2019.5月 GWキャンプ
栃木県 鷲の巣キャンプ場


今回のキャンプは、"益子の陶器市"にも訪問して来ました。


続きは夕飯からです。




夕飯は焼鳥、ヒレカツと野菜の串カツ、〆に鶏モモの中華雑炊というメニューだった。


前回のキャンプで師匠に教わったヒレカツのレシピを一応記しておこう。

①豚ヒレブロックをフライパンに入る大きさにカットして塩胡椒で下味をつけ、さらにフォークや串などでぶすぶすと突き刺しておき、火が通りやすくなるようにしておく

②満遍なく小麦粉をまぶし、溶き卵をつけてパン粉をまぶす
パン粉はフランスパンのバゲットまたは食パンを大根おろしなどで細かくすったものを使う(スーパーで売っている"生パン粉"でも良い

③フライパンに肉を置き油を入れる。油は半分程も浸かればいい。ラードを使うと調理後にすぐ固まってくれるのでキャンプでは後片付けが楽だし、肉の揚げ物とラードは相性が良い

④最初から弱火で加熱スタート。肉の周りがプツプツと泡立つ程度の弱火でじっくりと加熱していく。15分前後放置でいいが、下面の衣がキツネ色になったところで裏返す

⑤さらに10〜15分も放置して、衣全体がキツネ色になったら油からあげて、油を切る
そこから5分程度放置して肉を休ませる

これで完成だが、ポイントは豚肉は強火にかけると収縮して硬くなるから弱火でじっくりが基本。
また、加熱を終えてから5分ほど肉を休ませる事で、中の肉汁がしっかりと肉の中に収まる(休ませずに肉を切るとせっかくの旨い肉汁はダダ漏れ)ということらしい。




今回はスーパーで売っていた普通の豚ヒレブロックだったので、味はそれなりだった。

それでも、その辺のとんかつ屋さんで出てくるヒレカツ定食の豚ヒレカツと闘えるほどの出来ではある。

とにかく柔らかくてジューシー。

「今回のヒレカツには絶対におろしポン酢だ!」と話していたのだが、妻は大根おろしをガッツリと忘れてくれたので、だし醤油でいただいた。


とりあえず、ここまでのすべての調理を山猫はガチで行った。
その為、その間の写真などはない。
そして家族も、頑張ってる山猫を撮ってくれなかったようだ。少し寂しい…

ということで、画像はご馳走さまの後の妻と娘である。




朝だ。


天気は予報通り良好。
明け方の最低気温は6℃程度まで下がると見ていたが、リビシェルにコット寝の山猫は、愛用のみのむしシュラフで少し寒さを感じた。

予報より少し冷えたのかも知れない。

STのインナーでスノーピークのお布団の妻と娘は、暑いくらいだったと言っていた。
寒くなかったのなら合格だ。




キャンプ恒例の娘との朝散歩に出る。


ここが管理棟。
看板も何もないが、ここが管理棟で間違いない。




管理棟の前にはこじんまりとした区画サイトがいくつかある。
3×4mほどのサイズで、おそらくソロテントしか張れないだろう。

だが、前日のオーナーさんのイメージからは少し想像できないほどに整備されている。
実際、バイクで訪れていたソロキャンパーさんも何組かいらした。




水場も簡易的な設備とはいえ、この朝、既に綺麗に清掃されていた。



那珂川を見下ろす景観。

鷲の巣展望台というのも何処かにあるようだが、今回は見つけられなかった。

すぐ目の前は崖のようになっており、ちいさなお子さんには注意が必要だろうが、この景観は捨てたものではない。
いや、むしろとても素晴らしい。


ファミリー向けの区画サイトも自然の地形を生かして作られており、今回のフリーサイトの雰囲気を忘れて考えれば、意外にもこのキャンプ場はなかなか魅力的なところだった。

個人的には、とても好きな雰囲気のキャンプ場だと言っても過言ではない。



ここに来て山猫は、
「オーナーさんはもしかしたら、とてもキャンプ愛に溢れている人なのではないか」という仮説さえ思い浮かべた。

このキャンプ場はGWとお盆休みなどのハイシーズン以外でなら、また来てもいいかなと思っていた。


そして話はガラッと変わるが、娘が着ているフリースは、キャンプを始めた頃に妻が来ていたものだ。

今や妻とほとんど変わらない背丈になった娘が、かつての妻の服を着て横を歩いている。

山猫はたまに、妻と朝の散歩をしているかのような錯覚に陥りながら、キャンプ場をのんびりと歩いていた。



さて、賑やかなフリーサイトに戻ろう。
画像は使い回しの2回目である。


妻の速攻うどんを朝食にして、我家は早々と撤収し、9時過ぎにはキャンプ場を後にした。

キャンプ場を出る時に、
「管理人さんに挨拶しなくていいの?」と妻が言って来たが、
「清算は済んでるし、もう話しはない。それに俺たちの事なんてきっと覚えてないよ」と応えておいた。

山猫も、変わった人だと言われることが決して少なくないが、ここのオーナーさんにはとても敵わない。
心理学用語で言えば、自分軸が半端じゃない。

そして、山猫はそんな人が割に嫌いではない。
もちろん仲良くしたいとは思わないけれどw




その後、栃木県益子町の陶器市へ向かう。

ここでは毎年GWに、大規模な市が開かれるそうで、今回妻が"鷲の巣キャンプ場"を選択したのはこの為だった。

「益子の陶器市に行きたい。だからついでにキャンプもしようよ。娘には新しい筆箱買ってやる事で話しはつけておいたから」というのが妻の提案だった。

「娘が、キャンプつまらないとか、もう帰りたいとか言わないって約束するならいいよ」と山猫は応えていた。
そんなことを言われたら、こちらまで不快になる。

絶賛反抗期中の娘だが、筆箱に釣られたのか、幸いにも今回のキャンプでは終始上機嫌でいてくれた。
やればできるのだ。もう中学生なのだから。





昨年秋のキャンプ以来、
「無理に俺のキャンプにつきあってくれなくても構わない。こっちだって家族の分までキャンプの準備をするのは大変なんだ」というスタンスでいた。

要は、山猫はかなりコジらせちゃっていたのだ。

そんなコジれにコジれていた山猫の心も、今回のキャンプで少しだけ緩んだのかも知れないチュー





陶器市に立ち並ぶお店を見ながら結構な距離を歩いた。
山猫はもちろんど素人なので、100均の器と高級陶器の区別もつかない。

でも、路地裏の目立たない場所に出ていたお店の前を通った時にふと足が止まる。
そしてなぜだか分からないけれど、ここで買うと決めていた。不思議なものだ。


妻にお茶碗を選んでもらう時に、
「もっと大きいのがいい。これじゃ俺には小さい」などと話していると、

「食べ盛りなんですねぇ」と、奥に居た女性の作家さんが面白そうに声をかけてくれた。

「おかげさまで」と山猫は照れ笑いして応えておいた。


器を包んでくれた紙に、手書きで自己紹介とメッセージまでつけてくれたのだが、その方は2000年の初め頃に陶器にハマり、それから修行のために益子町に移住して今に至るそうだ。
気合いが入っている。それもとことん入っている。

帰宅してから妻が調べたところによると、個展なども開いている"本物"の作家さんだったそうだ。
(うつわや 小野悦子さん  HPなどもありました)

益子の陶器市は11月にもあるそうなので、毎回少しずつ同じ作家さんの作品を揃えていくというのも楽しいかも知れない。



という事で、山猫の令和キャンプは、人の優しさと強さと、そして変人の存在を確信するキャンプで始まった。
どうやら面白い時代になりそうである。


おわり…