ダウンタウンLAにあるJapanese American National Museum(全米日系博物館)にいってきました
過去1世紀以上にわたる日系人の歴史についての博物館です。
今でこそ私たち日本人・日系アメリカ人はここアメリカで何不自由なくアメリカ人と共に生活しているけれど、たった数十年前まではひどい差別があった。
とくに第二次世界代戦中・後の日系人に対する扱いはひどいもの。
たとえアメリカ生まれ、アメリカ育ちの英語を喋り・米国文化を持った2世ですら、見た目が日本人というだけでアメリカには受け入れてもらえなかった。
ほかのアジア人に対する差別もあったようだけれど、戦時中の敵国であったため日本人に対する差別は韓国人や中国人よりも酷かったそう。
博物館内にいたスタッフの人は日系アメリカ人3世の人で、いろいろ話を聞かせてもらった。
アメリカで生まれ・育ち・英語を喋り、日本の文化・言語を知らない、まして日本にも行ったことのない日系2世、3世~の人たちでも、不思議なことに彼らって親日家であり、日系人であることに誇りをもっている。
私の知り合いの人で、日系アメリカ人ファミリーの人がいる。
お父さん・お母さんは2世で、お子さんがいてその子たちは3世。だから全員完璧にアメリカで育ったアメリカ人。
だけど、その人たちのルーツとして日本があるからか、やっぱり日本に興味があるようでお子さんたちは日本語を勉強している。
お父さんは大学で日本語メジャーだったそうで、ネイティブ並みに日本語を話す。
あと、アメリカ人の友達でその子は日系人じゃなくて、白人なんだけど、おばあちゃんが日本人だそう。
親類が日本人だとやっぱり日本に興味があり、日本がすきみたい。
アメリカ人として育った日系人でも、自分の中に流れている血が日本人である限り彼らのルーツである日本に大して愛着を持っているんだよね。当たり前のようだけど、不思議。
日系移民の歴史って意外と目を向けられていない。
中・高でベーシックな第二次世界大戦のことは勉強したけれど、そのサイドヒストリーであるアメリカにいる日系人の戦時中の酷い扱いを受けた事実のことは知らなかったし、考えたこともなかった。
黒人差別の歴史に関しては勉強したけど、アジア人差別の歴史にはあまり焦点が当てられていないのも不思議。
今の時代、多くの人たちが勉強や仕事で海外に出て行くでしょう?
そんな時代だからこそ、日本人として、私たち祖先である日系移民の歴史は知っておかなければならないと思う。
私たちが今こうやってアメリカに受け入れられて、何不自由なく暮らしているのは、そういう過去の歴史の上にあるんだから。