最近

少し気になる

ことがある。


全く否定するつもりもないと

前もって言っておく。


ただ

少々不思議な気がする

ということだ。


それは

メールでのことである。


様々な企業と

仕事をさせていただいているが

2012年の今となっては

その肝心な繋がりは

メールで行われている。


もちろん

電話という術もあるが

基本的に繋がっているのは

メールではないだろうか。


もちろん

関係性が深くなれば

フェイスブックや

ツイッターなど

SNSや

サイボウズの

サイボウズLiveなど

クラウドで繋がることもあるが


まずは

メールでの繋がりが多いのは

否定できないだろう。


そこで

少し気になることと言うのは

最近多くなってると思うのだが


大企業な程

海外出張中などの

メール自動返信機能を

使用している様な気がする。


打った瞬間に返信があり

海外出張中のため返信ができません

的な自動返信メールである。


これは

いい面と不思議な面

両方の側面がある。


いい面は

まずは返信の遅さを

予め告知しておくことで

何待ちか?というイライラ感を

少なくさせるということだ。


もう一つの

不思議な面というのは


そもそもメールというのは

世界どこにいても

繋がっていれるからこその

ツールではないのだろうか

ということだ。


ネットが世の中に一般化されてから

あらゆる面で世界は小さくなったと思う。


フェイスタイムやスカイプを使えば

隣にいる人も海外にいる人も

同じと言えば同じであり

しかもお金が基本かからない。


そんな

世界どこにいても

繋がることができるメールで

海外にいるのでという

「留守番メール自動返信」

は否定するのではなく

不思議な気がしてしまうのである。


昨今の

「社内メール廃止論」

じゃないが

メールという文明の利器を

時々


フラット


に見直してみると

何だかいろいろ

新たな


「メールあるある」


が生まれている気がする。


長文のやりとりから

段々やりとりが短文になり

「チャットか」

ということもあれば


ていうか

電話で話そうよ

というリズムの時もある。笑


ただ

どこかでお互い

どうしてもメールでやりとりを

完遂したくなってきて

「はい」とか「ですね」とか

しまいには「ええ」とかいう

相槌みたいなものまで

メールで打ち始めている自分に気づく。


「今のええはOKというええですか

それともNGというええですか?」


みたいなことまで

メールでやりとりをしていると


世界的な

社内メール廃止からクラウドや

SNSへの移行が叫ばれる理由が分かる。


さらに言えば

文明の利器というものは

多分人間のまさに文明を進化させる

スピードを速める為にあるものという

一面があるはずだ。


それが証拠に

これまで歴史上

文明の利器が生まれたことで

目を瞠る進化があった。


しかし

冷静に考えて

メールという文明の利器が生まれてから

仕事のスピードが上がり

文明の進化がスピードを

増しているのだろうか。


そこに

文書として

証拠が残り

言った言わないが

少なくなったという面や


さらに

時間関係なく

まさに相手に放り込んでおけるという

今まで電話では深夜はやめておこう

などと躊躇していたことはなくなった面や


添付ファイルと同時に

要点を送れ確認もできるという面や


また


告白も別れもメールという

新たな恋愛の文化が生まれたという面など

いろいろ新しい面はあるのだが


それらが

文明の進化のスピードを

速めたかと言われれば

即答に窮する。


2012年という

未来世紀にいても

別に車は空を飛んでないし

メールによって

そういういわゆる未来を

グイグイ手に入れたという感じも

そこまではない。


もしメールが生まれていなくて

全て電話だったとしたら

何か文明が今よりも遅れていただろうか

とあれこれ考えてもなかなか見つからない。


ということはだ。


文明の利器には

もうひとつの大きな側面がある。


そこに集中しているのではないだろうか。


それは


『楽』


という側面だ。


これはメールでなく

ネット全般に言える。


検索で何でも

手に入れられる世の中になったのだが

こちらもそこまで文明の進化の

