僕は社会人になりかけの頃、社長は偉い人だと思っていました。
そうこうしてたら、当時勤めていた会社で、アメリカの子会社の
立ち上げを拝命し、社長に就きました。
いくら子会社とは言え、社長の肩書が付くと、周りの方々から
それ以前とは比べ物にならないくらい丁重な扱いを受けるようになりました。
分不相応にそのような扱いを受けるようになった若輩者の僕は、
「俺も偉くなったな〜」
と、勘違いをしていました。
でも、しばらく経って気がついたのですが、
役職って偉い偉くないの話ではなく、単なる機能なんですよね。
たまたま、その子会社では、僕が社長と言う機能に務めるのに
最適だったので、その役職に就いただけのことだったんです。
別に人間的に優れているとか、そんな次元の話ではなく。
組織をピラミッドに例えて、△のてっぺんが社長と言うのが
一般的な理解だと思います。
でも、実際に子会社の社長を務めて思ったのは、
組織図は逆算関係で、▽の一番下が社長だと言うことです。
実際にお客様に接するスタッフ、実務をしてくれる
スタッフがいます。スタッフの頑張りがあるからこそ、
会社からアウトプット(製品・サービスの売上)を出して、
その見返りにインプット(現金)が入ってきます。
偉い、偉くないの話をしたら、むしろスタッフの方が
ピラミッドの上に来るべきかも知れません。
そして、トップは、スタッフ・組織を一番下でガッチリ
支えるのです。
いつの頃からか、組織ピラミッドを逆三角形▽で
見る方が自然に思えるようになりました。
経営の仕事を端的に言うと、
・方向性を決めて
・適切に資源を分配して
・人を動かす
だと思います。
それで成果が上がる訳です。
これ、端的に言うと、組織が効率良く動いて、
成果を出しやすい仕組みを作ることです。
となると、組織・従業員はお客様同然です。
社長こそが、組織・従業員に仕える必要があります。
だから、社長なんて偉くも何ともないんです。
上にも書いたとおり、単に組織の一機能に過ぎません。
人前で話すことも重要な職責ですが、それよりも
多くの場合において最強の後方支援部隊で
なければなりません。
くどいようですが、役職は単なる組織です。
上位役職になればなるほど、従業員・組織に
仕えるべきです。
もちろん、社長を務められている方々には、
リスペクトを持っています。
規模の大小の違いこそあれ、僕も社長を経験した身として、
その重責の片鱗は実際に体感しました。
でも、だから「偉い」と言うことではないんです。
これからキャリアアップして上位役職を担う方は、
ぜひとも覚えておいて頂きたいです。
くれぐれも、昔の僕のように、「偉くなったな〜」と
勘違いしないで下さい。