『タモリカップクルージング』(パレード?&レース?) | なんちゃってオーシャンセーラーのブログ

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オーシャンセーリングに憧れて。。。
今は、実現に向けてヨットの整備と身の丈より少しだけ背伸びをした活動をしています。

『タモリカップクルージング』(福岡の滞在。。。)http://ameblo.jp/oceansailor/entry-11787486548.html からの続き。。。


さあ、『タモリカップ福岡』のレース当日!朝は比較的穏やかだったけど、予想通りドンドン風速は上がってきて出港するときには軽く20ノットを超えていた。。。


でも次々にみんな出港するので続くしかないでしょ。。。

いつもなら最低限のフェンダーともやいだけを積んでレース海面に向かうけど、この日はさらに風が上がって、帰ってくるときに着岸が難しくなるのは容易に想像がつくので、フェンダーももやいもすべて積んで出港。。。


先日、バウ着けで係留しておいてよかった。。。

水路に空間ができたところを見計らって、バックで一気に加速して桟橋を離れ、そのままハーバー内の一番広い海面までバックで進む。。。


この狭い水路で切り替えなんてしたら、行足がなくなったとたんに流され、行足がつく前にどこかに当たるのは容易に想像がつく。。。パートナーと二人ではそんな状況になったらこの風ではどうにもならない。。。


そのままハーバーの外まで出ようかと迷ったけど、ゲストバースの北側まで行くと小戸公園のおかげで少しブランケットになっていた。そこで流されるのも考慮に入れてUターン。風軸までバウを回したのに前進に切り替えている間に、ブランケットといえどもやはり45度近く一気にバウは流される。。。


やっぱり2GMではトルク不足。。。


ハーバーへ出るとみんなはパレードのあるマリノアの方へバウを向けます。。。


僕たちはハーバーを出てそのまま西へ向かい、風圧だけで艇が安定するのを確認してうねりを横から受けながら、フラクショナルのスピンハリヤード1本をもう一本のフォアーステイ代わりに固定し、そのスピンハリヤードにNo1ジェノアをセットして、もう一本のフラクショナルのスピンハリヤードで揚げれるように段取りします。。。


No3ジブも、フォアーステイにセットしてジブハリヤードで揚げれるように段取りします。。。


『雲瀬』に座礁しないうちにUターンして、パレードに参加するかどうか悩みます。。。パレード参加は強制ではありません。。。しかもこの強風。。。


僕たちは二人しかいないし、強風だし、エントリーは最後のほうだし。。。

パレードに参加してからスタートまでの時間が限られている中、二人で強風の中セールを揚げてスタートに間に合わせる自信がありません。。。


とはいっても『タモリカップ』。。。主目的はレースではありません!


ということで、レースはドンケツスタートになってもいいからパレードに行こう!!ということになって、船団を追いかけます。。。


で、考えていたパフォーマンスはパフォーマンスというほどのものでもないけど、『タモリカップ福岡』の記念Tシャツを着て、その上に『タモリカップ横浜』の記念Tシャツを着ておいて、『横浜も行ってきたよ!こちらもよろしく!』のアピールを『タモリカップ横浜』の記念Tシャツを脱ぐことでするつもりだったけど、この強風ではたぶん僕はステアリングとエンジンコントロールで両方の手が離せない。。。


パートナーが『私一人でやるから、操船に集中して!』と心強い言葉を発してくれました。


『間違えても全部脱いでストリップにならないようにね。』などど笑いながら順番を待ちます。。。


何とかマリノア前の海面に入るまでに船団に追いつき、我が艇のエントリーナンバーの場所に割り込みます。。。


エントリーナンバーの若い僚艇はすでにパレードでタモリさんに挨拶できたようで、満足顔ですれ違っていきます。。。


マリノア前の海面はパレードの順番待ちの艇でいっぱいです。

北北東の強風でギアをバックに入れた程度ではその場にすら留まれません。。。


みんなバックで他の艇に当たらないようにするのに大変です。。。


さあ、パレードの順番が近くなってきました!エントリーナンバー順なので、パレードを終えた艇と順番にすれ違います。


40番台が終わり、50番台、、、あと20艇ほどで僕たちの晩です。。。ちょっとドキドキ。。。エントリーナンバーのアナウンスも途切れ途切れに聞こえる位置まで来ました。。。

がぁ~、残念ながらパレードは途中で中止!!(/TДT)/


強風のせいというよりは時間がかかり過ぎてしまって、このマリノアの対岸に入港してくるフェリーの時間が近づいていたのでパレードを中止して、全艇を海面から出す必要があったそうです。。。