スピード上げるアイテムというよりは

『楽』になった

という要素が多いような気がする。


メールも同じで

楽になったという面が

大きいのではないだろうか。


直接電話で言うよりも楽

思い付いたら送れば楽

書類も遅れて楽


という側面が実は大きい気がする。


文明の利器で

かつて似たようなものは何か

と考えれば


掃除機である。


掃除機を使うことと

箒と塵取りを使うことで

掃除自体のスピードは

速まっているかと言えば

文明のスピードを速めるというよりは

楽になったという事が大きいのでは

ないだろうか。


逆に文明を速めた

文明の利器と言えば

やはり遠くの出来事を家で

観れるという点ではテレビは

スピードを速めたと思うし


また

それを録画できるという

ビデオという文明の利器は

ゴールデンタイムをなくし

時間を操るという

新たな文明の利器になった。


そういう点から見ると

メールというのは

実はアナログな仕組みとも

言えるのではないだろうか。


メールが生まれるまでは

手紙離れが言われていたのに

メールが生まれてから

メールという手紙を

一体一日に何通書いているのだろうか。


さらに言えば

ネットももちろん動画や写真もあるが

多くはテキスト文化である。


こうして

ブログも

ツイッターも

フェイスブックも


もちろん全て写真も動画もあるが


やはり

スクロールとそりの合う

実はアナログ的な

テキスト文化が強い気がする。


だから

活字離れとかよくいうが

ネットがインフラになってからは

実は昔以上に活字と接していているのだ。


ただ

実際にペンで字を書くことが

少なくなったので

当たり前の漢字が出て来ない事が

多くなったのも事実だが。


メールの話に戻すが

メールはとてもアナログ的なのは

とてもキャッチボール的で

ボールは一つという感じがあるところか。


一方で

SNSは投げたボールは一つでも

そのボールは勝手に分身し

そこから広がる人脈など

文明のスピードを上げるという点では

全く違う利器であるのではないだろうか。


クラウドでの

社内のやりとりもメールとは違い

ボールはそのプロジェクトに関わる

メンバーの数にはなり

しかもどんなキャッチボールが

行われているかが

常時ガラス張りでわかるという点が

進化を速める要素がある。


今書いていて

思ったのだが

だがメールはなくならないとも思う。


それは

結局は契約書はリアルな文書で

あり続けるように


メールはある日

今で言うリアル文書的役割になって

行くのではないだろうか。


メールは文明のスピードを

上げているか。


多分

社内メール廃止などが

世界的に叫ばれ始めた現象を

見ていると


これだけ長年使って来て

やっと自分突っ込みしたのでは

ないだろうか。


「このメールが超文明を速めてって

速めてないやないかい!」


一人ボケ突っ込み状態か。


留守メール自動返信


という

世界どこでも繋がる便利で楽な機能

というメール自体の本末転倒な部分が

出て来ているような気がする。


ある種


『デブ相撲』


的な。笑


何度も書いてるので

かいつまむと


ある若い放送作家が

『デブ相撲』という企画を出した。


考えすぎて

元に戻ってるよ!


という例。


留守電みたいには

ならないようにと

メールが生まれた側面も

あったはずなのだが


留守番メールって

何か面白かった。


しつこいですが

全く否定していません。


その方が

円滑に流れる場面が

大企業にはあることもあると思う。


おちまさと


でもやはり

大企業は

どうしても国のようになっていくので

時々冷静に俯瞰視することも

大切な気がする。


ずっといれば

12時になったらランチ

ということは知らず知らず

体に染みついていくのが人間だもの。


僕は

あの大企業のビルのエレベーターから

12時ジャストに大量に降りてくる人達を

見るたびに衝撃を覚える。


帰宅難民のニュースを観た時

ランチエレベーターを思い出した。


それと同じように

時々日常として頼り切っている

文明の利器の意味を

時々考えるのもありなのではないだろうか。





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