『踊る大捜査線』
有名な物語ですし、警察機構を通して、現状の企業や組織に起こりえる様々な問題点をテーマにして
いますし、私もバイブルにしています。
「事件は会議室で起きてるんじゃない!現場で起きてるんだ」
もう8年ぐらいになるんですよね。このセリフが世に出てから。
私は、ちょうどこのセリフが世に出た頃、いわゆる現場部門から中央の本社部門に異動になりました。
当時、できたばかりの新しい部署だったんですけど、課内の横串のプロジェクトチームの最初の
ミーティングのときに、このセリフをテーマに仲間にプレゼンしたんですね。
『如何に現場を見て仕事すべきか?』
『現場を最優先して行く仕組みをどう構築すべきか?』
その後、いくつかの部署を渡り歩きながら、そこそこ色んな業務を行わせてもらい、少なからずも
ある一部分においては、社内における第一人者とも言われるようにもなり、そりゃ~順風満帆ではなく、
大失敗や人に後ろ指を指されても致し方ないようなミスもしてはきましたが、いつも念頭において
『行動指針』としているのは、この『想い』でした。
古い社内電子メールをたまに見ると、場面場面でいつもしょっちゅう繰り返し、おんなじことを
言ってるんですよね。
そういう意味での『一貫性』においては、結構自信持って良いのかな?と思います。
さて、そんな『現場と中央』ですが、私が指摘するまでもなく、その距離感って、埋まるようで
埋まらないもので、私も8年間、いやそれ以前より感じて考えて、行動していた大元の課題って、
実は今も変わらない。
「現場に足を運ばず、現場を理解しようとしない中央が悪いのか」
「中央に何を言っても変わる訳ではないし、所詮そんなことに時間を費やすより、粛々と仕事してた
方がよい、と考えてしまう現場が悪いのか」
いいか悪いかで言えば、その双方ともダメなんでしょうし、コミュニケーションを円滑にするのは
両者の努力が不可欠です。
私は歴史小説や日本史、世界史が好きで、特に中国皇帝列伝や三国志、軍事物等が結構好きなんですね。
組織や企業の興隆を紐解いて見ると、こういった歴史や軍隊などの話しがとても役に立ちますし、
歴史上の人物の行動など、ビジネス書でもよく扱っているのが見受けられます。
英語のビジネス用語って、実は軍事用語から派生しているものが多く、「戦争で戦果を上げること」は
「仕事・業績で成果を上げること」に大変よく似てるわけです。
実は、過去の様々な成功事例や失敗事例に学ぶ「現場と中央」の関係って、同じようなことが
発生してるんですよね。
現場の窮状がわからない参謀本部の作戦による敗戦、現場経験の少ない若いエリート将校を登用する
あまりの組織内の士気の低下と指揮命令系統の弱体化、等など。
んでは成功するにはどうしたらいいんでしょう?
難しいことですが、
『いつまでも現場思考の高い人間を指揮官に配置する』
これしかないように思います。
システム的に、何かコミュニケーションを考えるとか、目安箱みたいなものを設置して意見を
吸い上げる、なんてアイデアが湧き上がったところで、採用する指揮官に『現場思考』の高い
意識がなければ、そんな施策なんて全然ダメなんです。
階級が上がれば上がるほど、その指揮官の命令如何、行動如何によって戦線の行方が左右されて
きますし、戦果も高くなれば、戦死者の数も多くなります。
少尉のひとつのミスによる死傷者よりも、大佐のひとつのミスの死傷者の方が明らかに
多いはずなんです。
だから、『現場と中央』の溝を埋めて、
『如何に現場を見て仕事すべきか?』
『現場を最優先して行く仕組みをどう構築すべきか?』
を実現するためには、そういう指揮官を1人でも多く育てなければいけません。
それこそが、組織全体の大きな課題であり、本来行わなければいけないことです。
『育成する』ってことですよね。
どこで育成するか?が重要なんですよね。結局。
当然『戦場』である『現場』であるはずなんです。