「バードマン」を観ていると
「この作品のジャンルは?」
という質問は愚問になる。

アートであり
エンターテイメントであり
現代であり伝統であり
文学であり音楽であり
そして笑いである。

普通はどれか一つジャンルの
作品になるケースが多い。

「バードマン」はその中の
一つを切り出せば
それはそれで作品になる要素が
大量に盛り込まれている。

しかし
それだけの要素を
詰め込もうとすれば
破綻もしかねない。

それを解決しているのが

テクノロジーの様な気がする。

洗練されたCG技術や
最先端のステディカムの撮影方法や
編集技術。

もちろんそれを実現する
演者達の才能と努力はあるのだが

テクノロジーの駆使が
今まで不可能だった
伝統とストリートなどの
ミクスチャーをできる時代が一気に
やって来たのではないだろうか。

「ゼロ・グラビティ」

もまさに現代テクノロジーが
なければ絶対生み出せなかった作品。
しかしそのテクノロジーを
どう使えば何ができるのかが
常人ではなかなかわからない。

それを一人でやってのけてるのが
エマニュエル・ルベツキだ。

「ゼロ・グラビティ」
「バードマン」

両作品の撮影監督を務め
2年連続アカデミー賞撮影賞。

もちろん一人でやる事ではないが
この人は映画の時計のねじを巻き
針を一気に進めたのでは
ないだろうか。

映画界には
スタンリー・キューブリックや
黒澤明や
時々誰かがねじを巻く。

しかし
これだけのテクノロジーが
あらゆるものを実現させ
ジャンルを凌駕するのは
初体験な気もするのだが。

色んな意味で話題のドローンや
もはやお馴染みになった
プロジェクションマッピングなども
テクノロジーがエンタメ領域を
異次元緩和している。

こだわると単館上映になりがちであり
「バードマン」もそうなりかねない
テーマではあるが
テクノロジーが表現を解決し
世界的大ヒットとアカデミー賞
という点も痛快であり
そういう時代の幕開けと
信じたい。

おちまさと

娘は飛行機の隣の席で
多分21回目となる
「アナ雪」を観ていた。
こちらもテクノロジーの結晶。

娘と12回目の2人旅に行って来た。
こちらはアナログな結晶か。
至福な時間だった。
また書こう。

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