







1947年8月20日 ルツェルン祝祭管弦楽団 ルツェルン芸術週間合唱団
エリーザベト・シュワルツコップフ、ハンス・ホッター (BBCをプライベート・エアチェック)
1948年11月19日 ストックホルム・コンサート協会管弦楽団 音楽協会合唱団
シェシュティン・リンドベリ=トルリンド、バーンハルト・セーナーシュテット(スェーデン放送)
1951年1月25日 ウィーン交響楽団 ウィーン・ジングアカデミー
イルムガルト・ゼーフリート、ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ (プライベート)
ルツェルンの演奏が最も音質が悪く、アセテートの盤の繋ぎ目で若干音が欠落している部分もある。ウィーンの演奏もまたディスクの内の一枚が破損してしまって別の演奏とくっつけたため、観賞用には、ストックホルムの演奏が最も適している。そういう理由のためか、ルツェルンとウィーンの演奏がLPではプライベート・レコードでしか出なかった一方で、ストックホルムの演奏は、英UnicornからLPが出た後、EMIなどからも発売された。合唱と独唱が素晴らしいだけでなく、オーケストラもよく健闘していて、よく指揮者の意図を汲んだ演奏をしている。オーディエンス・ノイズが少なく、フルトヴェングラーのドラマチックで美しい演奏を今に伝えている。音が良くないとはいっても、独特なオーケストラの鳴らせ方が分かるので、他の2つの演奏よりも録音が良いといえる。
ところで、フルトヴェングラー・センターは、ストックホルムの演奏をCD化していて(WFHC-016/7)、解説の中で、ディスコグラフィーを作ったことで知られるヘニング・スミット(オルセン)が、「この演奏はストックホルムでの一連の公演の三日目の録音であるにもかかわらず、オーケストラ演奏がなぜこれほど不正確なのかと思わざるを得ない」と書いているが、私は全く同意できない。オーケストラの表情豊かな演奏もまた、この感動的な演奏にとても大きく貢献している。オルセンがオーケストラをけなしたのは、第6曲でトランペット奏者が一人、とても良い音で一拍早く入ってしまったからだろうか。このオーケストラは技術的に高いレベルに達しているし、フルトヴェングラーと共に、ブラームスの傑作の中から「埋もれた財宝」を掘り起こしている。先入観なしで聴けば、このオーケストラなしに、この名演があり得なかったのは明かである。
ウィーンでの演奏は、ビッグネームの歌手が歌っているのが興味深い。レコードでは、プライベート盤AT-01/02で聴くことができる。この録音が聴ける唯一のLPである。一般的にCD化された音源は、欠落した第6楽章の最初の部分、つまり変ホ長調からイ長調、再び変ホ長調に戻る数小節前まで("in einem Augenblick"まで)は、別の歌手による演奏が使われている。『フルトヴェングラー完全ディスコグラフィー 2010年版』(清水 宏、フルトヴェングラー・センター 大橋 洋一郎編集 フルトヴェングラー・センター制作/著作 2011年9月1日改訂)では、その部分は、アルフレート・ペルが歌った演奏としている。ORFEO は、"Wiener Konzerte 1944-1954" C834 118Y(18CD)で、第1楽章、第3楽章、第4楽章と第5楽章だけを確かなフルトヴェングラーによる演奏としてCD化した。フルトヴェングラー・センターでは、欠落部分をストックホルムでの演奏で補ってCD化した(WFHC-023)。歌手の声が違って、ウィーンデビューした25歳のフィッシャー=ディスカウの非凡さは分かるが、音質が悪いので、繰り返し聴く気にはなれない。
さらに古い音源のルツェルンでの演奏もまた、大物歌手が歌っていて演奏自体も素晴らしいが、録音はさらに良くない。この録音をLPで聴けるのは、日本のプライベート・レコードW-24とW-22/3だけである。W-24には第2楽章が入っていない。第2楽章は、色々な曲を収めたW-22/3で聴くことができる。
写真:
.好肇奪ホルムで演奏されたブラームスのドイツ・レクイエム 英Unicorn WFS17/8は、初めてのLP化である。この後、たくさんのLPが出たが、日本のプライベート・レコード以外は、全てこのストックホルム・ライブと同じ録音である。
↓げ亮蠅素晴らしいウィーンで演奏されたブラームスのドイツ・レクイエム 日プライベート・レコードAT-01/02は、欠落した第6楽章の一部を、他の演奏で補っている。ウィーンでの演奏を聴くことができる唯一のレコード。
キΝЛ┘襯張Д襯鵑任留藾佞蓮W-24とW-22/3との組み合わせで全曲を聴くことができる。何れも、この録音を聴くことができる唯一のレコードで貴重である。