ここ数日賑わせているプロ野球裏金問題。
ドラフト制度の改革や希望入団枠撤廃などなど、そこに紐付く制度改革の話が出ています。
そもそもアメリカのメジャーリーグもそうですし、NBAも指名権のトレードなどはありますが、
基本はウェーバー制になっています。ドラフト制度と言うのはウェーバーが原則なんだと思います。
さて、そんな制度のことは一旦置いておき、問題としたいのは別にあります。
件の大学選手ですが、現金を受け取ったことを認め、日本学生野球憲章にのっとり、退部となりました。
体育会の選手ですから、場合によっては退部=退学と言うこともありますよね。
確かにアマチュアの選手が、プロのチームから裏金をもらってはいけない、然るべきルールに
のっとって考えれば、本人対しての処罰も当たり前と言えば当たり前。
しかし、実際高校卒業を控える有望選手が、あるプロの球団からこういった誘いがあった場合、
保護者も含めて、それを本当に断れるでしょうか?
「個人」が大きな「会社」の誘い、それこそ「何も心配要らない、私たちの言うとおりにやっていれば
問題ない」と言われていたとしたら、『ルールを守る』と言う前提で返せるか?
逆に変な言いがかりや、逆恨みによる圧力など気にしてしまうかもしれない。
大きな企業に比べて、やはり「個人」は小さいもの。
「うちからのお金を受け取って、大学卒業時にうちのチームを指名してくれればよい」と
現金を持ってきたら、一般的にその誘惑に、その有望な選手はどう判断するでしょう。
「栄養費」なんかも先輩やOB、後援会などからのご馳走程度と同等と考えてるかもしれない。
そういうことを考えると、この選手1人やその家族で何とかできる問題ではないに考えます。
それでもこの選手は退部になりました。
今後野球を続けるかどうか、まだわからないそうです。
企業は、こういう不祥事でも、何年かすれば、それこそ責任者がそれ相応の責任を取りさえすれば、
そんな事件も風化していきます。
ただ、この有望選手の将来は?彼の未来は?夢は?
ここで絶たれた損失は本当に大きいと思います。
制度の改革もそうですが、企業の、汚い大人たちの思惑に翻弄された若き人材に、もう一度
チャンスが与えられるように願って止みません。