ジムの

シャワールームの

湯船に

一人の外人さんが

入っていた。



そこに

もう一人の外人さんが

トレーニングウェアを脱ぎ

そのまま湯船に

入ろうとした。



すると

その時

先に入っていた

外人さんが


「シャワーを浴びてから入って」


と言った。



言われた外人さんは

一瞬戸惑ったが

聞こえないふりをして

そのまま

入ろうとした。



が、しかし


先に湯船に浸かっていた

外人さんがもう一度


「シャワーを浴びろ」


と指を指して

言ったのだった。



そして

言われた

外人さんは

すでに湯船に入れていた

片足をそっと出し

シャワーを浴びに

行ったのであった・・・。



この一連の流れ


当たり前と言えば

当たり前なのだが


なかなか

日本人にはできない

行動ではないだろうか。



まず

大体の日本人なら

心の中で



「何だよこいつ

シャワー浴びてから

湯船に入れよな・・・」



と思うだけで

声に出して直接は

なかなか言わない。



さらに

一回言ったとしても

無視して入られたら


なかなか

2回目の

繰り返しの「NO」は

言わない

言えないのではないか。


そっと

自分が出て

心の中で

ぶつぶつ言うぐらい。


だから

この光景は

とても新鮮だった。



まず

一秒で

運動神経で

「NO」を声に出して

人に言え



それでも

入ろうとする瞬間

その動きに喰い気味に

もう一度

「NO」

が言えるという


精神力というか

度胸というか

腹の括り方というか


すごいな


と思った。



時に

正しい事

正しい時は

毅然とした態度で

「NO」

を突き付ける。



これこそ

外交で必要な

将棋の指し方。



かつて

『NOと言える日本』

というベストセラーが

あったが


そろそろ

日本人も

この「NO」を

時には言えるように

ならないと

本当に危ない時代に

入ったのかも

知れない。



だけど

この湯船のNO


なかなか

ハードル高くて

言えないんだよなぁ。



全裸だし。笑



全裸って

戦闘能力

なかなか出ない。笑



だから

トランクス一枚で

戦える格闘家は凄い。



話がそれたが

ジムのお風呂で

そんな事を感じた。



おちまさと



日本人は

本当に

NOが苦手だから

小さい事から

NOを言う自主練を

した方がいいかも。



無茶に洋服を薦めて来る

ショップの店員さんや

最後の1メートルで

メーターが上がった

タクシー運転手に


勇気を出して

NOを言ってみる。



ちっちゃいなぁ。笑



それでも

言えないかも。