バベルの塔展 | 本とロックな日々

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Come al solito いつものように

 

東京都美術館の『バベルの塔』展 をみてきました。

現存するブリューゲルのバベルの塔の絵は2枚あって、今回展示されていたのは小バベルと呼ばれる、あとから描かれた絵だそうです。

 

右が今日見てきた小バベル。大とか小は絵のサイズによるとのこと。

2枚は続き物みたいに思えます。左の大バベルでは、塔を建てさせた人物と思われるニムロデが男たちをひざまずかせていたり、もっと高く建てるつもりのようだけど片側だけしか整っていなかったり、全体が明るい感じなのもバブルっぽい。人間が調子にのってるところという感じです。

そして右の小バベルは、神様が降ってきてこの塔をご覧になったあとという感じ。レンガの赤は人間の思い上がりをみた神の怒り嘆きが注がれているよう。塔にかかる黒雲は嵐の前、塔の崩壊を予感させるよう。
すごく緻密に描かれているのがかえって、見ていると不安にさせられる感じの絵でした。

ヒエロニムス・ボスの幻想的でユニークな絵も面白かったです。

ブックオフでたまたま見つけて買った、
『教養のツボが線でつながるクラシック音楽と西洋美術』中川右介・著
という本が、芸術家の名前は聞いたことあっても時代とかがわからない自分にはまさにツボでした。いっきに読む世界史、みたいなノリでルネサンスより後の音楽家と画家たちやその時代について知ることができる本です。
おおまかな流れがわかると、ヒエロニムス・ボスの突然の不思議な絵に当時の人たちがどんなに驚き喜んだだろうかというのが想像できる気がしました。

 

 

 

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