「行動を減らす」ということについてのシリーズ記事、6回目です。
前回のエントリ
を、ちょっとおさらいします。
前回は「先行子の操作」という内容でした。
「先行子の操作」とは、簡単にいえば「行動のきっかけを取り除いて、行動が起こらないようにしちゃおう」というものです。
具体的には「噛まれて困るようなものは、片付けておく」ということですね。
そして、エントリの最後で↓のようなことを書きました。
ただ、こういったアドバイスをすると、「ずっときっかけ、つまり『イタズラの原因になるようなもの』は、片付け続けないといけないんですか?それは、ちょっと面倒です…」ということを言われる方もいらっしゃいます。
それについては、次回の「行動を減らすということ その6 分化強化」でお話したいと思います。
ということで、今日のお題は「分化強化」というものになります。
この「分化強化」、ものすごーく簡単にいえば「よろしくない行動は減らして、よい行動を増やす」という手続きになります。
前回のエントリにも出てきた「イタズラを減らしていく」ことを例にとって、この「分化強化」についてご紹介。
さて、↑にもあるように「ずーっと行動のきっかけになるものを、取り除き続けなきゃいけないの?それって面倒だわ」と思ってしまう方は、いらっしゃるかと思います。
まあ、当然ですね。
そこで使えるのが、この「分化強化」というものになります。
「行動を減らす」ということをする場合、どうしても「減らしたい行動」に注目してしまいます。
イタズラを例に取れば、たとえば「テーブルの脚をかじる」としてみましょうか。
この「テーブルの脚をかじる」という行動が、「減らしたい行動」になります。
そこで、「テーブルの脚をかじったときに、どんな対応をするか?」と考えるわけですね。
あなたも、一度や二度ぐらいは「悪いことをしているときは、どうやってやめさせたらいいのかしら?」と思ったことがあるのではないでしょうか?
分化強化は、その正反対の考え方になります。
ここで唐突ですが、一日は何時間でしょうか?
当然、24時間ですね。
これは、誰にでも平等に与えられた時間です。
良いことをしていたら時間が増えたり、悪いことをしていたら減ったりするだなんてことはありません。
では、「テーブルの脚をかじっている犬」は、24時間かじり続けているでしょうか?
そんな子はいませんね。
イタズラをしている時間よりも、「イタズラをしていない時間」の方が、圧倒的に多いはずです。
イタズラをしていない時間とは、すなわち「イタズラ以外の行動をしている時間」です。
もう、勘の良い方はおわかりかもしれませんね。
そう、この「イタズラ以外の行動をしている時間」が増えれば、当然「イタズラをしている時間」は減りますね。
一日は、24時間しかないわけですから。
つまり、これはどういうことかといいますと。
「行動を減らすために、他の行動を増やす」!!!
ドーン!
こういうことになるわけです。
ちょっとした発想の転換です。
どうぞ、「減らしたい行動」ではなく、それ以外の、できれば「賢い行動」に注目してあげてください。
そして、その行動を増やしていきましょう。
すると、不思議なことに「減らしたい行動は、いつの間にか減っている」てなことになります。
ほんとですよ。
そして、もっともお勧めするのは、この「分化強化」です。
その理由は、また次回にお伝えしたいと思います。
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