映画「セントオブウーマン」は
ある青年が
アルパチーノ演じる
近所の偏屈な盲目の退役軍人との
2人旅を通じて心通わせ
共に成長するストーリーである。

北野映画「菊次郎の夏」は
ある少年がたけしさん演じる
これまた近所のいい加減な
チンピラ中年・菊次郎との
2人旅による心温まる
ストーリーである。

どちらも簡単に言えば
「変なおじさん」との2人旅であり
その変なおじさんに
青年も少年も振り回されながらも
成長していく物語である。

自分の娘を
変なおじさんと比べるのも何だが

今回の5日間に渡る2人旅は
この2本の作品と画は全く違えど

時々まだ感情を理性で抑えられない
3歳児は変なおじさんとのが共通点が
なくはない。

しかし
両作品の様に旅の終わりには
ハッピーエンドを迎えたい。

その為に娘が
自分でも制御できない瞬間を
親である僕が
どう対処しどう乗り切るかが
最大のポイントとなる。

初日ベッドで横になると
寝かけた娘が自分の隣を手で触る。

そして
いつもいるはずの
ママがいない事に
突然気づく。

深夜の「ママ~!」絶叫泣きコール
スタート。

しかし
こればかりは
流石に
想定の範囲内。

深夜なのでホテル中
声が余計通る。

こういう時は何か声を掛けたり
触ればさらにボリュームは上がり
言葉のボキャブラリーが増えて

「やめて~」

とかが追加される。

そして
ここはアメリカ。

虐待と間違って通報されかねない。

このミッションは
慎重かつ短時間で終わらせる事が
優先順位第一位。

だが僕は今回決めていた事がある。

こうなった時
「ママ明日来るよ」
などという子供騙しの嘘は
絶対につかないという事だ。

それを一度でも
使ってしまっては
今回の旅の意味は
水泡に帰してしまう。

僕はある作戦の為
静かにキッチンの
冷蔵庫に向かう。

まだ絶叫コールは続く。

まずい。

時間がない。

僕はわざと音を立てながら
ペットボトルの水を飲み
「美味い!」
と口に出す。

娘は一瞬余計スイッチが入り
泣いている。

しかし次の瞬間
「ママ~」コールの間に

「ぎゅう~にゅ~!」

と絶叫したのを
聞き逃さなかった。

僕はわざとこのキーワードが
娘から出る為に
「冷蔵庫作戦」
を仕掛けたのだ。

「牛乳あるよ!」

また歯は磨けばいい。

牛乳パックを持って
ベッドへすっ飛んで行き
娘は飲みながら牛乳と同時に
現実を受け入れて平静を
取り戻していく。

こちらから
「牛乳飲む?」などと言えば
逆にアクセルは全開となる。

僕の持論に過ぎないが

この時の重要ポイントは
娘から自発的に放たれた
リクエストに答えるしか
短時間でミッションを達成する
方法はないのではないだろうか。

やっと落ち着きを取り戻し
また歯磨きで一瞬泣いたが
朝まで熟睡となった。

実は旅の10日前
娘と2人きりの時に
このプロジェクトは始まっていた。

「今度パパと2人きりでハワイに行くんだけど、どう?」

と決定稿な割には疑問文で
話したところ

「いく!」

と答えた。

直後ママに
「今度パパとハワイ行くんだって!」
と話し

保育園でも先生に
話したという事を聞き
もしかしたら旅が成功するかも
という予感を持ち始めた。

これも牛乳同様
本人の積極性を誘発し
それがあるかないかは
その後の旅のモチベーションは
雲泥の差である。

「深夜のママコール」の翌朝
ディズニーキャラクターが
テーブルまで来てくれる
レストランで朝食へ。
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ミッキーと写真を撮り
ビュッフェも
サクララウンジでの経験で
事なきを得る。

そしてディズニーキャラクター達に
別れを告げハワイの家に帰宅。

家に着けば
娘の要求に何気に応えながら
洗濯など必要に迫られた家事をする。

ママは分身の術が使えなければ
ならないかも知れない。

やっと座ったと思ったら
もう夕御飯へ出発の時間。

ママは大変だ
という事を改めて実感。

その夜は
大好きなイタリアン
オアフの名店アランチーノの
新たなお店
ザ・カハラホテル店。

娘に
「カハラホテルのイルカを観て
パスタを食べに行こう!」
と出発。
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ホテルのイルカを観た後
アランチーノへ。
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娘がどれだけ美味しいと感じたかは
こちらの写真で感じて欲しい。
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娘の為に特別に作っていただいた
生パスタうまそ~。

パパのお気に入りは
このバーニャカウダ。
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と豚の燻製。
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親しくさせていただいている
オーナーの稲村社長も途中同席。
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「ミッキーとミニーちゃんと
スティッチとグーフィーと
チップとデールに会ったの」
と娘直々に報告。

他のアランチーノとはまた違って
かなり大人な環境の中
よく乗り切れたね!

家に帰り
この日も深夜の
「ママコール」数分からの
朝まで完全熟睡。

あと一日
最高に楽しもうね!

おちまさと

いよいよ
最後の一日と
帰りの飛行機だ。

この旅の集大成。

一体何を最後に
思うのだろうか。

成田到着後
娘から意外な言葉が。

次回最終章の最終章。



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