浅田次郎作「蒼穹の昴」やっと読み終えました。

厚めの文庫4巻。

中国・清朝末期、西洋や日本が介入して混乱する中、懸命に生きる人々を描くドラマ。
NHKで15年位前に日中合作のドラマをやってて、西太后を田中裕子さんが演じました。
ドラマはとても面白く、原作本を会社で貸し出していたので、読みました。

 

ドラマとは各人の関係や設定、色々異なっていますが、

別の繋がり、裏話があってとても面白い。

各人の生い立ちや過去について、深く描かれていてるし。
(ほぼ登場人物全員について、説明がなされている)
読んでいると、役者さんの顔が浮かんでくるので、

私は話がスムーズに入ってきたけど、

見てなかったら、登場人物が多い上に、名前も覚えられず大変だったかも。
言葉も聞きなれぬ言葉(中国語)のルビがふってある所が多いし、
場面もバンバン変わるので難しいかもしれませんが、私には面白かったです。

 

ドラマでは春児(貧乏で家族の為に宦官になる少年)や

文秀(科挙で1位になり将来有望な青年)が好きだったけど、
こちらでは2人の影は薄く、李鴻章が良かったですー!!すごくかっこいい!!


浅田次郎の小説って読んだことがなく、

映画などで見ただけだと、ファンタジー系の人なのかと思っていたところ、

中国の歴史小説を書くんだーそれも中国についてすごく詳しい

(時々NHKの中国の歴史ドキュメント番組に出てくる)
と思っていたら、やはりファンタジー要素がありました!!

 

ファンタジーにつながるところで、清の最盛期である

乾隆帝時代の話もずいぶん出てきました。

イエズス会から布教の為に中国に来たけど、布教は禁止され、
宮廷絵師として3代の皇帝につかえた、実在のイタリア人カスティリオーネや、
ウィグルから嫁がされたけど、皇帝を恨んで死んだ美しい妃の話も出てきます。

(2人とも、ドラマ「如懿伝」に出てきますね)

色々と繋がっているのです。

蒼穹の昴シリーズとして、沢山この後も話があるんですよね。
(ドラマは、それらも含んで作られているようです)
今日から「珍妃の井戸」を読み始めましたよ~。

 

カスティリオーネ・中国名 郎世寧の描く乾隆帝