スーパーの駐車場にて・・・ | おっちゃん日和 -皆殺しじゃぁ-

おっちゃん日和 -皆殺しじゃぁ-

毎日が8月31日です。

今日の仕事帰りに、近所のスーパーへ。

入口から少し離れたところに車を止める。

たいてい入り口のそばには、

身障者用のパーキングエリアが用意してある。

そこを通りかかった瞬間にふと思い出してしまった。

過去。


あのときオレは、買い物が終わって、

駐車場を自分の車に向かって歩いていた。

そのとき爆音と重低音とともに、

ベタベタのシャコタン、フルエアロにフルスモのセルシオが

オレの体をかすめるように通り抜けた。

“アブねっ”

思わず言葉が出た。

その車は迷わずに身障者用のパーキングエリアに車を入れる。

しかも、斜めに。

いわゆるVIP止め。

なかから、ジャージ姿でおつむテンテンなお兄ちゃんと

半ケツケツデカのオッペケぺーな感じのお姉ちゃんが

でかい声で何事か話しながら出てきた。

まわりの人たちは、迷惑そうな顔で見ているだけで何も言おうとしない。

そのときすでにアタマにHOTな血液が充満しつつあるオレは、

そのお兄ちゃんに向かって一言。

“お兄ちゃん!どっか体悪いんか?”

お兄ちゃんはオレの方を振り向いた。

そのときの目が一瞬泳いだのをオレは見逃さない。

お兄ちゃんも彼女の手前か、イキガッテ、

“文句あんけ?”

“だからどっか悪いんかって聞いてんの。

そこはオマエ見たく頭が悪い人じゃなくて、

体の不自由な人が車止めるところなの。

わかんねーの?”

“ウルせーな。文句あんのか、コラ”

なんて逆にすごまれちゃったりして、

オレも

“わかんねーんだったら、オレがオマエの体不自由にしてあげようか?”

なんて言っちゃったら、

“殺すぞ、コラ”

なんて言いながら、オレの襟首つかむわけ。

だから、黙って左の足に足払いをかけて、

相手がぐらついたところに、今度は右足に足払い。

お兄ちゃんたら、見事に尻餅ついてひっくりガエル。

サンダル履きの左足のかかとを両手でつかんで、思いっきり外側にひねる。

簡単なカカト固め。

お兄ちゃんあまりの痛さに体ひねっちゃって、うつぶせに。

こうなったらオレの思うツボ。

つかんでる左足の膝の裏側を踏みつけて体重を乗せる。

そのままカカトをひねる。ひねる。ひねる。

オレの手にいやな感触が響いてくる。

もうすぐ切れるな。

そう思った瞬間、

“すいません。許してください・・・。”

涙混じりの声でお兄ちゃん。

“やだ。”

オレも意地が悪い。

“もうしませんから・・・お願いします。”

“ホントだな?”

“ハイ。”

“よしっ”

といって手を離す。

相当痛かったのか、立ち上がれない。

まわりを見るとこのお兄ちゃんの彼女の姿が見えない。

逃げたのか、助けを呼びに言ったのか。

まあどっちでもいい。

アスファルトの上に横たわるお兄ちゃんをそのままに

オレは自分の車に乗り込み猛ダッシュで帰った。


ので、その後どうなったかはわかんない。

まあ、どーでもいいわな。

こんなこと。