昨日

久々に

15分だけ

本屋さんに行った。


時間がないので

本屋さんに行く時は

目的を持って行くことが多い。


本当は

目的を持ちながら

ダラダラと関係のない本に

立ち止まったりして

そこでの新たな本の出会いが

好きだし楽しい時間である。


そして

そんな偶然の本との出会いが

高い打率で

意外と当たっていたりする。


しかし

どうしても

時間がない場合は

目的に突進してしまう。


しかも

僕の場合

雑誌などで

「これ!」と一秒

見かけた本の記事や広告を

無造作に引きちぎり

バッグの中にとっておき

そのたまった断片をいくつか持って


「これありますか?」


とレジでお願いすることが多い。


昨日なんか

買ったあと店員さんに


「こちらはどうしましょうか?」


とその二つに切れた

断片をセロハンテープで

とめてくれて

僕に返してくれようとしていた。


お礼をいい

そのままレジの後ろにある

ゴミ箱に捨ててもらったが。


そんなことは今日の本題ではない。


昨日は

その雑誌から切り取った

断片の中に

あるマンガもあった。


僕はマンガをあまり読まないが

時々衝動にかられるように

大人買いの一気読みをする

ケースがある。


昨日も

あるマンガの今出ている

全4巻を買い


そこでさらに思い出した

他のあるマンガの

1巻から4巻までを

購入した。


目的であった方が

4巻までしか出ていないので

4巻買い


突然思い出した方は

十数巻出てるのだが

もしかしたら

僕にとってハズレかもしれないので

とりあえず3巻買おうと思ったが


目的のマンガ4巻と

合わせて7巻になってしまい


好きな「8」にしたかったので

もう一つの方も4巻まで

買うことにした。


そんな話もどうでもいい。


時々

僕は語りたい本題以外のことを

どうしても書きたくなる癖があり

なかなか本題を切り出せないことがある。


その8冊をレジの人が持ち


「カバーをかけますか?」


というので

僕はお願いした。


アマゾンや楽天ブックスでなく

リアル書店で本を買う場合

必ず僕は書店の紙のカバーを

かけてもらう。


やはり

どこか人がいるところで読んでも

何を読んでいるかわからないようには

しておきたいという気持ちが

どこかであるのかもしれない。


今ふと思ったが

なぜアマゾンや楽天ブックスなど

ネットの書籍通販では

紙のカバーをかけてくれないのだろうか。


僕は

あの書店の紙のカバーが

好きである。


カバーが好きということもあるが

あの紙のカバーを装着していく

所作を見ているのが好きという

こともある。


まさに

レジの人が

一冊一冊鮮やかに手際よく

紙カバーをかけてくれるのだが


カバーをする度に

マンガを包んでいる

ビニールを一つ一つ剥し

そのビニールは自然と

山となっていった。


その山となったビニールを

手際よくもう一人の店員さんが


そこにあるゴミ箱


に捨てていく。


その一連の作業を見ていて

気付いたことがあった。


「昔はマンガにビニールなど

かかっていなかった」


かつて

ビニールがかかっていたのは

その手の本だけで


まさか

マンガがビニールで

重装備されている時代が来るとは

思ってもみなかった。


それでは

なぜマンガがビニールで

重装備されるのか。


それは

マンガを立ち読みする人が

多いからである。


マンガを全て立ち読みされてしまっては

商売が成り立たない。


そこで

ビニールに包む

という行為が生まれたのだ。


そこで思ったのが


「風が吹けば桶屋が儲かる」


じゃないが

ビジネスはこうして

生き物のように

何かがあれば

それを防御するものが生まれ

そこには

また新たなビジネスが

生まれていく


ということを

感じたのだ。


もしも

誰も立ち読みをしなければ

ビニールで包むビジネスも

そのビニールを捨てる


レジの奥のゴミ箱


も登場しなかっただろう。


マンガの立ち読み

という行為を防御する為に


ビニール包装が施され


「そこにゴミ箱は現れる」


のだ。


当たり前の話かもしれないが

当たり前ではない。


治安が悪ければ

それを防御する

防犯警備サービス会社は

生まれるし


PCやネット文化が発展すれば

ウイルスソフトが生まれるという具合に


何か新たなビジネスが生まれれば

何かを防御する仕組みが

新たなビジネスが生まれる


ということに

改めて


レジの人が剥していく

ビニールを見ながら

考えている自分に気付いた。


結局は

一言で言えば

それぞれが


『先読み』


することに

新たなビジネスチャンスが

眠っており

それに気付くか気付かないか

が勝負となる。


立ち読みに対して


「ビニールで包む」


というビジネスも先読みだろう。


さらに

その先には

それを剥し

その


「ビニールを入れるゴミ箱が

そこには必要だろう」


と考える先読み力。


時代は

ジェットコースターでもあり

高速に動くメリーゴーランド

でもある。


登ったら

位置エネルギーは

その先どう落下し

そしてどう登りどう曲がり


そして

時代は繰り返す

メリーゴーランドでもある。


しかし

そのメリゴーランドの

スピードは年々増すばかり。


しかも

その先のレールは

二股三股と

常に選択と決断を

迫ってくる。


そんな

世界どこを探してもない

複雑怪奇なアトラクションが

現代社会である。


それに対抗するのは


「先読み」しかない。


自分が弾いたドミノは

果たしてどこに向かっていき

1分後どんな動きを見せるのか。


「そこにゴミ箱は現れる。」


立ち読みを見かけた瞬間に

それを先読みする力が

何よりも時代をサバイバルする

力となるような気がしている。


おちまさと


僕は

ありがたいことに

毎日多岐に渡り

そして新たなアトラクションに

乗らせていただきながら

その動きを先読みすることが

ビジネスへと直結していく。


昨日も

様々な振り幅のある

アトラクションに乗せていただき

様々な先読みをさせていただいた。


今日も

たくさんのアトラクションが

一日中

僕だけのために

ゲートを開けてくれている。


行列もなければ

ルールもない。


そこにゴミ箱が現れる


ことをいち早く

気付き

察知し


ルールや仕組みや概念を作るのが

企画とプロデュースという

僕の生業である。