のように働かされることになってしまった。
戦闘で死に別れることも、売り飛ばされて離れ離れになる事もなく、兄弟が、側に居られたことが不幸中の幸いだった。
人魚のペンダントも取られてしまった。
苛酷な労働が続き、いつ故郷に帰れるかわからない。
待ち人を思うばかりに、兄は事に出た。
ペンダントを盗み、脱走を試みたのだった。
しかし、、
失敗し、捕まり、、
サメが泳ぐという海域に放り込まれてしまった…。
兄の姿を見たのは、その日が最後だった。
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つづく