オーディブルで聴きました。

 

パイロットババジが兄弟弟子の、ヨグマタジの本です。

 

本当に簡単に内容を説明すると、ヨグマタがこれまでにやってきたことからはじまって、ヨーガ・瞑想ってこんなに素晴らしいんだよ。多くの人たちは心を不自然に使っているけれど、ヨーガ・瞑想をやれば自然になってくるよ! 幸せになれるよ! 社会的な成功だって望めるよ! 悟り・解脱に続く道だよ! ただしグル(お師匠さま)がいないと話にならないけどな! わたしのところにきたらヒマラヤの秘法が受けられるよ! 何百万人にひとり受けられるかどうかのヒマラヤ秘教が、なんと、いま日本にあるんだよ! みたいなことが書かれています。

 

実践のことは書かれていません。実践しないとヨグマタが伝える素晴らしさは実感することができません。

 

"成功が手に入る" とかいわれるとモヤッとしてしまうんですけど、ヨガナンダが『あるヨギの成功の黄金律』という本で使っていたような意味なんだろうと勝手に解釈しました。「ヨーガを健康法だと思っている方は多いかもしれません……」とあったので、そういう方に向けて書かれている本なんだと思います。対象外のわたしがとやかくいうことじゃないです。

 

わたしはヨーガをやっているつもりですけど、ヨグマタから見たらわたしがやっていることなんて、ヨーガのヨの字にもならないようなことです。特定の先生にもつかずにやっていますし……。

 

ヨグマタはこの本のなかで何度も先生を持つことの大切さ、グルに出会うことで得られる恩寵を繰り返しています。というか、グルがいないとお話にならないわ(もちろんヨグマタはこんないいかたはしていません)って感じです。

 

ヨガナンダも『人間の永遠の探求』という本で、「準備ができるまでたくさんの先生(本やひとなど)が送られる、そして準備ができたときグルに出会える」みたいなことを書いていたし、そうなんだろうと思います。

 

わたしは特定の先生につかずにヨーガを自分なりにやっているつもりですけど、不思議なタイミングで「通りすがりの師」と呼ぶべきひとたちに出会って、そのときの自分に必要なアドバスをもらったり、影響を受けていた気がしています。本もそうです。不思議なタイミングで必要な本がやってきていました。起きる出来事だってそう。

 

いまは「このひとがお師匠さま!」と確信しているひとがいますけど、そのひとを知ったときすでに亡くなっていたので、時空を超えて勝手に弟子になったつもりでやってます。……どーかしていますよねえ。そうなんですよ。自分でもわかっています。

 

先生がいないと独りよがりになったり、遠回りをしたり、霊障に遭うそうです。多分、これは本当だと思います。浅い経験しかないわたしにも多少思い当たることがありますから。それでもなんとかなっているのは(なってないかもしれないけど)ヨーガのヨの字にもならない段階だからなのかもしれませんし、もしかしたら「不思議なタイミング」が働いているからなのかもしれません。

 

 

ひとりでやっているわたしがいうのもなんですけど、正しい先生に就いて学べるひとはそうした方がいいです。最初はどのひとが自分に合う正しい先生なのかわからなかったり、正しい先生だったのに弟子を多くとったり、周りからすごいすごいといわれているうちに、なんだか変わってしまうこともあるみたいなので難しいこともありますけど。

 

まあ、結局は自分なんでしょうね。

 

ダンテス・ダイジ曰く『たとえ悪魔の弟子になりながらでも天使になることができる』。

 

なんだかんだと書いてきましたけど、先生がいなければヨーガをやってはいけないわけでもないと思うので、ちょっと興味あるんだよね、でも合うかわからないし……みたいなひとは、とりあえず本を買ってひとりでやってみてもいいと思うんです。個人的な経験からいうと、短い時間でもできるだけ毎日やるといいです。

 

オススメは佐保田鶴治先生の『ヨーガ入門』。佐保田先生は還暦を過ぎてからヨーガをはじめています。ヨーガをはじめるのに年齢も体の硬さも関係ないです。やりたかったらいつからだってはじめることができます。この一冊だけで充分ですけど写真が載っていないので、ポーズのイメージがつきにくいというひとは、ポーズが丁寧にのっている本を補助として用意するといいです。

 

補助本には綿本彰先生の『YOGA ポーズの教科書』がオススメ(二冊の本を比べると同じポーズでも少し違っていたりするので戸惑うかもしれません。どちらが正しいとかないので最初はやりやすい方でやるといいと思います)。ついでにいうと、わたしが初めて買ったヨーガの本は綿本先生の『シンプルヨーガ』でした。わかりやすいですよ。