僕が子供の頃、我が家では布施明さんのレコードがよくかかっていた。
父が布施さんのLPレコードを2枚持っていた。1枚は「愛すれど切なく 日生劇場ライブ」という、確か1970年代前半のライブレコード。もう1枚はやはり70年代中頃くらいにリリースされたベストアルバム。
その2枚のレコード以外にFMラジオでかかった布施明をエアチェック(ラジオからカセットテープに録音すること。当時のNHKFMでは曲が最後まで完奏されていたが90年代頃からエアチェック防止の為に最後までかけなくなった)したもの。それらが結構かかっていた。
父は当時は少しだけステレオ装置にはこだわっていて(オーディオマニアまでは行かない)大きくて音の良いスピーカーの付いてるビクターのコンボから、今から考えるととても良い音で音楽を聴いていた。
僕自身の世代としては(「シクラメンのかほり」より前の)布施明さんは「10歳くらい以上は歳上のお兄さんお姉さん達がリアルに聴いていたと思いますが、子供の頃から聴いていた僕は布施明さんの歌唱にシビレていました。
↓にはいくつかYouTube動画を紹介しますが、布施さんはデビューの1965年(僕の生まれた年)〜1970年くらいまでは、曲によってはかなり癖の強い歌唱をしているものもあるため、僕の叔父を含めアンチ布施明も一定数いたようです。
デビュー当時の布施明さん（＾ν＾）
今回は【少しクセのある1965〜1970年迄の歌唱】を紹介します。
◆君に涙とほほえみを
1965年5月10日。
デビュー曲。外国の曲のカバーのようです。
◆おもいで
1966年3月1日。
布施明さんの初ヒット曲です。この曲のヒットがきっかけでスター街道を歩むことになります。
◆霧の摩周湖
1966年12月1日。
初期の大ヒット曲。当時はかなりの秘境マニアや登山家にしか知られていなかった摩周湖は、この曲のヒットにより観光化されて行きました。
◆恋
1967年3月1日。
布施明さんはこの曲のヒットにより第18回NHK紅白歌合戦に初出場します。
◆愛の園
1968年4月20日。
◆バラ色の月
1969年9月1日。
◆ときめき
1969年12月10日。
これは「クセ強すぎる」布施さんの問題作とも言える曲です。ワンコーラス目は普通に素晴らしい歌唱なのですが、間奏を挟んで再び歌い出す布施さんの歌唱はシャウトという次元を超えています(笑)。因みに僕の叔父は布施明さんが嫌いと言ってましたが、多分これを聴いて布施明アンチになったと思われます＾＾
僕もこれは流石にやり過ぎだと引きました(笑)。
布施さん自身もこの「ときめき」については、後年に「あの頃はとにかく人よりも大きな声と迫力で目立ちたかった、恥ずかしい思い出です」と振り返っていたようです
◆愛は不死鳥
1970年4月20日。
サビ部分のシャウト気味の歌唱は最高です★
◆そっとおやすみ
1970年7月1日。
カラオケスナックとかでは閉店近くになると、比較的歌の上手いお客がトリで歌うので有名な曲(爆)。
この曲での布施さんは、いわゆる「クセの強さ」は抑えて優しく歌っています。
◆冬の停車場
1970年11月20日。
布施明好きにとってはこれくらいのシャウトはむしろ心地良いけど、『ときめき』のやり過ぎシャウトで布施明アンチになってる人にとっては、この『冬の停車場』のシャウトも拒否反応示すのかも知れないなと思います。
1971年頃から布施さんの歌いかたは、アクが取れて行き聴きやすく且つダンディな声になって行きます。
ただ、初期の頃のアクの強い歌い方の頃が一番好きだったというファンもいますし、それも良くわかります。
気が向いたら、そのうちに70年代80年代以降のもここで紹介することがあるかもしれませんが、約束は出来ません(笑)。
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