今年最後になって

さまざまな方の

亡くなられたニュースが

飛び込んで来た。


森田芳光監督。


映画を多少なりとも

好きな人間は

とても彼の死に

驚きを隠せないだろう。


しかもまだ61歳。


若すぎる。


ニュースでは

『失楽園』『模倣犯』

という代表作になってしまうだろうが

僕ら世代にとっては

『そろばんずく』や『それから』など

名作を思い出さずにはいられない。


僕は明日で46歳になる。


61歳の死。


たかだか

15年後である。


昨日森田監督死去のニュースを

聞いてからとてもいろいろ考えている。


この森田監督のニュースを

聞いていると

そんなグダグダ言ってられない。


さらに

昭和ど真ん中だが


プロレスラーの

上田馬之助さんも

亡くなられた。


71歳だった。


上田馬之助さんと言えば

僕らが子供の時に

テレビでプロレス全盛期

しかも

プロレス=アントニオ猪木

さらに

プロレス=生放送

プロレス=流血

という時代に

猪木に対する

最悪のヒーロー

タイガー・ジェットシンが

連れて来た

日本初の逆輸入ヒール。


どうしようもなく

誰の言う事も聞かない

様子がおかしい

タイガー・ジェットシンが

唯一肩に手を掛け

その自分でさえも

言うことを聞かない

自分の体を制御するために

隣に寄り添っている


それが

上田馬之助だった。


しかも

当時まだ昭和40年代なのに

オール金髪の

オールバック。


今なら

自分でさえも

オール金髪も

時によればあるし

金髪など当たり前だが

当時オール金髪で

オールバックで

しかも長髪で

しかも尋常じゃない

様子がおかしなキャラの

手にはサーベルを持ち

客席の客であろうと

生放送であろうと

何の危害も加えない客であろうと

サーベルの柄の部分で

殴りかかっていた

タイガー・ジェットシンを


「サーカスの猛獣使い」


のように首を掴みながら

リングまで行く姿は

異様であり異常であり


上田馬之助という

キャラクターは


子供ながらに

絶対に忘れられない

キャラクターとなった。


それが

当時は金曜の20時

ゴールデンタイムに流れ

最終回40%越えじゃないが

『家政婦のミタ』

のような数字を叩きだしていた

のだから

ある種恐ろしい。笑


しかも

上田馬之助は

特に必殺技もなく

タイガー・ジェットシンを

リングに連れてくるまでが

儀式であり

イベントであり

それが全てであった。


それ以後は

何か多少なりの反則をしかけるも

猪木さんに逆アップをくらって

金髪の上に流血という

今であれば

ゴールデンタイムだけではなく

民放としてのコンプライアンスからは

かなり逸脱した

血だらけの金髪のおっさんの苦悩

(しかも髭面)

という今では

考えられない

異常な映像が

毎週金曜日の20時には

垂れ流されていたもんだ。


しかし

小学生の僕は

あの日本人でありながら

異様な出で立ちの

上田馬之助というキャラクターが

嫌いではなかったし

『シャイニング』

のジャック・ニコルソンなどと同様の

見たくないし

認めたくないが

一方で怖いもの見たさという

インタレスティングな

興味とある種「好き」という

『タクシードライバー』や

『キング・オブ・コメディ』の

デ・ニーロのような

魅力を覚えてしまっていた。


後に

『00セレブ』という

叶姉妹さんの番組を

僕はプロデュースするのだが

主役である叶姉妹さんが

タイガー・ジェットシンであれば

僕は上田馬之助さんのポジションで

出れたら映っていれたらいいなと

心掛けたのを思い出す。


いい意味の

セレブ猛獣使いとして。笑


そんな

森田芳光さん

上田馬之助さん

死去のニュースが

飛び込んで来て


さらに思いを強くしたのが


『時間は有限である。』


ということである。


僕は

あと数時間で

46歳になる。


森田芳光さんであれば

あと15年

上田馬之助さんであれば

あと25年

である。


15年

25年


など

今から振り返らば

本当にあっという間であり

ピッチャーで言えば

振りかぶってみたいな

まだ投げていない時間である。


しかも


僕は


『人生はレコードである』


という持論が強い。


レコードは

最近の人には

全く接する機会がないので

わからないかも知れないが


まずは

回るレコードの外側の淵に

レコード針を降ろし

それがドンドン回って

最後は中心の方へ進んでいく。


そして止まるのだ。


人生は最初は

子供の頃は

このレコード針のように

ゆっくりとした

大きな半径の円を描き

回っていくが

年々

「一年早いよね」

と言う風に

毎年半径が小さくなっていくように

ドンドン体感スピードを上げ

最後は止まる。


止まる=死


である。


と思っている。


だから

かつての

15年

25年

とは考えられない

半径の小さな円のスピードで

これからは

さらなる超高速体感スピードで

人生が回転するであろうということを

把握し理解している。


だからこそ

今回の

森田監督や上田馬之助さんの

死去の話を聞くと


改めて


『時間は有限である。』


と考えてしまうのだ。


市川森一さんも

亡くなられたなぁ。


今年も

児玉清さんとか

本当にたくさんの有名人の方が

亡くなられた。


有名人に限らず

東日本大震災では

たくさんの方が

尊い命をなくされた。


彼らの貴重な犠牲を

残された僕らは

真摯に受け止め

新たなる未来に


自分に鞭打って


パラダイムシフトに気づいて


今までとは違う

変化を恐れずに

進化していかなければならない


のではないだろうか。


しつこいようだが


『時間は有限である。』


うだうだ言ってる時間は


ない


と言っていいだろう。


あと数時間で

僕の二度と帰らない

45歳が終わる。


45歳は

新たな挑戦を

詰め込むほどやった。


しかし

46歳は

それでも足りないだろう。


なぜなら

レコード針の半径は

年々小さくなっていくのだから。


おちまさと


森田芳光監督

上田馬之助選手

市川森一さん

東日本大震災で

亡くなられた犠牲者の方々など

たくさんの今年亡くなられた方々の

御冥福をお祈りさせていただきます。


僕は生きている。



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