が、中止と言われてもこの強風でみんな簡単にUターンできません。。。警戒艇から『出てー!』と叫ばれます。。。でも、順番に出て行ってもらわないとUターンができません。。。普段の2倍近くのスペースが必要です。。。


なんとかUターンして、防波堤上にスタッフがいるのを発見!近づいて『レースはやりますか?』と聞いたら、『やります!』とのことだったのでパレードに参加できなかったけど、気を取り直してスタート海面に向かいます。。。


マリノアから能古島までは『本当にレースするの?』というくらいの強風。。。


玄界灘に面した福岡のセーラーは平気なのかな?と思いながら本部艇を発見。。。


まずはスタートラインの本部艇側の位置を取ろうと本部艇に近づくも、まだアンカーを入れていない。。。


『じゃあ、この能古島のブランケットでメインを揚げながらリミットマークの確認に行こう!』ということになり、とりあえず、いきなり2ポンでメインセールをアップ。。。

能古島のブランケットは20ノット前後の風なので2ポンメインだけではアンダーキャンパス。。。でもアビームで艇速は7ノットちょっとある。。。まあNo3をアップして1ポンにすれば大丈夫だろう。。。


たぶん西へ出て、能古島のブランケットを抜けると風は上がるだろうからそれを確認しに行こう!


やはりブランケットを過ぎるとドンドン風が上がる。。。ちょっとバウアップして様子を見ようと思っても我がパートナーには少し辛い波にもなってきた。。。


オートパイロットは使えないはずだけど、パートナーがダウンしたらレースはリタイヤしてオートパイロットも使って安全にハーバーに帰ればいいか。。。


ということで二人そろってティーザーを付け、

『ワンっ!ワンっ!わんわんわんわん』。。。


ちょっとヘルムを交代して上れるだけ上ってみる。。。風は能古島のブランケットを出てからは30ノット前後。。。アップウインドでエンジン1500回転と2ポンメインで艇速は8ノットを超えだす。。。


パートナーにはきついけど我が艇にとっては大喜びの大きなうねり!波は高いけど波頭は崩れているのは少ないし、波長は長いのでパンチングによるスピードダウンも少ない!!なのでヘルムも楽ちん!!


が、たぶんNo3と2ポンメインではこちらではぎりぎりのキャンパスサイズだと思う。。。湿気のせいか風速の数字より風は重たい感じ。。。ちょっと雨も降ってたしね。

もしかすると能古島西の『象瀬』のあたりに打たれるはずのマーク付近ではもっと風が上がるかもしれない。。。『ストームジブも用意しようか。』などと考えるが、外洋レースではないので『タモリカップ』というイベント上、我が艇がストームジブを揚げないといけないような状態になれば、レース途中でもレースは中止になるだろうと判断し、ストームジブの準備はしないことに。。。


普段の海域ではないのでこの風向で能古島の北側と南側でどのような風速の変化があるかいまいち予想できない。。。能古島の北には『海の中道』や『志賀島』もあるし。。。


もうスタートまで時間がないのでレース海面を全部下見に行くのは不可能。。。


とりあえず試しに少しダウンウインドも帆走ってみると簡単に9ノット越え。。。


これで基本的なタクティスは決定!


・スタートは本部艇寄り。

・能古島のブランケットに戻ったらとりあえずメインセールを1ポンにする。

・スタート後、10分程度で能古島のブランケットは抜けるだろうから、風が上がったら迷わず2ポンに。

・マークの場所は不透明だが、間違いなく我が艇より大きく早い艇が10艇以上、しかもほとんどが地元艇のようなのでナビゲーションは任せる。

・『象瀬』のマークを回ったらたぶんクウォーターリー。

・様子を見て、25ノットまでの風ならリーフをすべて解除してマストヘッドのジェネカー。

・25~30ノットの風なら1ポンでマストヘッドのジェネカー。

・30~35ノットの風ならフラクショナルのジェネカーを揚げて1ポン、もしくはNo1ジェノアと1ポン。

・海釣り公園のマークを回ったらたぶんアビームになるのでジェネカーではオーバーキャンパスなのでジャイブ前に下す。

・ジャイブをしてマークを回ったら、No1ジェノア。

・ジャイブが危なそうだったら、グルっとタック回り。

・どのセールを揚げるにしてもNo3は揚げっぱなしで、いつでもジェネカーをNo3の陰に入れてパワーをコントロールできるように。

・うねりが高いので『地ノ居亀』は大きく迂回!これだけはセルフナビゲーションで!


