どうしても、けいこにサプライズパフォーマンスを、ドラマを、非日常空間を届けたかった。
部屋から出られないストレスは、快復の妨げになるように思えて仕方がなかったのだ。
実は、移植した夜にけいこは幻聴を2回聞いていた。夜中、寝ている耳元でロックのようなギター音が大音量で聞こえ、慌ててナースコールを押すも、駆けつけた2人の看護師さんにはどこからも聞こえてなかったよといわれ、寝ぼけていたかと思い直し横になると再度はっきりと聞こえ、再びナースコールを押すもやはりえ音を聞いたのは自分だけで、精神安定剤をもらって寝たそう。
その翌朝、「自分はそこまで追い込まれていたのか!と、幻聴を聞くくらい追い込まれているのか!と、ショックだったよ。」と、元気に笑顔で話す妹に、私はただただ笑顔で「お姉ちゃんの骨髄液が入ったから、ちょっと元気すぎたのかもね、落ち着けって言っといて」などとよくわからない返答しかできなかった。
私の病室に回診にきた先生に、他の人の症例にも幻聴などがあるか聞くと、優しい口調で「移植でということよりも、クリーンルームから出られないということはストレスになりますから、一概に言えませんが精神的に追い込まれて幻聴を聞くということはあるでしょうね。しばらく精神安定剤飲んで様子みましょう。」とのことだった。
開放的とはいえ部屋から一歩も出られないストレスは相当なのだろうし、命を落とす可能性もなくはなかった移植へも、本人が誰よりも気を張っているだろう。
そう考えたら、そのストレスをいくらでも和らげたいと思い、5年ぐらい前に受講した訪問クラウンのワークショップを思い出した。最初はこれだ!と方法を考えたが、どう考えても今の自分がやることが効果的には思えず、ではどうしたらと思ったとき、みかささんが頭に浮かんだ。
そうして、早速みかささんに連絡し相談にのってもらい、サプライズパフォーマンスを昨日届けることができた!
けいこは感動して途中から泣きながら観ていました。
詳しくはまた次に書こう。
けいこは24時間つけていた心電図が昨日の朝とれた。経過良好のためだろう。順調で嬉しい限りだ。
みなさまの祈りと励ましパワーが届いているおかげです。
ありがとうございます。