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オールド・メロディアと呼ばれる1960年代初頭頃にプレスされたフルトヴェングラーには、次の6アイテムがある。

・D-05800/1 ベートーヴェン:交響曲第5番『運命』
・33D-09083/4 ベートーヴェン:交響曲第4番(全楽章放送録音と前半2つの楽章がライブの2種類)
・33D-09867/8 ブラームス:交響曲第4番、ベートーヴェン:『コリオラン』序曲
・33D-09883/4 ブラームス:ピアノ協奏曲第2番(フィッシャー)
・33D-010033/4 シューベルト:交響曲第9番『グレイト』
・33D-010851/4 (2LP)  ベートーヴェン:交響曲第9番、ブラームス:ハイドンの主題による変奏曲

市場に出てくるこれらのレコードのほとんどは、モスクワかレニングラードでプレスされたレコードだが、ごく稀に、リガやタシュケントでプレスされたレコードが出てくることがある。エンジニアの音作りが4カ所それぞれ違うので、メロディア・レコードの熱心なファンにとって大きな興味の対象になるのは当然のことである。とりわけ、リガ・プレスのレコードは、稀少性やセンスの良い音作りなどから、メロディア盤愛好家から人気がある。

メロディア盤の中でも、フルトヴェングラーのリガ・プレスは殆ど入手が不可能に近いぐらい珍しいレコードではあるが、シューベルトの『グレイト』以外は、リガ・プレスのレコードがプレスされたことを確認した。先ず、レーベルに記されたGost番号についてだが、『運命』と、『英雄』についてはGost-56と記されたのが確認できた最古の番号で、その他はGost-61である。

『ウラニアのエロイカ』説が長らくあったGost-56の『英雄』は、実際は、戦中録音ではなく戦後、1952年のHMV録音である。タシュケント・プレスとレニングラード・プレスのGost-56、モスクワ・プレスのGost-68の『英雄』を聴いたが、何れも同じ音源だった。

33D-09083/4のカタログ番号が付いたベートーヴェンの交響曲第4番などの5アイテムについては、D-05800/1のカタログ番号の付いた『運命』と、D-06443/4の『英雄』から少し離れた番号なので、当然、プレスされた時期は遅かったであろう。それは、Gost-56の終わり頃、Gost-61とレーベルに記され始めた時期と考えられる。フルトヴェングラーのレコードの場合、リガ・プレスに限らず、モスクワとレニングラードのGost-61と記されたレコードの古いプレスは、少し後のGost-61よりもずっと良い音が鳴り、オールド・メロディア独特のセンスの良い音が楽しめる。材質特有のノイズがほとんどないので、鑑賞に適していて、とても貴重である。

リガでプレスされたフルトヴェングラーのレコードに共通した音作りの傾向は、低音がしっかりとしていることである。それは、現在のベルリンフィルにも残っている芯のあるオーケストラの音を彷彿させるものである。とはいっても、音の鮮度が良いという意味ではない。オールド・メロディア特有の音の鮮度の良さは、モスクワ・プレスにもレニングラード・プレスにもある。どれが良いかについては、好みの問題であろう。『運命』だけは、きちんと再生すると、オールド・メロディアのレニングラードとリガの鮮度の良さはほぼ互角で、決して悪くはないモスクワ盤よりもオリジナルテープに近い音だと感じさせる。

リガ盤のベートーヴェンの『第九』第3楽章については、厚みのある音が音楽に力強い印象を与えていて、初めて聴いたときには感動を新たにした。初版よりも少し後にプレスされた、「メロディア」の文字が白抜き、ダブルレターで書かれたレーベルのレコードでも、リガ盤特有の低音の力強さがあり、同時期にモスクワやレニングラードでプレスされたレコードとはかなり印象が違う。ベートーヴェンの交響曲第4番で確認できた2枚のリガ盤は、何れもA面がライブでB面が放送録音のハイブリッドである。録音時期は近いと考えられるが、ライブよりも放送録音の方が録音状態がずっと良いのがよく分かる。ブラームスのピアノ協奏曲第2番と交響曲第4番も含めて、リガ盤の低音のしっかりとした芯のある音は共通していて、メロディアのフルトヴェングラーに新たな魅力を与えてくれているのは間違いない。

写真:
ここに示したリガ盤のレーベルは、オーソドックスなリガのデザインである。古いのから順番に並べてみた。
´33D-09883/4 ブラームス:ピアノ協奏曲第2番(フィッシャー)Gost-61 このデザインがリガの最も古いレーベルデザイン。 リガ特有の明るいデザインの共通ジャケット付き。
き33D-010851/4 (2LP)リガ・プレスのべートーヴェンの『第九』とブラームスの『ハイドン変奏曲』Gost-61 古いヴァージョンのレーベル。『第九』専用ジャケットも存在する。オールドメロディア特有のシルクスクリーンによる共通ジャケット。後のプレスに付いている同じデザインのよりも厚い紙を使ってできている。
33D-09867/8 ブラームス:交響曲第4番、ベートーヴェン:『コリオラン』序曲。このレコードは、イ汎韻献献礇吋奪箸貌?辰討い拭
Л33D-09083/4 ベートーヴェン:交響曲第4番(前半2つの楽章がライブで後半が放送録音)古いリガ盤によく付いている共通ジャケット
33D-010851/4 (2LP)リガ・プレスのべートーヴェンの『第九』とブラームスの『ハイドン変奏曲』Gost-61 後のヴァージョンのレーベル。共通ジャケットのデザインは古いのと同じであっても、紙は薄い。
D-06443/4 ベートーヴェンの『英雄』 タシュケント・プレス