問題は風速に対して距離が短いこと。。。ちょっと大変。。。でも確実に15ノットオーバーのジェネカーランは楽しめそう。。。でもでも、距離が短いので、マーク回航のドタバタの減速を考えると、ジェネカーは使わないほうが結果としてダブルハンドでは早いかも。。。


もう一つは、うねりに弱いパートナーが『象瀬』まで耐えれるかどうか。。。耐えれなかったら。のんびりクルージングモードで完走だけすればいいか。。。それともリタイヤしてさっさとハーバーに帰ってあげるか。。。


などと考えながら本部艇へバウを向けます。。。


あ、ダメダメ、、、時間がない!!

まずはリミットマークの位置をプロスタートに入れないと!!


ということでタックしてUターン。。。


『お、ちょうどアンカーを打ったところかな?』

と、思ってマークに近づくと、マークボートの様子がおかしい。。。


(ちょっとうろ覚え。。。リミットマークはマークボートに載せたままのマークだったかな?)


(確か、マークボートに積んだマークと本部艇の旗の見通しを取ろうとしていたと思うんだけど。。。)


(帆走指示書が行方不明。。。パンフレットを残して処分しちゃったかな?)


マークボートを回り込んでラインを取ろうとしたら、マークボートから、

『レース中止です!!』との叫び声が。。。(/TДT)/


よく見るとマークボートのアンカーを数名で揚げようとしているところでした。。。


まあ、仕方がないな。。。でもなんでラインまで設置して中止なんだろう???もっと風が上がると予想したんだろうか。。。(後で噂で分かった。。。)

レース中止ならせめてセールを揚げる前に中止にしてほしかったな。。。(・・。)ゞ


力も緊張も抜けて、、、とりあえずハーバーに戻ろうと、マークボートを行き過ぎてタックしてベア。。。


少し帆走ると知人の艇を発見。。。


『中止だそうですよ!』と教えてあげる。。。


さらに帆走ると僚艇も発見。上りいっぱいで追いかけて中止を知らせて揚げる。。。でもちょっとタイミングが悪かった。。。セールをちょうど揚げ終わったところでした。。。(・・。)ゞ


豪快に帆走りながら能古島のブランケットまで来て風に艇を立ててメインセールも降ろす。。。


周りは不完全燃焼の艇が多いようで、そのままブランケットでセイリングを楽しんでいるみたい。。。


ハーバーに近づいてから入港準備をするとゆとりがなくなるので、波があるけど、バウフェンダーを取り付け、横の艇にも迷惑をかけないようにフェンダーを両舷4本ずつセット。。。

なんてったて、桟橋の長さが短いし追い風だからね。。。バウフェンダーって重要ですよ!!


ハーバーに戻って、隣の艇との距離を保って指定場所に入れようとしたら、ちょっと桟橋に近づけ過ぎた。。。そりゃそうだ!隣の艇も風でこちらに流れているんだから!20cmほど桟橋に近づけ過ぎたみたいで、フェンダーが押しつぶされながら桟橋上に上がってしまった。。。(・・。)ゞ


まあ、フェンダーは押しつぶされながら桟橋に上がったから、桟橋に付いてる防舷材にそっとハルが触れた程度だったけど、もう一度フェンダーを入れ直すのが大変!!押しても押しても中々入ってくれない。。。

少し隙間ができたところで強引にフェンダーを上から踏み込んでなんとか係留完了。。。


が、強風で二人ではセールは畳めない。。。ありったけのセールタイでメインもジブもラッシング。。。



あれ?おかしいな。。。『タモリカップ横浜』のパレード&レースが中止になったから、急遽、清水の舞台から飛び降りるつもりでここまで来たんじゃなかったっけ???


まあ、いいか!(#⌒∇⌒#)ゞ


この日は能古島の南側を8.58マイルほどうろうろしただけでした。。。

(本当はこの航跡図に番号と矢印を入れたかったんだけど。。。使い慣れたフォトショップが新しいパソコンに入っていない。。。ペイントショップとペイントの編集は使い方がまだ分かっていない。。。サイズ変更とモザイクを入れるのとくらいしかできない。。。まあ、いいか。。。(・・。)ゞ)


まあ80艇以上一緒にうろうろして楽しかったね!(#⌒∇⌒#)ゞ


『タモリカップクルージング』(タモリカップBBQ福岡編)へ続く。。。