岡崎の寮から失踪して札幌に戻る《 自分史[82]》 | オカハセのブログ

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1時間強くらいセッションすると旦那さん(ドラマー)が「少し休もう」と言ったので、皆で居間に移動してコーヒーなどを頂いた。

そしておもむろに「サックスはもっと大きな音を出せなきゃダメだな」と言われた…

実は僕は1年の内の2〜4ヶ月は奏法の見直し他等の理由で小さめの音しか出ないセッティングで吹いている。

もちろんそのセッティングでも無理すればある程度の音量は出るけど【そもそもが「奏法の見直し」が主な理由なので、無理に大きな音は出さないようにしている】。

それにその日は自給自足の話が聴きたいのがメインで音出しは挨拶程度のつもりだったのだし…

まあ奥様(ピアニスト)が僕の来客についてどういう風に旦那に伝えていたのかによるので、もしかすると「なかなか良いテナー吹きだから、ちょっと見てやって?」みたいな風に伝えていたのだとすれば、この旦那も「若手を育てる使命感」で言ってるのだとは思う。

ただ旦那は既に結構な量の酒を呑んでるので、結構トゲのある言い方でしかもしつこかった…

それに、そもそもこのうるさいドラムの音量に【無理してでも合わせたいと思える程の魅力的なドラミングには感じなかった】ので(素面なら違うのかもしれないけど)、もうここに居たくないと思って一緒に連れてきたハム(仮名)の目を見ると彼も帰りたそうだったので「この後、用事があります」と言って、早々にに失礼させて貰った。

因みに数年前のブログ記事にも書いた次の文章はこのドラマーのことである。

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本当に自分が大好きなドラマーが大きな音のタイプなら、自分もできるだけそれに近づきそういう時はストレスなく頑張れるし煽られて逆に嬉しくなるのですが、ただプロだという理由だけで偉そうにして音がうるさいドラムとやるくらいなら家で寝てたほうがいい。》

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僕には酔っ払っているデリカシーのないドラミングにしか感じなかった。

元々僕がドラマーとしての彼の大ファンだったら「先輩、今日は酔っ払って少しワガママだなぁ」と笑って済ませられることかもしれないけど【「はじめまして」の音合わせで、酔っ払って締まりのないドラムを叩くというのは、普通に考えるとお客に失礼だと思ったが、多分彼は「俺が相手してやるんだからありがたいと思え」という傲慢なマインドだったのだと思う】


僕とハムは、挨拶もそこそこに逃げるように岡崎市の寮に帰った。

この日はストレスだけが溜まった。

それこそ家で寝てたほうがよかったくらいだ。


次の日の仕事はメンタルがヤバかった。

正社員の1割くらいが鬱病になってしまう様な職場(他の9割は輩みたいな人格になる)なので、発狂しそうになりながら仕事した。

仕事が終わり寮に戻ると食堂でハムにあったのでグチを言った。するとハムはハムでおそらく軽いイビリみたいなのを受けているんだろう(輩みたいな人格になることしかこれを避ける方法はない最悪の職場)。「長谷川さんもういい加減にしてくれよ!」と言って帰って行った。


翌日の仕事もイライラしてた。そもそもハムが来るからここで働く期間を延長したのだけど…

この日も食堂にハムが居た。しかし一瞬目が合うとハムは目を逸らして食べ物を自分の器に取ってその後は知らぬふりで食事をしていた。

「あー、もうハムがこんなんだったらこれ以上ここにいるのは無理だ」と思った。

寮の敷地内のカラオケルームで朝方の3時頃までサックスを吹いてから、手に持てるだけの荷物を持って残りは部屋に放置して、、つまり夜逃げをした。

最寄の駅まで歩き、始発で名古屋市内にいった。給料日からそう日が経っていなかったので名古屋で昼間から呑んだくれて数日過ごしてから札幌に帰った。


それから暫くまた働かずにいた。

家賃滞納は更に続き、何ヶ月も過ぎて行った。


そして、2005年の6月頃に北海道の北の方角の「礼文島.利尻島.焼尻島.天売島」の四島のうちのひとつの「某島」のホテルで働くことになる。

いわゆる「リゾートバイト」なので、自然を愛するスタッフと一緒ならばなんとか仕事を務められるかもしれないと考えたのだ。






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