娘が妻と今朝サマースクールに
出掛けると寝室にいつにも増した
静寂がやって来た。

今日はやけに
世の中の音がないなぁ。

暫くして
今日祝日だという事に気づく。

普通に仕事に出掛けるので
平日の月曜とばかり思っていた。

その前にいつもの様に
ランニングに行く準備。

そんな中
洗面所の水を出すと
水が流れる音
コップに注がれ溜まって行く音
だけがする。

僕は娘の喧騒ももちろん大好きだが
この静寂の中の小さな生活音が好き。

時代なのか子供の頃
生活音を立てない方が
大人だという教育を
家でも学校でもされている内に

多少の恐怖心もあっただろうが
気づけば物を置く時や
扉の開け閉めなど
生理現象はこの際置いておいて
生活音はできるだけ立てない癖がつき
結果小さな生活音が好きになった。

ところで
ジブリ作品を僕が好きな理由の一つが
この静寂の中の小さな生活音を描く
世界観である。

水道の蛇口をひねる音
スイカを切る音
(僕はスイカは苦手で食べないが)
古い書物のページをめくる音
などある種の静寂でなければ
聞き取れない
意識しなければ気づかない
しかし無意識に幸せと直結する何か
を呼び起こす音。
静かなる生活音。

もちろん川のせせらぎや
打ち寄せる波や
遠くの花火や祭りの音も好きだが
それはジブリでなくても
元々1/fゆらぎじゃないが
本能的に好きなので
今回は置いておいて。

僕はジブリ作品を観る度に
思い出すのが

ジブリ作品ではないが
宮崎駿初監督作品
「ルパン三世カリオストロの城」
の主題歌あけの
次元がパンク修理中
ルパンが言う「平和だね~」
と言う台詞。

あの鳥の囀りの静寂感の中の
ジャッキの音。

からの一転したクラリスの
車の排気音。

の素早いカットバック。

だから
ジブリ作品に付き物の
戦闘シーンや嵐の音も大好きだが

それは穏やかな静寂があるからこその
振り幅が織り成す
もはや爆音さえ心地良く感じる魅力。

さっきも娘と
「風の谷のナウシカ」を観てて
それを感じる。

しかしジブリ作品に出て来る
スープやコーヒーは美味そうだ。
絵もあるが注ぐ音なんだよねぇ。

絵で言うと湯気のシズル感。

しかしジブリ作品は
湯気とか
あとオートジャイロや零戦など
プロペラに巻かれて行く煙は
あのシーンだけで
華道や茶道みたいに
宮崎流何段とか描ける事に段作っても
いいぐらいな御家芸。

風を描く。
それもマントを揺らす風。
Tシャツを膨らませるそよ風。

そう考えるとジブリを好きな理由は
ハワイのプールサイドで
読書中にうたた寝してしまう理由と
似てる。

何の話だっけ。

そうだ。

静寂の中の小さな生活音。

静寂ったって
本当の静寂はやなんだよね。

多少遠くで走り過ぎるバイク音や
回る乾燥機の音とかあっての
静寂の中の小さな生活音。

コップをテーブルに置く音
読んでない雑誌をパラパラっとめくる音
キッチンの洗い場に食べ終わった
食器を置く音

ディズニーになくジブリにあるものは
この幸福感ではないだろうか。

おちまさと

関係ないが日曜日娘と
を観た後ランチしてから一回帰り
着替えてプールに行ったのだが
どうしても家から
水中眼鏡をしていくと聞かない娘。

そんなのレディガガでも
見たことないと言ったのだが
それは娘の水泳への
やる気のバロメーターと言う事が
わかり家から装着して出動。

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どんどん降りて行くエレベーター。
途中誰も乗って来ないのを願う。

流石に娘もドアが開く瞬間に
水中眼鏡を外し「パパ持ってて」
変わり身早っ。

エレベーターの鏡を見て

「やっぱないなぁ」

と思ったのか。笑

でもわかんねーぞ。
来年流行って街でみんなして

ないな。

ちなみに「思い出のマーニー」に
影響された訳ではない。
そんなシーンはありません。
ある訳ないか。

「マーニー、私、家から水中眼鏡
かけて出掛けたい!」

どんなキャラだよ杏奈。笑