今から

17年前

『ドーハの悲劇』

という事があった事を

知らない人が

かなり増えている。


僕が子供の頃

『戦争を知らない子供たち』

という歌があったが

今は

『ドーハを知らない子供たち』

という時代に突入しているのか。



詳しい事は

素人なので

わからないが


昨日の

カメルーン戦で

凄かったNo.1は

本田選手が

パスを足もとに

いったん落とし

ボールを止め

そこで

キーパーの位置を確認して

冷静にシュートした

事ではないだろうか。


さらには

後半の

GK川島選手の

数々のスーパーセービング。


そのオーラが

そうさせたのか

神様を味方につけた

ゴールポスト直撃のシュートは

勝利を予感させた瞬間だった。


本田選手の事で

素人なりに言えば


かつてならば

W杯で

あの場所に

あのパスが飛んで来たら


パスに対し

ダイレクトに

足を出してしまうかもしれない。


しかし

本田選手の凄みは

W杯のピッチだろうが

何だろうが

セオリー通り

そのパスを

いったん足もとに落とし

冷静にキーパーを見て

隙間にシュートした事

なのではないだろうか。


よく

考えてみれば

本田選手世代に

とってみれば

もはや


『日本はW杯常連国』


なのだ。


ついつい

僕らの世代は

W杯と言えば

あの17年前の10月の


『ドーハの悲劇』


を思い出してしまう。


あの時は

W杯に出場する事が

もはやゴールとも言えるほどの

ギリギリの

ある種『悲壮感』さえ

感じさせる戦いだった

気がする。


それが

時を経て

今や

『常連国』


常連国の選手は

ダイレクトでなく

足もとに落とし

キーパーの位置を見て

隙間を狙える時代に

突入しているのかもしれない。


話は飛ぶが

今、お笑い芸人で

あまり話がすべる人がいない。


それは

ダウンタウン松本さんという

天才の通信教育を

子供の頃から

テレビを通じて

受けている人が多いからだと思う。


この現象と同じで

今の選手たちは

中田選手の通信教育を

メディアを通じて

受けてきたのでは

ないだろうか。


今の代表は

みんなが中田選手の冷静さなど

中田イズムが感じられる。


『アメリカW杯』をかけた

17年前10月

イラク戦の『ドーハの悲劇』


ほぼ初のW杯出場を

手中に収めた日本代表の

イラク戦。

ロスタイムで

ふらふらっと入った

イラクチームのゴール。

これで失った

W杯初出場の夢。

悪夢。


このマイナスの振り幅で

悲壮感の二乗

のような暗澹たる空気に

日本はなった。


僕はどうしても

今回の本田選手のシュートを

この日からの

大河ドラマとして

まるで

毎回主人公が

マイナス100の

ハンディキャップを背負っている

ディズニー映画のように

観てしまう。


さらに

そのディズニー映画は

監督を軸とした

ストーリーとして

つい振り返ってしまうのだ。


それは


ドーハ時代の

オフト監督から


さらに

次の加茂監督。


アジア最終予選

途中での更迭。


そして

急遽

岡田コーチの

監督就任。


ここでの

岡田監督を中心とする

日本代表の一丸となる

激しい練習による

悲壮感からの

脱却。


そして

W杯初出場。


この経験があってこその

トルシエ監督の

監督主導主義。


日韓合同W杯。


さらに

ジーコによる

サッカーとは個の才能の

集まりであるという

個人才能主義。


ドイツ合同W杯。


そして

オシム監督。


さらに

再び

岡田監督。


よくよく

考えれば

昨日の本田選手の

「持ってる」

じゃないが

岡田監督も

「持ってる」

のではないだろうか。


これまでの

三大会は

圧倒的に

中田さんが

「持ってる」

と思っていたが


いま列挙した

歴代監督たちのイズムや

中田イズムなどが


『実績』


として

まさに

一つ一つの歴史が

脈々と今に繋がり

結果として現われている。


しかも

すでに

W杯常連国。


緊張する必要もない。


この緊張はしないが

緊張感はあるという


とてもいい状態を

突然昨日できたのではなく

まさに


『実績』


として

現われているのだと

思う。


『ドーハの悲劇』


その日は

今となっては過去だが

あの時は

『今』

だった。


あの

暗澹たる気持ちになった

『今』も今となっては

『実績』となる。


全てのこと

自らのことも

こうして

俯瞰して

『実績』として見ると

それぞれが連鎖して

意味があるものに

なっているという証明に

なるのかもしれない。


おちまさと


昨日

ツイッターで

試合前に

40%越えだと書いた。


今度のオランダ戦は

土曜日のしかもゴールデンタイム。

しかも

このカメルーン勝利の熱がある。


あとは

梅雨で悪天候ならば

在宅率が上がり

昨日の45%越え

もしかすると

50%もあるかもしれない。


そして

また前半にでも得点すれば

さらに跳ね上がる。


これがきっかけで

景気にも連鎖する

かもしれない。


オランダ戦

重要である。


大河ドラマは

続いていく。